石原夏織がみんなと作り上げた夏の最高の記念日『石原夏織 5th Anniversary Live -bouquet-supported by animelo』レポート 2023/08/29
石原夏織がみんなと作り上げた夏の最高の記念日『石原夏織 5th Anniversary Live -bouquet-supported by animelo』レポート
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声優・アーティスト石原夏織が、8月6日(日)に東京・LINE CUBE SHIBUYAにて『5th Anniversary Live -bouquet-』を開催した。

この日は石原夏織30歳の誕生日当日でもあり、渋谷駅にはファン有志が祝辞の看板を掲示。事前に有志による記念アドトレーラーも運行、この日会場周辺を走行し、多数のフラワースタンド、ファンの投稿で造られた美麗なモザイクアートと共に開演を迎えた。

会場上方の大型モニターと機材で構成されたシンプルなステージからアーティスト性の一端が垣間見える。女性声優としては女子の比率がかなり高めの場内が暗転すると、ピアノの伴奏と共にモニターにソロデビューからの航跡が映し出される。最後に水滴が滴る効果と共に水辺をイメージした台車に乗った石原夏織とKAORI DANCERSが登場。涼しげな水色の衣装を身に纏った石原夏織はペンライトで青く染まった客席へ
「みんな、逢いたかったよ」
と声をかけ『SUMMER DROP』を軽快に響かせる。「特別な夏が今 はじまりそうな予感」という歌詞のまま、特別な夏の開幕をコールとジャンプで祝う客席へ
「最高な1日にしようね」
と扇動する。そしてピンクに変わった客席のライトに照らされて高BPMの『Cherish』をキュートに披露。さらに紫のレーザーが乱舞する『ポペラ・ホリカ』と、「キミ」への応援ソングを続けた石原夏織は、
「懐かしいな…良い声してますね、元気でしたか、みなさんは?」
と、満面の笑みで会場を見渡す。そして記念ライブのステージと衣装を造ったスタッフへ感謝を表すと賛同の拍手が贈られ、
「心がほっこりしますね、私のことなのに、こんなにみんなが喜んでくれて」
と、石原夏織らしい謙虚な笑顔に歓声があがる。そして初となるフルバンド編成による演奏の素晴らしさに言及した石原夏織は、8月2日リリースの新曲『Paraglider』へ。白いスポットライトに照らされてハイトーンを会場一杯に響かせる。さらに大きなクラップとコールを受け、吹き出したシャボン玉と共に乗せ、浮遊感溢れる『半透明の世界で』を届けると、一転して夜景の映像をバックに『夜とワンダーランド』を切々と歌い上げる。




ここでバンドメンバーそれぞれがソロ演奏を聴かせて拍手を浴びると、グレーのパンツルックに黒いショールをひらめかせた石原夏織が、黒い大胆なショートパンツ姿のダンサーと共に再登場。ミラーボールの反射を浴びながらジャズ調の『Taste of Marmalade』をムーディに聴かせる。そして水色のレーザーに照らされながらダンスナンバー『Ray Rule』で激しいパフォーマンスで魅せ、『Abracada-Boo』へ繋ぐ。さらに場内が紅く染まった『Singularity Point』では「見なくたってわかるような 明日なんか意味がないね」「迷わず掴め!」と熱いメッセージを贈り、場内が赤と青に二分された『Against.』ではステージを左右に移動して訴えかける様に「Against.」というワードをリフレイン。再び紅く塗り替えられた場内に白いスモークが舞う中で「目を覚ませ!」と絶唱する『TEMPEST』まで一気に駆け抜けて大歓声を浴びる。










ダンサーズによるソロパフォーマンスに続いて紅いロングドレスに着替えた石原夏織が登場。「ONE LOVE」を綴った『Remember Heart,Remember love』を蕩々と響かせると、「スキ」「アイ」「キラ」という短いフレーズのリフレインが印象的な『曖昧蜃気楼』をしっとり聴かせる。
さらにアカペラで「遠い 空の下 今日もそっと 思い出すんだ」と唄いだし、切ない郷愁を呼び覚ます、スケール感溢れるバラード『To My Dear』を初披露。温かな日差しを思わせるライトに照らされながら、「いつも支えてくれてありがとう」と、家族への想いを綴った。
大きな拍手を受けた石原夏織は
「『To My Dear』は家族がテーマにはなっているんですけれども。私にとってはファンの皆さんの側っていうのは、もう一つのお家かな…そんな想いも届けば良いな…と思って創ってみました。いつも優しく迎えてくれてありがとうございます」
と謝意を示す。そしてダンスナンバーを6曲続けてのパフォーマンス、前後のバンドパート、ダンサーズパートへの感想を述べると、
「皆さんと、逢い難い状況になってしまった時に、お互い想い合っていれば、いつか必ず逢える、という気持ちで作った曲です」
と前置きしての『Starcast』で、離れた人への想いをハイトーンに乗せて綴る。続いて緑色のライトが灯る中、カントリー調のポップナンバー『♮ Melody』で「Oh Yeah」のコールで会場が一体になる。続いて「どんな過去にも意味はある 無駄じゃないって」というフレーズが印象的な『Plastic Smile』を軽やかに歌い上げ、
「残すところあと2曲となってしまいました…」
と告げると、客席から悲鳴が上がる。
「そうだよね…本当にありがとうございます」
としんみりした表情を浮かべた石原夏織は、自身を象徴する季節である、夏のライブを初めて開催できたことに感謝を述べ、
「今回念願叶って、すごく嬉しくて…3月21日のソロデビューの日から、ファンのみなさんが自分事の様に色々なことを準備してくれたじゃないですか。
楽しく5周年を過ごしてくれている様子を見て心が温まって…みんなと過ごした過程があるから、こういう1年になってると思って、本当に幸せ者だと感じました」
と心境を吐露。そして、
「色々準備したり大変だったと思うけれど、本当にありがとうございます。今日もアドトレイラーも走っていて…私、あんまり人と連絡を取らないんですけど…お友達から、渋谷で夏織ちゃん見たんだけど!…みたいなね(笑)
みなさんが、一歩が遅い私を引っ張って、色々な世界を見に行かせてくれてるなって、凄く感じました。本当に感謝の気持ちでいっぱいです…こんな感じのテンションで喋ってきちゃったので、ちょっと静かになっちゃったかもしれないんですけれど(笑)まだ2曲残っているということで、1キャリーアップしたいなと思います」
と語りかけ、
「盛り上がっていけますか?男の子?女の子?スタッフ?みんなー!」
と客席を鼓舞すると、ライトが色とりどりに瞬く場内へ、「強く握ったままの手じゃ きっと掴めなかった世界」という歌詞がシンクロする『虹のソルフェージュ』を響かせ、「ミラー」で手を振り合わせる。そして花びらが舞うモニターをバックに「未来は1秒先で キミのスタートを待ってる」という蕾の力強さへの賛歌『Blooming Flower』を熱唱、ライトを黄色く瞬かせたファンと大きなジャンプで記念すべきライブを締めくくった。







しかし暗転した場内に、大・夏織コールが響き渡ると、ライブTシャツを纏った石原夏織が再登場。『夢想的クロニクル』で歌詞の通り客席がブルーに染まる。ここで1stシングルであり、何かを始める人の背中を押す曲である『Blooming Flower』への思い入れを語り、さらに今回のライブの主軸として、花をテーマにした楽曲を一つにまとめたライブとしてタイトルを『bouquet』とした意味合いを明かす。
そしてリハーサルで感じた、ライブに大勢の人が関わっていることへの感謝を語り始めると感極まって涙を堪え、
「人生ってこういうことなのかな…って。一歩違ってたら、ここに居てくれるみんなとも出逢えてなかったかもしれないし…沢山の人と出逢わせてもらえて幸せだな、と思いました。このライブをきっかけに、優しさ、暖かさとかを一層感じて。去年までの私だったら未熟で…そんなことを思って、最高のライブにしなきゃな、と思いました。
みんなに支えられて、みんなと逢えることが、自分が選んで、やってきた1つ1つによって出来上がったものだなって思うと凄く嬉しくて。
幸せって自分自身にしか作れないものだと思うんですけれど、その中で、辛いな、とかキツいな、とか思う事あるでしょう?仕事とかで(笑)それを、私の曲やライブで、全部は消せなかったとしても、少しでも小さく出来たら…せっかく出逢ってくれたみんなだから。そんな風に、6年目も頑張っていきたいと思います」
と語り、大きな拍手を浴びる。ここで「KAORI DANCERS」のsaki 、NAO、mikuro、moemoe、「KAORI BAND」のドラム・北村望、パーカッション・若森さちこ、ベース・TABOKUN 、ギター・IMAJO、マニュピレーター・大場映岳-hana-、バンマス&キーボード・今井隼を紹介した石原夏織に、ハッピーバースデーのサプライズ。
「自分の誕生日は疎かにしがち」
という自身への最高のプレゼントに
「皆さんと今日を迎えられて本当に嬉しいです」
と 喜びを表した石原夏織は、大きなコールに包まれて『Untitled Puzzle』から『Face to Face』と歌い継ぐ。
「会いたくて 会いたくて」
と再会への想いを絶唱、場内に舞い散る銀テープと共に締めくくり、マイクオフで
「今日は本当にありがとうございました」
と改めて謝意を伝える。そして隅々に手を振り、
「気を付けて帰るんだよ、お水呑んでね、また元気で逢いましょうね」と語りかけ、終演後の「お見送り会」へ向けてステージを後にした。







石原夏織の楽曲は様々な作家が提供していながら、シンクロする様な歌詞に共通点が感じられ、生身の暖かな人柄が伝わってくる。また、内に秘めたパフォーマンスへの情熱は、インターバルを極力排しての全23曲というセットリストからも感じられ、ライブでのパフォーマンスとなって心を打つ。
溢れ出る謙虚な人柄と、情熱に支えられた表現力がシンクロし、ファンを巻き込んでステージを熱くする、それが唯一無二の声優・アーティスト、石原夏織のライブの魅力だと改めて感じた。
石原夏織ソロアーティスト活動6年目のパフォーマンスに期待が膨らむ、1番熱い渋谷の夜となった。

ライター:こもとめいこ♂


『石原夏織 5th Anniversary Live -bouquet-』セットリスト
M01.SUMMER DROP
M02.Cherish
M03.ポペラ・ホリカ
M04.Paraglider
M05.半透明の世界で
M06.夜とワンダーランド
M07.Taste of Marmalade
M08.Ray Rule
M09.Abracada-Boo
M10.Singularity Point
M11.Against.
M12.TEMPEST
M13.Remember Heart,Remember love
M14.曖昧蜃気楼
M15.To My Dear
M16.Starcast
M17.♮ Melody
M18.Plastic Smile
M19.虹のソルフェージュ
M20.Blooming Flower

EN1.夢想的クロニクル
EN2.Untitled Puzzle
EN3.Face to Face

配信セットリスト
https://lnk.to/bouquet_setlist

【石原夏織 5周年記念ライブ一挙放送!~5年分の感謝のブーケ~】
http://www.tbs.co.jp/tbs-ch/information/2023_0806_2000.html

■石原夏織オフィシャルサイト
http://ishiharakaori.com/
■石原夏織 YouTube Official Channel
https://www.youtube.com/channel/UCMiRnWRzngDpLVrcpcGbM7A


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