奴隷の唄

奴隷の慌ただしい一日が始まったようです
自分に相応しい振る舞い立場を今日も弁えます
聞き覚えのない笑い声は聞きたくなく反面
誰かの悲しむ顔面、断念、ダイジェストも見たくはないようです

透明で新しい化学強化ガラスでさえも
自分の汚らわしい振る舞い立場を写し出してしまいます
意味もないくらい暗い部屋で腐敗・落胆
来年こそ再来年こそと眩しい朝日を思い浮かべます

空返事に付いた値札が下級労働者の最低賃金

奴隷は氷河期の世に慣れて もう道は未知、停滞
居なくても問題無い場所で吸う息は苦い
奴隷は用無しと咎されて もう脳は機能停止、灰
目手耳足口が思うよう動かぬようです

昨晩作った負の引っ掻き傷、かさぶたにすらならないまま
血の滲みが滴る頃に消えない後悔の多さに驚いた
誰かの意思は興味ない 蝶になり自由に飛んでいきたい
切ったり貼ったり継ぎ接ぎデニムの如くの関係なら断ちたい

奴隷は「降参しろ」と脅されても好きは好きでいたい
好きでいないものに対してもクリーンでいたい
奴隷は「共感しろ」と脅されても好きが好きでいたい
自分で自分の夢中を自由に広げたいようです

「余命がもう何日も無い。」と申されても良いように生きていたい
自分の1位な位置で粋な息がしたい
ドレミファソラシドと均されてもそこに意思はない
ファシドレミドラソくらいで気ままに生きていたいようです
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