されど人生

酔い醒(ざ)め水の 冷たさが
五臓六腑に 沁みわたる
旧友(とも)を送った 冬の夜
もう一度ひとりで 飲み直そうか
されど人生…
おまえの分まで 生きるさと
写真につぶやく 別離(わかれ)の酒だ

何年ぶりで 逢った女(ひと)
時が昔へ 巻き戻る
胸に切ない 初恋は
遠くに流れて 消えゆく星か
されど人生…
彼女(あのこ)をおまえと 張り合った
あの日が青春 思い出酒だ

倖せだった おまえには
悔やむことなど ないだろうな
俺もいつかは 行くからさ
しばらくのんびり やっててくれよ
されど人生…
今から始まる 夢もある
夜更けにしみじみ 別離の酒だ
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