BUG

何も譲れないましてこんな
卑怯な顔ぶれのトーテムポール
手を取り足取る愉快犯の
群れが常に見張る構図

いつもどおり虫が鳴く
秋の夜に極まる苛立ち
風情あるね

闇を振り払って走れ
風の止んだ今を選べ
嘆きの泥沼を這い上がる為に
謳えよ 高らかに

失った青春の傷跡を
可愛や娘に施す
されども争えない血脈は
やがて我が身呪う

つねにずっと虫が鳴く
擦り合わす羽音の調べが
風情あるね

闇を振り払って走れ
風の止んだ今を選べ
嘆きの雨雲を突き抜ける為に
謳えよ 高らかに

高らかに
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