さざ波よ優河 | 優河 | 優河 | 優河 | | さざ波よ 全てさらって 夢の朝ひとつさえ はじめから 何もなかったように はじめから 何もなかったように 朝日に光る金色の砂浜も やがて夜に冷えていくように あなたは遠い旅に出ていく 足跡も今は海のなか さざ波よ 頬に触れる愛しい息吹も 記憶に溶けて泡になるように あなたは遠い旅に出ていく 足音も今は海のなか さざ波よ さざ波よ 全てさらって |
空想夜歌優河 | 優河 | 優河 | 優河 | | 呼んでいる 呼んでいる 語られることのない 美しき夜の岸辺で 呼んでいる 呼んでいる 朝日をなくした迷い子を 導く希望のあの歌が 体をひとつ小舟に乗せて 小さなその手で水を掻いていけ 衣擦れのような波の音と お前は水面に浮かぶ一枚の羽根 滲んだ涙は夢に溶けていき お前は明日に運ばれる 聴こえるか 聴こえるか 語られることのない 美しき夜の岸辺で 聴こえるか 聴こえるか 朝日をなくした迷い子を 導く光のあの歌が 呼んでいる |
魔法優河 | 優河 | 優河 | 優河 | | あの夜に消えた あなたとの魔法 風がさらっていった あの唄みたいに 降りしきる雨が 突然止んで 虹も出さずに乾いた いつかの空に似ていた もう戻らない いつかの夢も 恋しくはないの あなたのことも ただ胸の奥が 少し あの夜に描いた あなたとの魔法 誰かが口ずさんで 星がひとつ滲んだ もう戻らない いつかの夢も 恋しくはないの あなたのことも ただ胸の奥が 少し 少し あの夜に消えた あなたとの魔法 |
愛を優河 | 優河 | 優河 | 優河 | | その傷が痛むたび 私の名を呼んで そっとあなたを抱きしめに行くから この無力な両手で あなたの頬を つたう涙を拭うから 暗い夜を照らす月のよう あなただけを包みたい その淋しい瞳で 私の名を呼んで そっとあなたに口づけをするから この声が消えても あなたへの歌を ずっといつまでも歌うから 寒い朝に届く陽のよう あなただけに愛をあげたい |
夜になる優河 | 優河 | 優河 | 優河 | | あの子のことをもう一度 思い出したなら 私はいま夜となり 朝日に背を向けるでしょう 輝く星はこの腕からこぼれ落ち 痩せた月は小声で別れをつぶやいて あの子のもとへもう一度 歩いて行けたなら 私はいま朝となり 夕闇も愛せるでしょう だけど あの子のことをもう一度 思い出したなら 私はまた夜となり ひとりぼっちの夜となり |
手紙優河 | 優河 | 優河 | 優河 | | とうの昔にあなたが この世界から消えてしまっていたこと 誰も教えてはくれなかった 手紙の来ない朝も 恋人を愛する夜も あなたはもう 夏が過ぎたあの朝も 銀色の月のこの夜も あなたはもう 見ることができない あなたにはもう 見せることができない とうの昔にあなたが この世界から消えてしまっていたこと 誰も教えてはくれなかった 誰も あの夜あの道をひとり歩くまで |
さよならの声優河 | 優河 | 優河 | 優河 | | 静かな朝がひとり 冬の空気をしんと歌って 君が目を逸らすから 夢が終わって明日が泣くのよ 忘れかけてた 君がどこか遠く この手が届かないとこへ行くなんて さよならの声はいつも心の奥で 知らない誰かが扉を叩くように 聴こえる やぶれた雲がひとつ 小さな窓の端に写って 君が口笛吹いたら 夢が終わって明日が泣くのよ 忘れかけてた 君がどこか遠く この手が届かないとこへ行くなんて さよならの声はいつも心の奥で 知らない誰かが扉を叩くように 聴こえる |
岸辺にて優河 | 優河 | 優河 | 優河 | | この美しき岸辺で 振り返ることができずに あなたの淋しい瞳は 私の夢を壊すから 小舟はもう岸を発つの 唄はあなたに捧ぐものだと きっと風が知らせてくれる 始まりのように 遠くに聴こえる 嵐の涙の音さえも愛せるように 小舟はもう岸を発つの 唄はあなたに捧ぐものだと きっと風が知らせてくれる 始まりのように 始まりのように |
瞬く星の夜に優河 | 優河 | 優河 | 優河 | | 悲しみと喜びが 舞うこの世界を ふたつの瞳にどう映そう いずれは薄れ行く 輝きの先 冷たい体には 何を残そう いつかは消えて行く 記憶の中 瞬く星の夜に 何を残そう 何を謳おう |