ツキアカリ

明日なんてもういらない
って泣いてたんだろう
つま先立ちで謳う少女よ
終わらない夜に落ちる月明かりに
謳うよ 謳うよ 謳うよ

ねぇ その柔らかな声で
もう一度 謳ってみせてよ
その儚げな目の奥に
僕を映してみてよ

明日なんてもういらない
って泣いてたんだろう
つま先立ちで謳う少女よ
開いてすぐ終わるような
物語(はなし)なら
そこから 続きを 描いて

ねぇ ほら 無理に繕って
笑うのはもうやめていいよ
その傷痕も暗闇も
僕に預けてみてよ

明日なんてもういらない
って泣いてたんだよ
僕もそうさ 君と同じだ
壊れそうなほどの脆い魂で
謳うよ 謳うから 届いてよ

明日なんてもういらない
って泣いてたんだろう
つま先立ちで謳う少女よ
一途な思い出を胸に抱きしめて
謳うよ 謳うよ

明日なんてもういらない
って泣いてたんだよ
僕もそうさ 君と同じだ
影に埋もれそうな月の明かりでも
光だ 光だ 光だ
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