ダイナディック・ミネ | ディック・ミネ | H.AKST・S.M.LEWIS・J.YOUNG・訳詞:三根徳一 | H.AKST・S.M.LEWIS・J.YOUNG | | ダイナ 私の恋人 胸にえがくは 美わしき姿 おゝ君よ ダイナ 紅き唇 我に囁け 愛の言葉を あゝ夜毎君の瞳 慕わしく 想い狂わしく おゝダイナ… 許せよくちづけ 我が胸ふるえる 私のダイナ |
二人は若いディック・ミネ、星玲子 | ディック・ミネ、星玲子 | 玉川映ニ | 古賀政男 | | あなたと呼べば あなたと答える 山のこだまの うれしさよ 「あなた」 「なんだい」 空は青空 二人は若い ちょいとと呼べば ちょいとと答える 山のこだまの いとしさよ 「ちょいと」 「なァによ」 風はそよかぜ 二人は若い あのねと呼べば あのねと答える 山のこだまの やさしさよ 「あのね」 なァにさ」 あとは言えない 二人は若い |
上海ブルースディック・ミネ | ディック・ミネ | 島田馨也 | 大久保徳二郎 | | 涙ぐんでる 上海の 夢の四馬路(スマロ)の 街の灯 リラの花散る 今宵は 君を想い出す 何も言わずに 別れたね君と僕 ガーデン・ブリッジ 誰と見る青い月 甘く悲しい ブルースに なぜか忘れぬ 面影 波よ荒れるな 碼頭(ハトバ)の 月もエトランゼ 二度とは逢えない 別れたあの瞳 想いは乱れる 上海の月の下 |
アイルランドの娘ディック・ミネ | ディック・ミネ | H.RUBY・訳詞:島田磬也 | R.PERKINS | | 花籠抱えて 誰を招く アイルランドの村娘 夢見る瞳よ 君が抱く 野ばらの花は 愛の花 変わらぬ誓いを 囁けば うるむ涙で じっとみてる 心の底まで みつめてる 愛の瞳の いじらしさ |
人生の並木路ディック・ミネ | ディック・ミネ | 佐藤惣之助 | 古賀政男 | | 泣くな妹よ 妹よ泣くな 泣けば幼い ふたりして 故郷を捨てた 甲斐がない 遠いさびしい 日暮の路で 泣いて叱った 兄さんの 涙の声を 忘れたか 雪も降れ降れ 夜路の果ても やがてかゞやく あけぼのに わが世の春は きっと来る 生きてゆこうよ 希望に燃えて 愛の口笛 高らかに この人生の 並木路 |
夜霧のブルースディック・ミネ | ディック・ミネ | 島田磬也 | 大久保徳二郎 | | 青い夜霧に 灯影が紅い どうせおいらは ひとり者 夢の四馬路(スマロ)か 虹口(ホンキュウ)の街か あゝ波の音にも 血が騒ぐ 可愛いあの娘が 夜霧の中へ 投げた涙の リラの花 何も言わぬが 笑ってみせる あゝこれが男と 言うものさ 花のホールで 踊っちゃいても 春を持たない エトランゼ 男同志の 合々傘で あゝ嵐呼ぶよな 夜が更ける |
雨の酒場でディック・ミネ | ディック・ミネ | 清水みのる | 平川浪竜 | | 並木の雨の ささやきを 酒場の窓に 聴きながら 涙まじりで あおる酒 「おい、もう止せよ」飲んだとて 悩みが 消える わけじゃなし 酔うほど 淋しく なるんだぜ 一輪ざしの 白薔薇を ちぎって何故に また棄てる 花に恨みが あるじゃなし 「おい、もう泣くな」いつまでも いのちの恋の 切なさは 泣いても 泣いても きりがない グラスの底を 傾けて 飲みほす君の 悲しみを 知っていりゃこそ 止めるのさ 「おい、もう帰ろうや」夜も更けた 小雨の道が 遠いなら せめても送ろう そこらまで |
或る雨の午后ディック・ミネ | ディック・ミネ | 和気徹 | 大久保徳二郎 | | 雨が降ってた しとしとと 或る日の午后の ことだった 君と僕とは 寄り添って 雨の舗道を 濡れながら 二人愉しく 歩いたね 雨に濡れても 二人きり 或る日の午后の ことだった 肩を並べて 寄せ合って 話し疲れて どこまでも 二人黙って 歩いたね 雨が降ってる 今日もまた 或る日の午后を 想い出す 君と僕とは 別れたが 雨の舗道を 濡れながら 一人黙って 歩こうよ |
上海リルディック・ミネ | ディック・ミネ | A.DUBIN・訳詞:津田出之 | H.WARREN | | 想い出を追いつつ さまよい来れど 帰らぬはやさしき人 いとしの上海リル 忘れ得ぬ街 上海 夢見しその頃 我を忘れしその頃 いとしの上海リル 頬寄せて囁きし 愛の言葉 彼のいぶき今もまだ 胸にあり 想い出を追いつつ さまよい来れど 帰らぬは恋しき人 いとしの上海リル 頬寄せて囁きし 愛の言葉 彼のいぶき今もまだ 胸にあり 想い出を追いつつ さまよい来れど 帰らぬは恋しき人 いとしの上海リル ある時は汽車に乗り またある時は空をかけ 私はさがし求めた 私の恋人 上海リル |
林檎の樹の下でディック・ミネ | ディック・ミネ | H.WILLIAMS・訳詞:柏木みのる | E.VAN.ALSTYNE | | 林檎の樹の下で 明日また会いましょう 黄昏 赤い夕陽 西に沈む頃に 楽しく頬寄せて 恋をささやきましょう 真紅に燃える想い 林檎の実のように |
黒い瞳ディック・ミネ | ディック・ミネ | 不詳・訳詞:三根徳一 | G.STONE | | 黒き汝が瞳 悩ましや 夢路やよさむるな 君が瞳よ 燃ゆる想いをば 胸に秘め いとしき懐かし 君が瞳 涙にうるみて 輝くは 去りにしまぼろしに うつる瞳よ 想い出も去りて 今はただ 冷たく微笑む 君が瞳 涙にうるみて 輝くは 去りにしまぼろしに うつる瞳よ 想い出も去りて 今はただ 冷たく微笑む 君が瞳 |
奥様お手をどうぞディック・ミネ | ディック・ミネ | F.ROTTER・訳詞:三根徳一 | R.ERWIN | | 真白き腕よ 我に給え 夢の国にマダム 頬寄せて 君を抱きマダム 今宵語らん 我は待つよ 君の口づけを やるせなの想い 我は待つよ 真白き腕よ 我に給え 夢の国にマダム 頬寄せて 君を抱きマダム 今宵語らん 我は待つよ 君の口づけを やるせなの想い 我は待つよ |
鴛鴦歌合戦ディック・ミネ、服部富子 | ディック・ミネ、服部富子 | 島田磬也 | 大久保徳二郎 | | 浮かれて出ました 鴛鴦さんなら 夢と唄の ローマンス 春は紅い 花が咲く 花嫁さん 花聟さん しゃなしゃなと 洒落して何処へ行く 浮かれ鴛鴦 お洒落鴛鴦 皆んなでやんやと 囃そうよ 私の春よ 我等の春だ そろりと行きましょう 鴛鴦さんなら 君と僕は アベックで 春は青い 鳥が啼く 花嫁さん 花聟さん 仲の好い二人の 春ごよみ 浮かれ鴛鴦 お洒落鴛鴦 皆んなでやんやと 唄おうよ 私の春よ 我等の春だ 浮かれてしゃなりと 鴛鴦さんなら 夢と唄の パラダイス 春は甘い 風が吹く 花嫁さん 花聟さん 浮き浮きと花さえ お化粧する 浮かれ鴛鴦 お洒落鴛鴦 皆んなでやんやと 踊ろうよ 私の春よ 我等の春だ |
東京スーベニアディック・ミネ | ディック・ミネ | 大高ひさを | 大久保徳二郎 | | 夢の昔は かえらねど 僕の銀座の いとしい姿 あゝ シグナルの 青い光に濡れながら 君と別れた 四丁目 柳の蔭の くちづけよ 誰が吹くやら ハーモニカの 歌も懐しい 六区の日暮れ あゝ 引眉を 落し忘れた踊り子が すてた煙草の 吸いさしの 煙の色よ あの頃よ 雨の新宿 しとしとと 濡れて泣いてる 東京の灯り あゝ 思い出は 花の小窓のティールーム 熱い紅茶の 一杯に さゝやきあった 恋の夜 |
南風の窓ディック・ミネ、服部富子 | ディック・ミネ、服部富子 | 島田磬也 | 杉原泰藏 | | いつも南の風が吹く 誰も知らない この窓で 夢を宿して 君を待つ バラの香りは 甘いもの 純な乙女の 憧れは そっと抱いて いるものよ 愛の暮しが いつかしら 秘めた心の 窓を打つ 夢の古巣は 森の蔭 愛の泉は 胸の中 つきぬ若さの よろこびを 胸に抱くは 二人だけ |
三つのタンゴディック・ミネ | ディック・ミネ | 利根一郎・補作詞:門田ゆたか | 田村しげる | | 月が出ていた 森蔭の道で 窓をこぼれる 灯影にぬれて バラの花を 摘み摘み聴いた 君の好きな 昔のタンゴ 絃の静かな ザ・ガーデン・イタリー 花が咲いてた あの頃の夢は 風が散り行く 落葉と共に 遠い空に 流れて消えて 一人唄う 懐かしタンゴ 還りこぬ日の 夢のタンゴ 誰も知らない 思い出を胸に 雨の降る夜を しみじみ聴けば 誰が弾くか ギターの調べ 夜は更けて 侘びしいタンゴ 思い遥かな ラ・クンパルシータ |
ガード下の酒場ディック・ミネ | ディック・ミネ | 島田磬也 | 大久保徳二郎 | | 頭の上を 走る汽車 ガードの下が 酒場だよ どこからともなく 集って いつの間にやら 散って行く あゝ俺の仲間は 夢見鳥 誰でも辛い 人の世の 重荷を背負って 生きるには 息抜く場所が 欲しいのさ 可愛いあの娘が 相手なら あゝ酒はたのしく 飲みたいね 帰りは今日も 終電車 よろける影の ガード下 どこかに忘れた あの夢が いつか心に 戻ってる あゝ月を背にした 酔いごこち |
故郷をあとにディック・ミネ | ディック・ミネ | 島田磬也 | 上條たけし | | おいもう泣くなよ 妹よ 涙を拭いて行こう ふるさと離れて 旅行く兄妹の運命なら 泣いちゃ飛ばれぬ 泣いちゃ飛ばれぬ 流転の小鳥じゃないか おいもう駅まで 直ぐだよ 名残は尽きぬ古巣 これから旅立つ 他国がどんなに辛かろと 花を咲かせて 花を咲かせて 故郷に帰ろうじゃないか おいもう別れだ 妹よ 笑顔で立ってお呉れ 人眼を忍んで この肩寄せ合う 兄妹 空に夜汽車の 空に夜汽車の 汽笛が咽ぶじゃないか |
デッキの女ディック・ミネ | ディック・ミネ | 大久保徳二郎 | 大久保徳二郎 | | 黒いショールに 横顔かくし なにを泣いてる デッキの女 どこの人やら 「え どうしたんです」 言葉かけよか 見捨てておこか 海の暗さが あゝ気にかゝる 赤いルージュに おくれ毛噛んで 海を見つめる デッキの女 どこえ行くやら 「ねえ 冷えますヨ」 どうせ哀しい 想い出秘めて ひとり旅では あゝせつなかろ 青いランプに 身の上話 聞いてやろうか デッキの女 どこが故郷やら 「ねえ もう遅いですヨ」 島の話は 波間に流し 明日はあかるく あゝ生きるのさ |
枯葉の中の男ディック・ミネ | ディック・ミネ | 藤田まさと | 大久保徳二郎 | | 夜霧にうたれ 泣いていた 枯葉のように 泣いていた 細い小さい 影だった だれだ だれだ 誰なんだ 呼(いと)んでも応えぬ その影に 俺もいつしか 泣いていた 独りで呑めば おもいだす 淋しい影を おもいだす 馬鹿な男さ この俺は 夢だ 夢だ 夢なンだ 忘れるつもりで 呑みながら やはり今夜も おもいだす 夜霧が影を 消したのさ 枯葉が夢を 消したのさ これで仕舞いさ なにもかも 酒だ 酒だ 酒なんだ おろかな男の 日記帳 酒がこっそり 消したのさ |