声優・アーティスト水樹奈々これまでとこれからを凝縮した25周年国内ツアー、全力全開のフィナーレ! 『NANA MIZUKI LIVE VISION 2025-2026』レポート 2026/02/17
声優・アーティスト水樹奈々これまでとこれからを凝縮した25周年国内ツアー、全力全開のフィナーレ! 『NANA MIZUKI LIVE VISION 2025-2026』レポート
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声優・アーティスト水樹奈々が、最新15thアルバム『CONTEMPORARY EMOTION』を引っ提げての25周年記念『NANA MIZUKI LIVE VISION 2025-2026』国内ツアーを1月23~25日のTOYOTA ARENA TOKYO 3Daysで締めくくった。
今回は国内ツアーファイナルとなった1月25日(日)公演の模様をレポートする。

全国6都市を巡って辿り着いた7都市目の新会場TOYOTA ARENA TOKYOは3日間とも快晴。会場にはキッチンカー10台も出展、一帯がカーニバルの賑わい。愛媛の『EHIMEみきゃんずキッチン』の蛇口からみかんジュースは大人気で枯渇、FCブース、物販にも長蛇の列でライブグッズも完売続出の大盛況。

場内はQUEENの楽曲が流れ、すり鉢状で4階層に区切られたアリーナ正面には、横長(24000×8000)の透過式大型スクリーンが設置。ステージ上には透過式LEDの可動式BOXが左右に2台、中央の分割式のLEDパネルを挟み込む様に並んでいる。中央パネル奥にはドラムセットが2台、左BOX内にはキーボードとバイオリン、右BOX内にはベースとギターが並んでいる。3Days共に早々にソールドアウトとなり、スクリーンの斜め後ろから後方に開放されたステージバック席も含め、360度客席が続々と埋まっていく。

QUEENの『ONE VISION』曲終わりで暗転、表示された10から場内一斉にカウントダウン。世界中を巡る映像に水樹奈々がカットバックされるスケールの大きなOPムービーの最後にツアーロゴが映し出され大歓声、『UNLIMITED BEAT』の歌いだしと共に中央パネルからリフターで水樹奈々が登場。「言葉じゃたりないから 空は歌を零した」とライブの幕開けに相応しい絶唱がアリーナに響き、ステージのトーチから炎が噴出、客席ではペンライトが青と赤2色で煌々と輝き「wow wow」のコール。紫と白のパンツドレス衣装を身に着けた水樹奈々が
「行くぜ東京FINAL」
と呼びかけ開演。LED BOXとスクリーン一体となって映し出す映像は透過式とは思えない鮮やかさ、驚異的な解像度の高さで、タイムラグも感じられない。その映像は水樹奈々が実際に炎に包まれて唄っている様なエフェクトがかけられており、ライブテーマのVISONそのままに、歌のイメージが視覚的に伝わってくる圧巻のクオリティ。


「声を重ねて行くぞ! 」
と扇動する水樹奈々に観客もコールで応え、ペンライトが大きく上下に揺れる。大歓声の中粒子が溢れ出るイメージが映し出され、アコーステックギターの音色が響き
「思い切り飛ばして行くぞ! 」
と叫んだ水樹奈々はコールを浴びながらステージ左へ向け20m超を疾走、「Orchestral Fantasia」へ。「粉雪が舞う夜なら」で始まる季節感ある冬の曲を、ステージを駆け巡って熱く響かせ、赤と白のレーザーがアリーナを切り裂き、
「ありがとう」
と締めくくる。数え切れない流星がスクリーンに走り15thアルバム収録の「Moment of Truth」へ。藤田淳平の高BPMと転調を織り交ぜたメロディに、「数多の言葉ーほしーが流れて朽ちていく 刹那に華やいだステージに焦がれ」「途方もない夢だって味方にして 一度だけの人生ーときー 大胆に かっ飛ばしていこう」と自ら手がけた詞を熱唱。「奈々語」と呼ばれる重ね言葉を織り込んだ歌詞がライブへの想いを伝える。

歓声を浴び、スクリーンではライブロゴのヘッドマウントディスプレイの中に映し出された水樹奈々が
「VIEW 14 TOKYO 3 日目へようこそ! 後ろの方のみんなも、見えてますよ! 今日は 360度、みんなに包まれてます」
と、スクリーン越しにステージバック席に手を振り、大歓声。
「後ろからもパワーが来るから、常夏?っていうぐらいの熱さになってます。今回スクリーン後ろの席のみんなはペンライトを振れないのですが、エネルギーはメチャメチャ届いてます!!。そして今日はライブビューイングも行っていて、全国 77 館の映画館で一緒に愉しんでくれています。盛り上がってますか?みんなの声も届けましょう!!」
と、水樹奈々がカメラに向かって手を振ると、場内も大歓声で全国と繋がる。

「今日はタダでは帰しませんよ(笑・場内大歓声)。攻めの体制で、ブッ千切って参りますので、みんな付いて来れるのかーっ(場内大歓声)最高のライブにするぞー! 燃え尽きるぞー! 」
と会場が一体となり、4thアルバム収録曲「Tears' Night」へ。「強く強く 抱きしめた冬の夜」と静かな歌い出しで始まる季節感ある冬の曲に合わせ、スクリーンでは雪景色が表示され、客席も青と白のペンライトに変えてコール。白いスポットライトに照らされた水樹奈々は、ファルセットも駆使したハイトーンを響かせ、21年の積み重ねを唄に籠める。15thアルバム収録の「Trailblazer」では、果てしない旅路を思わせるビジュアルと共に、「運命も翻弄して 夢を肯定するわ」「嵐の中でしか 生まれない歌がある」「絶対 この声で 輝きたい」と、RUCCAによる水樹奈々の想いを代弁した様な歌詞を熱く迸らせる。MUSIC CLIPを思わせるスノードームのビジュアルと共に21stシングル表題曲「PHANTOM MINDS」で場内がペンライトで青く染まる。『魔法少女リリカルなのは The MOVIE 1st』主題歌で、自身初の週間ランキング1位を獲得し、連続出場となった紅白歌合戦での歌唱と、思い出深い1曲を、客席に手を振りながら熱唱。「あの日出逢った軌跡は 誰にも想像できない物語のプロローグに繋がっていく」と、『なのは』で変わった自らのアーティスト活動の軌跡が重なる歌詞の部分で熱い想いが表情に滲む。


暗転し、LED BOXが白く縁取られステージ上が赤いライトに照らされ、バックバンドCherry Boysコーナーへ。バイオリン・カドDこと門脇大輔、ギター・イタルヴィッチこと渡辺格、キーボード・チャンプこと佐藤雄大、ドラム・マーチンこと松永俊弥、ドラム&パーカッション・チョーさんこと福長雅夫、ベース・とっつぁんことハピネス徳永、ギター・ケニーこと北島健二を紹介。客席からも歓声があがる。

「僕等よ はじまれ 青く青く 果てまで」
と唄い出す15thアルバム収録の「拍動」で、衣装チェンジした水樹奈々がリフターに乗りLEDパネル越しに登場。パッションオレンジとイエローのワンピースは、大きなネクタイ状のリボンと緞帳の様なミニスカートを組み合わせたアイドルチックなデザイン。ツインテールの髪型もキュートで萌える出で立ちに、場内からピンクのライトと大歓声で迎えられる。衝撃的だったMVのテイストを踏襲し、ドット絵のキャラクターや無数のウィンドウのグラフィックと水樹奈々が融合、レトロサイバーな空間を演出。

「みんなの声ガンガン聞きたいです」
と叫ぶと「アオイイロ」へ。色とりどりのレトロモダンなコスチュームに身を包んだバックダンサー・team YO-DA 8人がLED BOX上へ登場。ステージでは佐藤雄大がCherry Boys4人と共にBOXから抜け出ると、ショルダーキーボードでコミカルにパフォーマンス。「Maybe アオイイロ あたしたちは Baby サイコー! ほらキラキラしてる」と手を振る水樹奈々と青く染まったペンライトが大きく振りを合わせ「oh yeah しても」
「イイデスカ?」
の問いかけに大歓声。5thシングル表題曲「POWER GATE」でペンライトが一斉にオレンジに。ステージを駆け巡る水樹奈々はCherry Boys、team YO-DAとフォーメーション。「春色でちょっとキメて」「on the street」のコールでペンライトが大きく左右へ揺れ「夢見て旅立てば きっと 叶えられるはず 時々涙がこぼれても」「僕らが時代とか変えて行けるよ そうだよ皆で」と、自身のアーティスト活動と共に大きく育ってきた楽曲を新しい会場で熱唱。


「アリーナのみんな! スタンドのみんな! 」
と問い掛けるお馴染みの部分では、ペンライトを持たずに声を上げるステージバックにもマイクを向けてコールを先導、「POWER GATE」の大合唱に。
「タオルを持ってる方はサビでブン回してください、持ってない方は拳を突き上げて! 」
と15thアルバムのダンサブルなタオル曲「フロンティアジャッジメント」へ。ストリートアートに彩られたビビッドなビジュアルをバックにライブグッズのタオルを手にした水樹奈々はteam YO-DAとスタイリッシュにダンスパフォーマンス、客席と一体でタオルを振り回し、「ジャッジメント」で空中に放り投げる。大歓声に
「最高に愉しいね! 」
と語りかけた水樹奈々のキュートな出で立ちに恒例の「廻って」コール。
「水樹、今週(1月21日)誕生日を迎えて…エフン(咳き込みつつ)6歳になりましたけども(笑)歌手・水樹奈々ちゃん 25歳でーす! ってことで、廻らせていただきます」
と360度回転。大歓声と再度の「廻って」コールに、Cherry Boys全員がLED BOXから出て前へ。Cherry Boysが今回のツアーの新しい試み、デジタルお祝い花企画画像「MESSAGE to NANA~みんなの想いをステージへ」を「桜男子組」名義で贈っていた話題から、ツアーの思い出トークで盛り上がり、客席のアカペラによる
「トゥルルル…」
の効果音で回転。ここでツアーの日替わり企画へ。歴代14枚のアルバムからリクエスト投票でNo1の楽曲を披露してきた足跡を公演毎に振り返り、本公演では思い出深い7thアルバム『ULTIMATE DIAMOND』収録の「少年」をパフォーマンス。さらにCherry Boysのサックス奏者、ファイヤーこと藤陵雅裕がサプライズで登場。ペンライトを赤く染めて復帰を祝す場内へ、ブランクを感じさせないソウルフルな音色を響かせる。2016年、甲子園球場での『LIVE PARK』で土砂降りの中六甲おろしを吹いたサックスの師でもある藤陵雅裕との2年振りのセッションに喜びを隠しきれない表情の水樹奈々は「少年のような輝きで もう一度はじけよう」「誰でも華やかな色に 染まれるはずだよ 君が教えてくれたね 飛び出す勇気を」と四半世紀のアーティスト活動を支えたCherry Boysに重ねる様に熱い想いを溢れさせる。


「ファイヤー!藤陵さん!戻ってきてくれました!!おかえりなさい!!」
と水樹奈々が改めて紹介、場内から大歓声。2023年の『LIVE PARADE』直後に突然脳梗塞を発症し、右半身麻痺となった経緯を語った藤陵雅裕は、
「病院の先生から『職業変えられた方がいいんじゃないですか?』なんて言われたんですけどね。それ聞いた瞬間『冗談じゃない! 』ですよね」
と大歓声を浴び、食事と睡眠以外はリハビリとサックスの自主練習に費やした半年間の入院生活を振り返る。先程の演奏が信じられないぐらい、右手の指の動きが鈍いことを見せ、
「夢にまで見たって言うでしょ。本当にベッドに寝てるでしょ?寝てるんだけど、何故か奈々ちゃんがライブ演ってて。ハッ…と起きたら病院のベッドに寝てる…って。
夢にまで見たライブ。戻ってこれて本当に嬉しく思います(大歓声)。指はまだ回復してなくて。早いメロディ・フレーズ、いわゆる高速フレーズはまだちょっと大変なんですよ」
と心境を吐露。
「すいません。高速曲ばっかりで」
と申し訳なさそうな水樹に藤陵雅裕は、
「これからちょっとね、キャッチフレーズは高速フレーズ無しってことで、『NO(脳)高速フレーズ』…失礼しました」
と、駄洒落好きの水樹奈々と駄洒落の師匠・渡辺格のお株を奪う、回復途上の当人だから言える会心のジョーク。瞳を潤ませていた水樹奈々も含め場内爆笑の復活を遂げた藤陵雅裕は大ファイヤーコールを浴びてステージを後にする。

「ずっと藤陵さんから状況を聞いてて、絶対このステージに立ってもらいたいです…ってお話をして。ここに立って頂けて、一緒に音を重ねることができて、本当に幸せです。絶対またフルライブ参戦してもらいましょう」
と告げ、大歓声を浴びた水樹奈々は、
「ここでちょっとしっとり大人なムードになったところで、ホッとしていただく時間を過ごしていただければと思います」
と6thシングルカップリング曲「Brilliant Star」へ。ここでLED BOXとパネルが30人がかりの手動でコの字にトランスフォーム。モノトーンの教会を想わせるゴシックな映像が3Dの様な奥行きを見せ、リフターに乗った水樹奈々がしっとりと力強く声を響かせる。暗転し、輝く星空の映像をバックに15thアルバムから「Blueprint」へ。水樹奈々に多くの詞を提供してきた藤林聖子による「紺碧の夜空駆け抜けた流星 君から始まる 未来に焦がれてた 私の危ういほどに ただ純粋な あの気持ちは 二度と戻らないでしょう」という痛切な喪失のメッセージを、もの哀しい表情で届ける。Cherry Boysがインストゥルメンタルで余韻を響かせ、LED BOXがハの字に変化。

恒例のBRIDGE MOVIEは、久しぶりとなるteam YO-DA紹介ムービー。輝く星が散りばめられた水樹奈々が手にしたスーパーボールから、team YO-DAのYUMEKO、MAYU、ANNA、Licca.、NAOMI、Ari、EMILY、Katoeriが順々に登場。客席もピンクのペンライトを振って名前をコールし大歓声。
濃緑色のロングレースジャケット&パンツに着替えた水樹奈々がヘッドセットを付けて登場し、team YO-DAと4thアルバムから「Take a shot」でパフォーマンス。15thアルバムから「Virtual Cruiser」、10thシングルカップリング曲「それでも君を想い出すから-again-」と新旧のダンスナンバーで激しく畳みかける。


「熱いね~!最高に気持ちいいねーっ(賛同の大歓声)このツアー中一番汗かいてます。冬のセットリストを用意したけど、全然体感違う気がする…(笑)本当に熱い時間を過ごさせてもらってます」
と謝意を示した水樹奈々は、リリースしたばかりの『THE MUSEUM IV』から、ベストアルバムへの想いを吐露。
「始まりは 2007年だったんですけど、ベストを出すって1つの区切りになるような感じがして…まだまだガムシャラに突き進んでいた時だったから。
未来が見える様なコンセプトを付けられたら…と思って。『ベストアルバムを7枚作れる様に頑張りたいです、奈々だけに(笑)同じ構図で館長として佇んで、真っ白な世界から始まって、7色に染まっていく水樹奈々…ってことで、同じポーズで同じ髪型で、ジャケットの色だけがどんどん変わっていって、パラパラ漫画みたいに歳を取っていく…みたいな(笑)。そんな提案を『それ面白いね』ってチームに言ってもらえて7枚出せる様に頑張ろう…って。
当時はシングルリリースのペースも凄く早かったですけど、今は配信シングルも出てきて時代も変わってきて…そんな中で4枚目を出せるっていう喜びを改めて噛み締めております」
と謝意を示して歓声を浴びた水樹奈々は
「力は残ってますか! (大歓声)盛り上がっていくぞ! 」
と14thシングル表題曲「Justice to Believe」へ。

アレンジされた前奏の間に衣装の重厚な上衣を脱いで「威風堂々たる真っ赤なフリルドレス」へ早替えトランスフォームした水樹奈々がペンライトで赤く染まったステージへ。深紅の薔薇が咲き乱れる映像をバックにコールを扇動してステージを疾走し「錆び付いた傷痕は確かな瞬間―じかん―でかき消して 息衝く鼓動で影―やみ―を撃ち抜いてく」と自ら手がけ奈々語がふんだんに盛り込まれた歌詞を息もきらさず熱唱。360度に向かって手を振って扇動し「この手で」「強く」とコール&レスポンス、「Justice to Believe」の大合唱。20thシングル表題曲「夢幻」では、幻想的な迷宮のビジュアルに包まれながら、歌謡曲調のメロディに自ら手がけた「この想いが罪だと言うなら すべて捧げるわ」「良いコのままの幻影―まぼろし―なんて作るのはやめて 本当の私を見つけて ずっと待ってる」と妖艶な空気を迸らせる。続いて13thシングルカップリング曲「BRAVE PHOENIX」へ。幼き水樹奈々がテレビで美空ひばりの『不死鳥コンサート』を観て以来の目標だった東京ドーム。この曲は11年目に辿り着いた同じ東京ドームのステージで最初に披露した楽曲であり「やがて僕や君が大人になって夜に泣いてても」「このかけがえのない歴史(とき)が未来の地図になるだろう」というフレーズに、水樹奈々がライブに籠めた想いが重なって伝わってくる。


大歓声を浴びた水樹奈々は、
「愉しいです! 愉し過ぎて次の言葉を言いたくありません」
と告げ、場内嘆きの大合唱。
「本当に私も今来たばっかりーっていう気持ちでいっぱいです。みんなから無敵のパワーを貰って(マリオの真似で)スター取ったみたいな感じよ(笑)。どこまでも唄っていける、飛んで行ける! そんな気持ちでいっぱいです。
このツアーはみんなと歩んできた道を改めて振り返りながら、追体験しながら、未来のVISIONを見渡していけたら、これからも共に歩んでいってもらえたら…という思いを込めて、セットリスト、演出を組んできました」
と語る水樹奈々は、コロナ禍での20周年ツアーの中止を振り返り、
「みんなと共に過ごせることが特別な、一期一会のものなんだなということを、改めて噛み締めてます。77歳ライブまではね、もう1回25周年やっても足りないのよ(笑)なのでみなさん、覚悟して付いてきてよ! (大歓声)次の曲は、みんなへの飛びきりの愛を籠めて。今までありがとう、これからもよろしくね、という想いを籠めて、唄わせて頂きたいと思います」
と告げ、場内暗転。15thアルバムの締めくくりの楽曲でもある「ツバサ」へ。スクリーンでは草花が芽吹き、春が訪れる。水樹奈々とのコンビで数々の楽曲を世に送り出してきた吉木絵里子による静かなメロディに、2人で共作した「声にする勇気を持ち続けたい いつだって自分らしく」「限りない未来を描くのは 僕だけにしかできないから」「君といた あの日を忘れない 何があっても揺らぐことはない」「広がる世界へ羽ばたいていこう かけがえのない時 輝かせよう」とハイトーンをアリーナの隅々まで染み込ませる。大歓声に
「ありがとうございました」
と謝意を示した水樹奈々は、笑顔で手を振りながらステージを下りた。

暗転した場内で大きな拍手と大「奈々」コールがうねりとなる。Cherry Boysがスタンバイ、福長雅夫の振る長く青いライトに合わせて奈々コールは一体となり、水樹奈々が再登場。
「遙か天空(そら)響いている 祈りは奇跡に」
の唄い出しから
「アンコールも思い切り盛り上がっていくぞ! 」
と叫び『ETERNAL BLAZE』へ。2006年武道館での初披露時をフューチャーしアンコールでの歌唱となった定番曲に、トーチからの炎と、場内のペンライトのオレンジが煌々と灯る。眩いばかりに照らされた水樹奈々は、4着の衣装で表現してきた過去・現在・未来を1つに繋ぎ合わせた様なパッチワークのスカート衣装と、カスタマイズしたライブTシャツに身を包み、観客の全開のコールと共に新しい会場に記憶を刻み込んでいく。続く『深愛』は、亡き父への想いを籠め「声優が出られる筈無い」とされていた枷を鮮やかに解き放って『紅白歌合戦』で初めて披露した、自身とファンにとっては勿論、アニメ界にとっての歴史的楽曲で、青と白のペンライトが揺れる場内へ染み込ませていく。

水樹奈々は「ヘッド」の大歓声に応えて場内、スタッフと恒例「シャッス」のコール&レスポンスで盛り上がると、本公演のANIMAXでの放送決定、待望の新曲リリースと『なのは』新作とのタイアップ、9月22日・23日のフルオーケストラライブ「NANA MIZUKI LIVE GRACE 2026 -OPUS Ⅳ-」開催を告知して万歳三唱。
「思いっきりかかって来てよ! 」
と扇動し15thアルバムから自身が作詞・作曲を手がけた「Awesome!」へ。バルーンが舞うカーニバルの映像に合わせ、軽快なメロディに「歌おう 心に委ねて 暑苦しいくらいで丁度いい 重なる声は 何よりも強い絆になる 奇跡を起こすよ」「一緒に叫ぼう 新たなステージを全力で駆けよう」と、ステージに相応しいメッセージを奏でる。間髪を入れず定番曲「POP MASTER」へ。Team YO-DAがお揃いのライブTシャツとニーソックスで登場。Cherry Boysもギター&ベース&バイオリンに加え、福長雅夫がタンバリンを手にステージ前へ出て、パフォーマンス。ステージバックまで360度手を振り、笑顔を向け、コール&レスポンスで盛り上がる。

「最高に幸せな時間だね!次の曲で最後になるんですけど(嘆きの声)、溜まりに溜まったエネルギーを、最後の曲にぶつけまくって、絶唱したいと思います。世代を超えて1つになろう」
と「Vitalization」へ。疾走感溢れるメロディにスクリーンも呼応、赤のペンライトが揺れ、レーザーが中空を切り裂く中、水樹奈々はteam YO-DAを従えて絶唱。後奏でステージを縦横無尽に駆け巡って360度に手を振って視線を送ると
「せーのっ」
で大きくジャンプ、銀テープが発射されて宙を舞う。Cherry BoysとTeam YO-DAを改めて紹介、歓声を浴びると、水樹奈々が場内にハグとキッス連発。
「チュチュチュ」
に呼応して今回恒例の、ステージ上が新喜劇化し一斉にコケるパフォーマンス。初めて遭遇した藤陵雅裕もすかさず後方へ寝そべってCherry Boysに抱き起こされ大歓声。

クラップに合わせて再度ステージを駆け巡って、LVカメラ含め隅々まで視線を送って手を振った水樹奈々は
「みんなありがとうー! 本当に、最高に幸せな時間をありがとうございました!!2026年も爆走し続けますよ! 」
と宣言「かかってこーい」の絶叫でアンコールを締めくくる。再び場内が暗転「もう1回」コールが響き渡ると、水樹奈々が再々登場して大歓声。

「やっぱり名残惜しくて戻ってきちゃった。もう 1曲だけ唄ってもいいですか?」
に賛同を得るとCherry Boysを呼び込む。
「25 周年、こんなに素敵なステージを皆さんと共にできたこと、最高の宝物です。大きな節目を迎えましたが、まだまだ始まりに過ぎない…という気持ちです。
みんなと愉しいこと、新しい景色を見ていきたいな…という気持ちでいっぱいなので、ダブルアンコールはこの曲を選びました。まっさらな気持ちでたくさんの始まりを重ねていきたいです」
と10thシングル表題曲にして、TVアニメ『魔法少女リリカルなのは』オープニングテーマソング「innocent starter」へ。デビューから4年間の活動で溜め込んだエネルギーを解放させた、水樹奈々にとっての転換点となった楽曲であり、アニメ界に「声優・アーティスト」を確立させた1曲を、みんなへの感謝と歌への想いを籠めて届ける。

「皆さんのおかげで、25周年、最高の時間を過ごすことができました。ここでもらったエネルギーを胸に、30周年…果ては77周年?妖怪だな(笑)そこまで目指す勢いで頑張っていきたいと思います。これからも水樹奈々にかかってきてください。たくさんの景色を、始まりを、見つけに行きましょう! 私の名前をたくさん呼んでください(場内から大奈々コール)ありがとう! これからも全力全開で、水樹奈々に(かかってこーいの大合唱)みんな大好きだよ! 愛してる」
と360度に投げキッスした水樹奈々は、
「バイバーイ」
と満面の笑顔で25周年のステージを締めくくった。


水樹奈々の声優・アーティスト活動を濃縮した今回の公演に、その成し遂げた事の大きさを感じた。水樹奈々は、00年代初頭の、声優の歌が歌手やアイドルと未分化だった時代に、唄も声優としての分かち難い表現であることを証明し「声優・アーティスト」という、今では無くてはならない1大ジャンルを確立した、声優界の特異点であったことに改めて気付かされた

そして声優・アーティストの第一人者でありながら、今回のツアーでも透過式LEDを組み合わせたステージ、初となる全曲に映像演出などの新しい驚きを提案。真後ろのステージバックの開放も、プロンプターを一切用いない水樹奈々ならではと言える。

ステージへ立つ事が当たり前ではないと、次の25周年へ向け全力全開で走り続けるブレない姿勢。2026年、こちらも全力全開で水樹奈々にかかっていく。その気持ちを新たにした、青海の夜となった。


ライター:こもとめいこ♂
PHOTO:上飯坂一・増田慶


『NANA MIZUKI LIVE VISION 2025-2026』東京公演Day3セットリスト

01.UNLIMITED BEAT
02.Orchestral Fantasia
03.Moment of Truth
04.Tears' Night
05.Trailblazer
06.PHANTOM MINDS

Cherry Boysコーナー

07.拍動
08.アオイイロ
09.POWER GATE
10.フロンティアジャッジメント
11.少年
12.Brilliant Star
13.Blueprint

BRIDGE MOVIE

14.Take a shot
15.Virtual Cruiser
16.それでも君を想い出すから-again-
17.Justice to Believe
18.夢幻
19.BRAVE PHOENIX
20.ツバサ

EN1.ETERNAL BLAZE
EN2.深愛
EN3.Awesome!
EN4.POP MASTER
EN5.Vitalization

WEN.innocent starter

セトリプレイリスト
https://playlist.kingrecords.co.jp/?post_type=playlist&p=2740

■水樹奈々オフィシャルWEBサイト
https://www.mizukinana.jp/
■Official YouTube 水樹奈々♪
https://www.youtube.com/@mizuki_nana
■本公演はANIMAXにて3月29日(日)19:00~放送
https://www.animax.co.jp/programs/NN10003098


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