声優・アーティスト前島亜美が2ndワンマンライブ『前島亜美 LIVE 2025 Blooming NOTE』を11月24日(月祝)、ヒューリックホール東京で行った。
11月12日リリースの2nd Single『不器用に 君のとなり』を引っ提げ、初の生バンド編成となった公演の模様をレポートする。
雨女を自認する前島亜美の予想に反し汗ばむ様な小春日和となった有楽町に、早くからあみ民(前島亜美ファンの呼称)が集結。ライブグッズの晴雨兼用「折りたたみ傘」等が完売となる大盛況となった。白地に前島亜美を象徴する色「白群」とライブのイメージカラーのライトグリーンを配したファッショナブルなTシャツやフルジップパーカーに身を包んだあみ民は女性も目立ち、幅広い層からの支持を感じさせる。
入場すると関係各所と、沢山のあみ民有志によるフラワースタンドが出迎える。いずれも前々日に誕生日を迎えたばかりの前島亜美へ向けた美麗なイラストや凝った装飾が目に麗しい。ホール内ステージ上は左右に照明機材とスピーカーの櫓がどっしり構え、間にバンド機材が据えられている。上方には沢山のスポットライトが灯り、カラフルな模様の入った4本の短冊が背景を彩るシンプルな構成。
暗転すると、歓声と共に左右の壁に向かって照射されたライティングで一瞬ホールが動いているかと錯覚させられる演出。スポットライトに照らされ、淡いグリーンを基調に花柄をあしらった衣装とロングブーツを履き、前島亜美が登場。ペンライトで白群に染まった客席へ、ライブアレンジのアカペラで「何十回 何百回 伝えたってまだまだ足りないから」と想いを伝える『Wish for you』で開幕。テンポアップした前奏にあみ民が大きなコールを返す。「自分を信じることは 誰かを信じることよりも ずっと難しいことで 手を引いてくれて ほら ここまで来れたから 次は 貴方を照らす星になりたい」という自身にオーバーラップする歌詞をあみたスマイルで届け、
「大好きだよ」
と大歓声を浴びる。
「ようこそ! 皆さん楽しむ準備は出来てますか?盛り上がっていきましょう」
と告げると4人のダンサーズが登場し『MAKE IT NOW』へ。ムーディーなメロディに乗って、1stライブから引き続いてのダンサー4人と、息の合ったガールズグループの様な一体感あるフォーメーション、「I just say」の囁きに歓声が沸き上がる。ステージがスポットライトで赤く染まり、山崎あおいによる2nd Singleカップリング楽曲『恋愛主義にクエスチョン』へ。アップテンポなロックナンバーで一層ヒートアップした場内へコールを扇動、「この声にアテンション ほんとだけで 私を作りたい」と叩きつけ、手をグルグル回して締める。大「あみた」コールに
「ありがとうございます」
と謝意を示すと、
「始まりましたーっ! 皆さん熱気が凄いので、ありがとう…っていう気持ちで唄わせていただきました(笑)ライブ楽しみにしてましたか?(賛同の声多数)でも、私の方が楽しみにしてました」
と、満面の笑みを浮かべた前島亜美に場内大歓声。デビュー1周年を2ndシングルリリース、2度目のワンマンライブで迎えた事に謝意を示すと、ライブ初参加のあみ民へ
「『公女殿下の家庭教師』を見て、来たんだぜ! …っていう方々、ありがとうごさいます。お目が高いですね。可愛い女の子がいっぱいいたのに、カレンちゃん(CV:前島亜美)を見つけて、ライブ行ったるで! と思った訳ですよね。勇者達、ゆっくりしていってください、前島亜美界隈(笑)
『不器用な先輩。』を見て来てみましたって方、ありがとうございます。センスが良いですね。堀田 美緒ちゃん(CV:前島亜美)が登場したのは結構最近なんですけどね。EDテーマで良いって思ってくれたのかな。どっぷり沼にハマっていただいて(笑)前島亜美推しライフを送っていただけたら嬉しいなと思います。そして、本日は初の生バンド形式でお送りしています!」
と、バンドメンバー、さらには楽屋のダンサーズへあみ民と共に謝意を送る。
「グッズに傘を作っていただいたんですよ。今日に限って晴れましたね(笑)良いことですね。熱いライブにしましょう」
と、コールを扇動、青いライトに照らされて『Blue Moment』へ。「時が過ぎても忘れられない歌を 二人響かせよう」とスカートを翻して楽しそうに回転。『SCARLET LOVE』ではステージも客席のペンライトも赤く変わる。一転してラテンのリズムに普段見せない妖艶な表情で切なげに「奇跡的な確率で 混ざり合った感情 この先に何があっても2人の空は 色褪せない I believe」と対照的な表現であみ民に語りかける。
「熱いですね、倒れない様に水分補給したり、座りたくなったら座ってくださいね。パーカーの民大丈夫ですか?すみません。こちら側で販売しておきながら(笑)暑かったら脱いでください(場内笑)」
と客席を気遣うと、『公女殿下の家庭教師』を意識してロイヤル、クラシカル、お嬢様、を具現化したという新衣装をステージ左右へ移動してお披露目し、バンドメンバーとそれぞれの好きな食べ物を紹介。ドラム・生田目勇司(二郎系ラーメン)、ベース・永井正道(、お母さんが作ったハンバーグ)、キーボード・杉直樹(卵かけ納豆かけご飯)、ギター&バンマス・河合英嗣(ハンバーガー)と、トークで盛り上がり。河合英嗣の
「僕らがいれば全国何処でも全曲演奏できます」
発言に前島亜美も、
「ツアー演りたいです。もっと修行したいんです。私、修行して良いアーティストになりたいと思います」
と受け、場内から大歓声。
「冬と言えば前島亜美の楽曲の中にも冬の曲がございます。」
と伝え、『初雪とKiss』へ。ステージ上が青と白に彩られ、舞い落ちる雪を思わせるライティングと白一色のペンライトで冬景色に変わった場内へ、ゆったりしたメロディに乗せ「大事なことほど声にならなくて 大好きって君にまだ言えないまま」と澄んだ歌声を響かせる。印象的な「Kiss」のリフレインでコール&レスポンスで盛り上がると最後は口元に手を寄せて大歓声。自らが作詞を手がけた『アミュレット』では「またねすら 惜しい今も 言葉に託そう 今日をいつか忘れたって いつまでも思い出せる 言の葉のアミュレット」と笑顔に愁いを帯びた表情で想いを籠める。
「次の曲はゆったりとお届けしたいと思います。座りたい方は座ってください…前が座ると、譲り合っちゃいますか?じゃあ、みーんなで座りましょうか」
と笑顔で促すと椅子へ座り、『星を見上げて』。白群の中に所々黄色く変わったペンライトで星空を現出させた客席へ「きっときっと 銀河の果てに居たって たしかに君をそばに感じている」と透明感溢れる唄声を染み込ませる。前島亜美が一旦ステージを下り、バンドメンバーによる Bridgeが場内を沸かせると、ダンサーズに続き、肩出しの薄着へ衣装をトランスフォームした前島亜美が再登場。ステージは赤く染まり、『劇薬』というタイトル通り刺激的なメロディに乗って激しいダンスパフォーマンスで妖しい笑みを浮かべる。トリッキーなオノマトペソング『ポルターガイスト』、王道アニソンを思わせる『Unfallen Angel』と続け、マイクを手に唄いながら魅せる、ダンサーズとの一糸乱れぬフォーメーションは、今までの研鑽が感じられる圧巻のパフォーマンス。息つく間もなく、「よっしゃいくぞー! 」と絶叫、「あみた! あみた! 」のコールで一体となって始まる、前山田健一ならではの中毒性高い電波ソング『職業:あみた』へ。「『昔の方が良かったよー』『ねえ 何になりたいのさ』『君のために言ってるよ』」という外野のおせっかいを「うるさーい! 」とあみ民と共に全力で撃ち返し「謎の義務感 もう要らないや 攻略チャートなんてない この道 行くだけ」「私は私」と宣言、マイクを突き出し「はい! はい!」と場内一体でコール「あみたー! 」の大合唱で壮快に締める。
「4曲続けてお届けしました。皆さんいかがですか?(大歓声)ありがとうございます。今回もダンサーの皆さんと一緒にお届けさせていただいているということで、皆様をご紹介したいと思います」
と、好きな食べ物と共にダンサーズのNatsumi(カレーライス)、Mai(フライドポテト)、MOE(牛タン)、Satsuki(お寿司)を紹介、大きな拍手で送り出す。そして
「次がラストの曲です」
に場内から嘆きの悲鳴が響く。
「2回目のワンマンライブということで、タイトルに籠めた想いとかお話しさせていただいてもいいですか?(大きな賛同の拍手)
約 2年ぐらい前ですかね。心機一転、これからまた頑張っていきますね! っていうタイミングで初めて配信をした時に、これまで活動してきた約13年間は種まきの期間だったと思う…という話をしてたんですね。
色々な経験をさせていただいて、そこでちょっとずつ種を蒔いて、人生の伏線を張ってきた様な時間だった…っていう話をして。その時にここから色々な花を咲かせていきたいので頑張ります! とお話したんですけれど、そこから約 1年が経って、ソロアーティストデビューをさせていただきまして。とっても大きな花が咲いたな、と嬉しい気持ちでいっぱいで。
これからソロアーティストも頑張ります! と1年走らせていただいたんですけど、活動をする中で初めてのタイアップ『公女殿下の家庭教師』でOPテーマを唄わせていただいて、声優としても出演させていただいて、今放送中の『不器用な先輩。』のEDテーマ、声優としての出演で、また花開いた気がしていて。
少しずつ、とても美しい花が咲き始めてきた1年間だったなという風に感じています…このライブの中でも何か花咲く瞬間、花開く瞬間が皆さんにとって、私にとっても訪れたらいいなという想いで、今回『Blooming NOTE』とさせて頂きました。
セットリストもいっぱい会議して悩んで決めたんですけど、頭は『公女殿下の家庭教師』OPテーマで始めさせていただいた『Blooming NOTE』ですが、最後は『不器用な先輩。』のEDテーマを歌わせていただきたいな…と思います。
この曲は皆さんに向けてのラブレターの様な曲だなと思っているので、心を籠めて唄いたいと思います」
と、『不器用に 君のとなり』へ。温もりあるスローなメロディに「君が私の声を聞いてる そして微笑むから 孤独より 強くなれる」という自分達に重なる言葉を乗せ、あみ民への愛おしさが溢れる笑顔で「大事にしたいの Believer」と想いを伝える。大歓声を浴びた前島亜美は
「ありがとうございました、前島亜美でした」
と笑顔でステージを下りる。
暗転した場内で白群の光が揺れ、大「あみた」コールとクラップが鳴り響く。想いに導かれ、バンドメンバーがスタンバイ。スポットライトに照らされて、花柄のロングスカートに髪飾り、ライブTシャツを合わせた前島亜美が再登場。デビューアルバムの表題曲『Determination』でアンコールへ。爽やかなメロディに自ら作詞を手がけた「居場所はどこにあるの」「また君に会いたいからと 手を伸ばしたんだ」「ずっと好きだったんだ この景色が」「また夢(きみ)と出会い直そう」「さあ手を離さずに行こう」と、アーティストデビューに籠めた想いを改めてあみ民の心に染み込ませる。続いて自ら作詞した2ndシングルカップリング曲『Adaptation』へ。「愛されることばかりに目を向けた」「傷までも“亜流”だと笑えた今日までを想う」「君と共に この身のまま 凪いだ日々へ」と痛切な言葉を紡ぐ。
「アンコールありがとうございます。私が作詞を担当した曲、2曲続けてお届けしました。
『Determination』はデビューの時の楽曲なので決意と、『Adaptation』はこれから、に向けて歌った想いなので、 1年目、 2年目、です! みたいな感じで唄わせていただきました。
その後、グッズを紹介した前島亜美は
「グッズを身につけてくださってると、あっ、応援してくださってる方なんだ! って見つけやすくて。対バンイベントの時とか、凄くありがたいんですよ(笑)」
と、本音を明かすと、本公演の放送、オリジナルデザイントレカのリリース、FCイベント開催を告知。
「次が本当に最後の曲になります。(えーっの声に)ありがとうございます。今日楽しんでいただけましたか?(賛同の大歓声)私もすごく楽しかったです。皆さんと今しかない瞬間を共有できて嬉しかったです。
この1年間は初めてのことがすごく多くてとにかく必死で、チームあみたの皆さん、応援してくださっている皆さんにいっぱい助けていただいた1 年間だったな…って昨日ふと思ったんですね。
2年目はもうちょっと肩の力を抜いて、あみた流に、頑張って活動していきながら、皆さんを応援できる、生活に寄り添えるアーティストになりたいなと思いました。
まだまだ未熟で、反省点もいっぱいあるんですけれど、伸びしろが沢山ある! ということで、どんどんパワーアップしていく予定で、目を離さないでいただきたいなと思います。
皆さんと叶えたい夢が沢山あります。もっと大きいステージにも立っていきたいですし、色々な作品にも出会っていきたいですし、皆さんと思い出を共有する時間を増やしていきたいと思っているので、今後とも前島亜美の応援よろしくお願いします(大歓声)。
最後はね、みんなで一緒に唄える歌を唄いたいと思うんですけど、知ってる方は声を出してくれると嬉しいなと思います。イヤモニ片方を外して、みんなの声を聴きながら唄いたいと思いますので準備よろしいですか?(賛同の拍手)それではみんなで一緒に歌いましょう」
と告げ「Wow Oh Oh」と一緒にコーラス、『Azurite』へ。
「君にはどう見えるのかな 未完成でも真っ直ぐ伝えたいの」「ずっと求めたひかり 歌う準備ができたよ」と自ら手がけた詞を紡ぎ、マイクを差し出して「Oh Oh」の声を浴びた前島亜美は、笑顔の奥から溢れる涙を腕で隠す。「とめどない愛を 君のひかりへ歌おう」とハイトーンをホールとあみ民の心へ染み込ませた前島亜美へ場内から大歓声。ダンサーズを呼び込んで記念撮影、前島亜美とあみ民がバンドメンバーとダンサーズに感謝の声で送り出す。
「またライブやりたいですね! (歓声)次も生バンドが良いね! (歓声)ダンサーさんもいて欲しいね! (歓声)みんなも来てくれるかな?(大歓声)よっしゃ、また絶対にお逢いしましょう、以上、前島亜美でした、ありがとうございました! 」
と絶叫した前島亜美は大歓声を浴び、ステージを端から端まで巡ってホール内を隅々まで見渡し、名残惜しそうに手を振り、満面のあみたスマイルでデビュー1周年のライブを締めくくった。
1stライブでは眠れない夜を過ごした前島亜美、1年経って堂々たるパフォーマンスを魅せてくれた。トレードマークの笑顔の中に、幾つもの感情を織り込んで魅せてくれた、声優・アーティスト前島亜美。今後のライブ・アーティスト活動でどんなあみたスマイルに出会えるのか、期待が膨らむ、有楽町の夜となった。
ライター:こもとめいこ♂
◎前島亜美 LIVE 2025 Blooming NOTEセットリスト
M01.Wish for you
M02.MAKE IT NOW
M03.恋愛主義にクエスチョン
M04.Blue Moment
M05.SCARLET LOVE
M06.初雪とKiss
M07.アミュレット
M08.星を見上げて
M09.劇薬
M10.ポルターガイスト
M11.Unfallen Angel
M12.職業:あみた
M13.不器用に 君のとなり
EN1.Determination
EN2.Adaptation
EN3.Azurite
■セットプレイリスト
https://ami-maeshima.lnk.to/Blooming-NOTE_setlist■Official Web Site
https://maeshima-ami.net/■前島亜美Official YouTube Channel
https://www.youtube.com/@maeshimaami<<アニメ歌ネットトップへ戻る>>