COOL南佳孝 | 南佳孝 | 松本隆 | 南佳孝 | | 俺をわかってくれなくていいさ 心の影なんて 読める方がおかしいよ 髪を変えたら 綺麗になったね 前の方がずっと 好みだったけれど アルトサキソフォン 泣くみたいに 淋しい夜は 愛もなしに抱きたがる 男にはなれないさ アルトサキソフォン 泣くみたいに ほろ苦い風 誰かの腕で夜明けまで 眠りたい俺だけど 俺をわかってくれなくていいさ 明日の夢なんて 壁にかいた落書きさ 壁にかいた落書きさ |
SCOTCH AND RAIN南佳孝 | 南佳孝 | TAKASHI MATSUMOTO | YOSHITAKA MINAMI | | 酒を飲まないかと 無理に誘われたの マンションの屋上は 街の灯のシャンデリアだけ 駄洒落並べるから 何故か陽気な夜 降りだした夏の雨 逃げもせずに見上げてる スコッチ 雨で割れば 言葉がいらなくなる 髪が濡れて ブラウスが濡れて 心までも濡らした ハイヒール脱ぎ捨てて 好きなステップで踊るのよ スコッチ 雨で割れば あなたがまわり出すの 頬が濡れて まなざしが濡れて 心までも濡らした |
MOONLIGHT WHISPER南佳孝 | 南佳孝 | 南佳孝 | 南佳孝 | | この胸のときめき ホンモノさ ダイヤルは まわさずに 今から 君の 窓辺に ゆくよ 眠りたくない 夜だから 飛ばそうか ハイウェイ シルクの ため息 夜空を つつむ 都会は 豪華船 ちりばめた イルミネーション 昼間の ざわめきも 今は 静まり 恋人たちが 羽根を休めるとき 月は目を 伏せて 雲に隠れる 次のインターチェンジを 右に出て ペーブメントを かすめれば ゆうべの 映画の セリフが 浮かぶ 都会は 豪華船 ちりばめた イルミネーション 昼間の ざわめきも 今は 静まり 言いたいことは 星にあずけて 肩を寄せ合えば 何かが始まる |
夏服を着た女たち南佳孝 | 南佳孝 | 松本隆 | 南佳孝 | | 点滅するシグナル 急ぎ足で渡れば すれ違ったコロンが 手招きする もしも声をかけなきゃ もう死ぬまで他人さ 忙しいと冷たく ことわるなよ 夏服を着た小鳥たちが 白いテラスではしゃいでるよ 涼しいカクテルを 夢に注いで 細い腰のカーヴは 忘れていたオブジェさ 導火線の火花は もう消せない 夏服を着た小鳥たちが 秋に向かって翔び立つのさ 君だけぼくの手に 残ればいいさ |
天文台南佳孝 | 南佳孝 | 松本隆 | 南佳孝 | | 丘の上の天文台へ 星を探しに行こう いつか君が銀のUFO(ひかり)を 見たという丘へ 時計の針が止まり 風が草をないで 光の帯の中で 君を抱きしめる 祈るように君は夜空に 呼びかけていたね ぼくがカメラ構えた時は 星空だけのスクリーン 世界が終わるなんて 予言は信じない 光の帯の中で 君を抱きしめる |
DOWN BEAT南佳孝 | 南佳孝 | 来生えつこ | 南佳孝 | | 壊されたビルの窓ガラス 裏へまわればガレキの山うず高く ショベルカー置きざりにされて モダンなビルの影にかすんで見える 口先の愛でごまかす 広告のコピー文句 心はそんなにたやすく 夢色に染まらない 俺だけの光さえ見えないのに無理だよ 枯れてゆく気分だけ押し止どめて歩いてゆく ポスターにうそ寒い風が ネオンの渦に浮き立つピンナップ・ガール 慣れきった悩殺ポーズで ふるい立たせるつもりか かんべんしろよ 出来すぎのロマンスなんて 宝くじほど少ない 都会の娘の心は 半分ガレキの山 時として投げやりの愛にそまり甘いセリフもはく 枯れてゆく気分だけ押し止どめて歩いてゆく |
HOME TOWN南佳孝 | 南佳孝 | 南佳孝 | 南佳孝 | | 歩きつづけて 人波の中 にぎやかに飛びかう音の渦 ひさしぶり 俺の街 君が住んでた町の名前は いつか変ってしまったけれど 君だけは 居てほしい 暮れなずむ夕陽はるかに にじんだ心染めて 甦みがえる君のやさしい言葉が 忘れはしないさ あの瞳 振り返ればビルの谷間に 青の時代は 消えたけれども 何の悔いもないさ 暮れなずむ夕陽はるかに にじんだ心染めて 甦みがえる君のやさしい言葉が 忘れはしないさ あの瞳 いつまでも 愛してるよ あの瞳 いつまでも |
波止場南佳孝 | 南佳孝 | 松本隆 | 南佳孝 | | 港の酒場のカウンターに ひじをついて眠る お前は誰? 人生のボトルを傾けて 最後の命まで飲み干すようだね よければ俺の部屋に来ないか 何もないけど窓からは 夜明けの海が見渡せる 錆びた心抱きあえばいいさ 今夜は気分が乗らないなら 俺の胸を枕がわりに眠りな よければ俺の部屋に来ないか 胸につかえた哀しみも 人に話せば楽になる 旧いラジオひかえ目にかけて 嫌なら無理に誘わないけど 俺もひとりぼっち熱い夜だから 夜だから |
口笛を吹く女南佳孝 | 南佳孝 | 松本隆 | 南佳孝 | | 言葉を忘れたのか 君は無口になった 傷つけあった日々を 責めもせずに 裏切ったのはぼくで 許せないのが君さ 化石になった愛が 距離をつくる 桜の木の下に 車をとめれば 調子外れ 君は下手な 口笛を吹く 瞳を覗きこむと 虚ろな部屋が見える 積木がひとつひとつ くずれてゆくよ 痛みが余り強いと 何も感じなくなる そして平和な顔で 花は散るよ 狂い咲きの桜が 雨に散り急ぐ フロントガラス埋める花で 何も見えない 桜の木の下に 車をとめれば 調子外れ 君は下手な 口笛を吹く |
SKETCH南佳孝 | 南佳孝 | 南佳孝 | 南佳孝 | | Hold me, Love me In the still of dawn Touch me, Softly 'Cause I love you so I'm watching the street from window pane Nobody I can find there Long tall building's smiling face Somebody call me but I don't care. Hold me, Love me In the still of dawn Touch me, New York 'Cause I love you so. |
CHAT NOIR南佳孝 | 南佳孝 | 南佳孝 | 南佳孝 | | 俺が19の時 あいつに会って 何も考えずに 暮し始めた 世間じゃ暗いニュースばかり目立ったけれど 二人には夢のような たのしい時だった 朝日のあたる家 捜し求めて まじめな仕事もしてはみたけど すぐに腹の虫がさわいで けんかばかり まるでコロコロ転がる石さ俺は どしゃぶりの雨 濡れた黒猫 夜のすきまから 消えちまったあいつ ある日突然に ニーナ・シモンが大好きな女だった 黒いサテンのドレスが まぶしく見えたものさ どしゃぶりの雨 濡れた黒猫 夜のすきまから 消えたあいつ 帰るとこなど 俺にはないさ 幸福という名の傷跡だけが残っただけ あとは何もありゃしない まるで転がる石さ俺は |