Φ12 mol-74 | mol-74 | 武市和希 | mol-74 | mol-74 | 光の中にいたい いつかすべて忘れてしまうとしても 集めて 見つめて 意味を捨てて 君を探すよ 光の中にいたい 傷や痛みや違いを曝したとしても 集めて 見つめて 意味を捨てて 君を探すよ |
遥か mol-74 | mol-74 | 武市和希 | mol-74 | mol-74 | あんなに好きだったものも 今はあんまり好きじゃなくなって 気が付けばそんなものが増えていった 大切にしていたものも どこか大切にできなくなって こんな僕を好きになれるはずもないよな 春が咲いてる 河川脇の並木通り 不意に漏れる 「今年も綺麗だ」 なんて 分かってる あの頃の僕らには戻れないこと ふっとふいに吹いた風に散る 花びらは泳ぐ ふたりのように ずっと言葉だけじゃ足りないこと 本当は気付いていたのに 君ももう気付いているのに どんな匂いがしていたっけ どんな話で笑ったっけ どんな未来を見ていたっけ どんなふたりでいたかったっけ 気付かないうちに潰れたコンビニ 分譲中と貼られた張り紙 過ぎていく いつまでも 終わる気配すらしない 工事中の国道三叉路 過ぎていく いつだって 分かってた あの頃の僕らには戻れないこと ふっとふいに吹いた風に散る 花びらは泳ぐ ふたりのように ずっと言葉だけじゃ足りないこと 本当は気付いていたのに 君ももう気付いているのに また、ひらりと花が落ちる 落ちる |
オレンジとブルー mol-74 | mol-74 | 武市和希 | mol-74 | mol-74 | 汐風が肺を満たして 君への言葉が詰まって 微かな光 溜息にしないように喉元がおどけている 伸びた髪が靡く度に揺れる匂いが掠めていく このまま遠くへ このまま遠くへ 誰も知らない場所へ行こう 君の狡さも 受け止めたいよ 0にはできなくても1に触れさせて 脇役なんていらなくて 主役にさせてほしいだけ 確かな祈り 時間をすすぐみたいに景色が掠れていく いつまでも言い切れない想いの端を握りしめて このまま遠くへ このまま遠くへ 君も知らない場所へ行こう 言い訳さえも 抱きしめたいよ 0にはできなくても1に触れさせて 明白に青い視界が 嫌味みたいに僕らを重ね出して 汚れたままで終われないよ 君は何を見てる? このまま遠くへ どこまでも遠くへ 誰も知らない場所へ行こう 正しいことを 間違えようとも 100にはできなくても近付けさせて 0にはできなくても1に触れさせて 触れさせて |
Moonermol-74 | mol-74 | 武市和希 | mol-74 | mol-74 | 溢れ出したら止まらないからまだ迷ってる 声に出したら戻れないからまだ黙ってる 歩幅は躊躇いにつられて 重たいリズムを刻んでる 言葉は静かに息をして 心に委ねてる 浮かんだ月は 雲間から白い光 放ってる 心に音を立てるように 夜風が今、そよぐ 話したい 話せない 思い出が喉元を塞いで 言い出せないまま歩いているんだ 手のなる方へ 月明かり 降り注ぎ 僕らの最後を照らすように 次の台詞を待っている 黙ったまま 思えば交わした約束も 叶えたことにして生きてる 遠くを眺めていた君を 見て見ぬふりをして いつかこの場所で見上げて見惚れた月は 変わらないままで光ってる 光っているのに 話したい 話せない 思い出が喉元を塞いで 言い出せないまま歩いているんだ 手のなる方へ 月明かり 降り注ぎ 僕らの最後を照らすように 次の台詞を待っている 夜を揺らす 喉を震わす |
通り雨 mol-74 | mol-74 | 武市和希 | mol-74 | mol-74 | 懐かしい夢を見て目が覚めた日曜日 雨の匂い 季節がまた周回遅れの僕を追い越した 大袈裟な幸せを描いていたあの日々を 消せないまま 向こう岸の世界で今をどう見ているだろうか 君と僕だけが解る物語を思い出して 痛む ずっと 太陽系の端っこへ 導かれるような孤独が僕を生きていて いつかのまたねを 言葉通りにできないまま 浮かぶ 過ぎる 想う 遠い空を見て |
BACKLIT mol-74 | mol-74 | 武市和希 | mol-74 | mol-74 | 通り雨が残したストーリー 灰色の空をただ映して 何も洗い流しはしなくて 何も洗い流せはしなくて アスファルトを照らし出すように 雲間から白い陽が覗いて 夏がはじまるような気がして 空を見上げてた いつだっけ 雨上がりを待ってた物語 傘を差し出してくれたあなたに いつまでも想いを馳せてた日々 スローイングダウン 離れ離れに変わるものばかり 当たり外れの多過ぎる空に いつかの僕たちを重ねる度 スローイングダウン あの頃に語り合った通りの 鮮やかな僕たちはいなくて 誰ももう此処に戻れなくて 誰ももう此処に帰れなくて 篩にかけて濾した少しを 叶えるための今日を過ごして それも仕方がないよね、なんて 空を見上げても いつだっけ 雨上がりを待ってた物語 傘を差し出してくれたあなたに いつまでも想いを馳せてた日々 スローイングダウン 離れ離れに変わるものばかり 当たり外れの多過ぎる空に いつかの僕たちを重ねる度 スローイングダウン |
虹彩 mol-74 | mol-74 | 高橋涼馬 | mol-74 | mol-74 | ずっと見ていたかったな この先の表情も きっと 紙吹雪のように ひらひら舞っては 夢うつつのようで 云えば 永遠 もう分かっているけどね そんなの今更なことも いつかは慣れていくことも それでも 受け入れられなくて そっと 積もり積もっていく 言葉の一片 巡る 私たちはそう 特別だからね、なんてさ 全て乗り越えたいって 思えるほどの愛の熱を知りたかった だから散ったんだね ずっと聞いていたかったな あなたのその声も きっとこの先の景色も 抱きしめるような 優しい残響になって 滲んでいく ああもう全部 泡沫の夢のよう まっさらな明日の中に ひとりきりの私がいる そんなの当たり前だったのに きっと嫌いじゃないとか そうやって誤魔化してた 私なんてもう、透明みたいに思えて 奇跡めいた光と “ふたり”になれたはずの日々が ぬるくなった風に靡いた 「見ていたかったな 聞いていたかったな」 そんなことを思っても 「愛したかったな 触れたかったな」 何にもなりはしないのに 「見て欲しかったな 話したかったな」 もうどうしようもないのに 「愛せたかな 伝わったかな」 「消えちゃうかな」 「いてほしかった」 好きだったな そっと 募り募っていた 想いや祈り 揺らめく この気持ちは きっと忘れないからね、本当に 永遠に輝いてる 熱っぽい光の色彩がきれいだった これでおしまいだね 恋の匂いが後を引く それを私は追いかけていたの 愛の予感が醒めていく それを私はどうもできないな |
フランネル mol-74 | mol-74 | 井上雄斗 | mol-74 | mol-74 | 想いは吐き出してみても 薄くなって消えてく日々で 待ち風そっと吹く度 言葉さえも揺れて 色付いたことで 涙落ちて 消えなくなってった 片付けない部屋の隅に積んでる 空箱と君のフランネル まだ見えない光の先に飛んでる 花弁いっぱいの 思い出一切を 回り出す空に 痛みが増していく度 手と手重ね合わせてみても まじない 迷信みたいに 叶わなくてやめた 模様にしたものも 溶けて落ちて 嫌いになってった でも、まだ、いや、ほら、 分かり合えたことも 笑い合えたことも キレイになったんだ もう 離してないままの手を引いてる あの頃と変わったフランネル 未だ消えない光の先に飛んでる 私の後悔と あなたの後悔を 合わせたいっぱいの ただ綺麗な一切を 回り出す空に |
アンサーソング mol-74 | mol-74 | 武市和希 | mol-74 | mol-74 | 下手な歌を君は聴いた その日のことを未だに憶えている 実際はどうか分からないが その日の僕と未だに手を繋いだまま 嘆く今日も、躓く今日も 「あの日、」と君と笑えるのなら 後悔は皆無それは嘘でも 「あの日、」と君と笑えるのなら 続きはまた明日 それでも待ってくれた 春が芽吹いては陽だまりに揺れた 黄色い花のように咲かせてみよう 憧憬は今もあのままで 褪せずに息をしている いつかは今日という日を 捲って、想いに馳せよう 続きはまた明日 それでも待っていてよ 春が芽吹いては陽だまりに揺れた 黄色い花のように咲かせてみよう 下手な歌を君は聴いた その日のことを未だに憶えている |
寝顔mol-74 | mol-74 | 武市和希 | mol-74 | mol-74 | ねぇ 隣で眠っている君を見つめていて気付いたんだよ あの日よりも昨日よりも朝が綺麗に映ってる 触れない星屑よりも 満ち欠けをする月よりも 眩しく射し込む光が ありふれた生活の陰を拭ってくれた 探していた私の居場所が 憧れとは違っていたとしても 目の前で君がただ眠るだけで 今日までのことを愛せる気がして ねぇ 神様はいないってことを 教えてくれた魔ものにも 歪でも重ねた日々の先に光が見えたことを 伝えたいよ 探していた私の願いが あの頃とは違っていたとしても 目の前の君がただ笑うだけで 今日までのことを許せる気がして 流れていく 流れていく 夢でも見ていたように 新しいもの 新しいもの 懐かしいに変わるもの 取り返しも 取り戻しもできない世界で 息継ぎを覚えたの 探していた私の居場所が 憧れてたあの場所だとしたら そんな憂いさえ君は包んで溶かしてくれた 探していた私の居場所が 憧れとは違っていたとしても 手を伸ばすと君に触れられるだけで 明日のことも愛せる気がする 聞こえているかな |
R mol-74 | mol-74 | 武市和希 | mol-74 | mol-74 | 眩しさに招かれて この目と手と声を与えられて そして僕たちは 心をもらってしまった 大義名分を盾にして 弁明を奪い合って 未だに遺伝子を巡って 未だに隔て合って 何も僕らは変われずに またしても いつの日か僕も いつの日か君も 此処からいなくなって 抜け殻になっていく 託された生命と 託された生命で 何を繋いでいく? 何を許し合っていく? 不可能生を抱いて 傷口や痣の跡 途方もない月日を重ねて 見えなくはなっても消えてはいないのに 実相と想像を食って 肥えた主語で括って 未だに傷付け合って 未だに後悔し合って 何も僕らは変われずに またしても また今日も 何処かで 隣で いつの日か僕も いつの日か君も 此処からいなくなって 抜け殻になっていく 託された生命と 託された生命で 何を繋いでいく? 何を許し合っていく? 不可能生を抱いて 不可能生を抱いて |