ナイフの上の夏

ひき潮がほら水平線に夏を連れて帰ってく
いそしぎたちが波間かすめて悲しげに鳴くよ

青春が過ぎてゆくね 見果てぬ夢を残し
マストの折れたヨットさ 夏が終わる

ナイフで切ったように金色に ほら夏の破片が
舗道染める頃 若さが見せる夢って

哀しみ隠してるね 目醒める時に切なく
胸を刺すよ 淋しさというナイフで

青春が過ぎてゆくね 僕たちだけを置いて
マストの折れたヨットの 影が秋の街を流されてゆくよ
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