声優・アーティスト水樹奈々、音楽活動25周年へ向けアリーナツアーを駆け抜ける!『NANA MIZUKI LIVE JUNGLE 2024』レポート 2024/07/26
声優・アーティスト水樹奈々、音楽活動25周年へ向けアリーナツアーを駆け抜ける!『NANA MIZUKI LIVE JUNGLE 2024』レポート
  • LINEで送る
声優・アーティスト水樹奈々が、6月15日の三重を皮切りに4都市を巡った初のアリーナツアー、『NANA MIZUKI LIVE JUNGLE 2024』を7月6日・7日の神奈川・Kアリーナ横浜で締めくくった。
今回は4都市8公演のフィナーレ、文字通り奈々の日となった7月7日(日)公演の模様をレポートする。

猛暑の七夕の横浜に、全国・海外からファンが集結。場内へ入ると、中央にトンネル状の巨大なアーチが据えられたステージと、通路で繋がったセンターステージが出迎える。アーチの下に組まれた三層式のセットにはモニターが設置。左右にはバンドの機材が配され、間を植物が生い茂っている。この植物は関係各所やファン有志から贈られたフラワースタンドが移植されており、人工物のセットと融合し、今回のツアーのテーマを表現している。トンネルには手前から奥へ向かって、アーチのカーブに沿って湾曲したLEDモニターが放射状に伸び、さらに両サイドに縦型の巨大なモニターが設置。一見しただけでは全体像を把握出来ない凝ったステージに早くも圧倒される。

定刻となり暗転すると映画の1シーンを思わせる凝ったOPムービーへ。ジャングルのラボ内、ポッドで眠りについている水樹奈々が目覚めると、連動してセットのモニターにも赤い光が奔る。客席が一面ペンライトで青く染まると、昨年の『LIVE PARDE』を白い衣装で終えた水樹奈々が、その眠りから覚めたイメージで白い衣装に身を包みフードを目深に被りセット上段へ登場。
「気合い入れて行くぜ横浜」
の掛け声と共に「Can't stop the wheel of fortune」「wow -wow-wow」のコールが響き、花火が炸裂する『Turn the World』で開幕。フードを跳ね上げて客席へ笑顔を見せると「報われない日々 逃げ出すことに慣れてないか?」「Get ready, Turn-the-World!!」と扇動した水樹奈々は、
「思い切って声出して行くぞ!」
と『囚われのBabel』へ。セット前方のエレべ-タ-でステージへ降下すると「完全」「絶対」とコール&レスポンスで一体となる。ストリングスによる特徴的前奏が響き
「みんな今日は最高の夜にするよ!」
と叫び『禁断のレジスタンス』へ。厚底のブーツでステージを端から端までへ疾走しながら全力で歌唱する、水樹奈々だけが可能な荒業を見せ、バックバンド「Cherry Boys」と共にアリーナ上段後方へまで視線を送る。「I wanna fly!」「high!」「You feel the beat!」「down!」と掛け合い、会場中からの歓声を浴びた水樹奈々は
「ついに来たぜツアーファイナル! 8公演は凄く少ないね。アッと言う間。終わりたくなーい。ずっと唄っていたーい。夜中までやっちゃうー?怒られる。22時完全退館だって言われた(笑)」
と場内を沸かせる。

「噂で聞いてるかもしれませんが、とんでもないセットリスト、情報量過多と言うか…やりたいことを詰め込んだ、とびきり熱い時間になってますので、片時も逃さず、全力全開でかかってきてほしいなと思います。ソロフルライブとしては初のこのKアリーナで、思う存分唄わせて頂けるということで、めちゃくちゃ滾ってます。みなさんよろしいでしょうか?私の全力を受け止めてよ! アリーナ?レベル3?レベル5?レベル7」
と階層ごとに問いかけて大きな賛同を得ると、5月の『キンスパ』を引っ張って
「2、4、6どこいったんだろうね」
と笑いを誘い、
「ツアーファイナル、神奈川2日目、出発です」
と宣言。アニメファン全員が反応せずにいられない神がかった静かなイントロから
「遙か天空-そら-響いている 祈りは奇跡に」
と続け、ライブの定番曲『ETERNAL BLAZE』へ。客席で青いライトが眩いばかりのオレンジ色に変わり、掛け声と共に一斉に大きく揺れる。
「みんな最高に飛びまくっていくよ」
との扇動に呼応してステージのトーチから炎が吹き出し、今回導入の新演出、上方から総量13.2tが降り注ぐ水の壁「ウォータースクリーン」に反射する。「もう何も恐くはないよ結んだ視線そらさずに 大切な『今』始める」と盛り上がりの絶頂で高音のコーラスに合わせ転調。
「みんなで行くよ」
の声に呼応した合唱に合わせ、ウォータースクリーンでも「ETERNAL BLAZE」の文字が浮かび、ステージ前方のスリットへ吸い込まれていく。斬新な演出で一際大きな歓声が沸き起こる客席へ『沈黙の果実』を響かせる。ステージを左右へ移動し、「あぁ、色褪せぬ願-おも‐い 歌声は何度でも 蘇る」と唄う水樹奈々の姿が映る縦型モニターの淵にジャングルを思わせる効果が重ねられる。『Link or Chains』ではセットに埋め込まれたモニターにビル群の夜景が映し出される演出をバックに「赤い月が照らす この舞台上へ 身の程知らずにも 誇り高き者よ 孤高の勝利を…!」とムーディーに唄い上げる。






暗転し、恒例のCherry Boysコーナーへ。凝ったオリジナル曲を、ベース・坂本竜太/りゅーたんとパーカッション・福長雅夫/ちょーさんの名コンビ、坂福がツインボーカルで披露。バイオリン・門脇大輔/門D、ギター&バンマス・渡辺格/イタルヴィッチ、キーボード・佐藤雄大/チャンプ、ドラム・松永俊弥/まーちん、ギター・設楽博臣/シタランティーノ、ギター・北島健二/ケニーを紹介し、客席もライトを赤、松永俊弥にはイメージカラーの緑に変えてコール。最後は坂本竜太の
「新しい伝説、今日みんなで創っていこうぜ!」
に大歓声が送られる。

「JUNGLE」に生存する「ネオンBig bird」をイメージした、ビビッドなピンク・青・黄の衣装にチェンジした水樹奈々がダンサー「team YO-DA」4人を従え登場。センターステージへ移動して4月リリースのシングルCD『ADRENALIZED』収録のテクノなダンサブルナンバー『sympathy』へ。特徴的な「sympathy」のリフレインに合わせ、上方から見ると気付く演出を織り交ぜてパフォーマンス。メインステージから4人の「team YO-DA」が合流、8人となっての『Hungry Hungry』で「マナツアツアツの愛だって すぐ食べなきゃ冷めちゃうわ」「Hungry Hungry Hold me Hold me」と艶めかしい歌詞を届ける。ステージと客席がピンク色に染まった『ドラマティックラブ』ではハートとLOVEの文字がモニターに溢れ投稿動画風に眼を楽しませ、「I need you love me love me love me」「フィクションの二人はBIG LOVE すっと離さないでね」と甘いフレーズがオーディエンスの耳をとろけさせる。

「タオル持ってる皆さん一緒に回してください。持ってない人は自分の拳を突き上げて」
と語りかけ、『Level Hi!』へ。客席ではライブグッズの緑のマフラータオルが掲げられ、「La-La-La」の合唱。「私らしくいてイイと そう思えたらきっとドコへだって行ける 風に背中を押されて 加速するハートが 自力のスピードでゴールするわ」のフレーズに合わせ無数のタオルがぐるぐる周り、右から左へのウェーブも大成功、最後は中空へタオルが舞った。無数の歓声に応えた水樹奈々は、
「みんなへばってないですか、大丈夫?今日の神奈川は、36度?所により40度ぐらいの場所もあるでしょう…という予報を見て。あれ、アタシ、ちょっとやり過ぎちゃったかな…と(笑)声優界の天気の子、水樹奈々(笑)だって気合い入るでしょ、奈々の日だし、ツアーファイナルだしね。ちょっと猛暑どころか極暑…みたいな形にKアリーナなりそうですけど、みなさん着いてきてくれますか?」
の問いかけに大きな賛同の声があがる。ライブのお約束「廻って」に応え、「Cherry Boys」も交えて衣装を披露。水樹奈々は、ツアー中の6月27日に64歳の誕生日を迎えたバンマス・渡辺格と凝縮された過酷な8公演を振り返る。駄洒落の師匠でもある渡辺格の
「JUNGLEだけに本当、険しかった」
との見事なオチから、今回のスペシャル企画「Cherry BoysのNo.1ナナソン」へ。次回ツアーでの復活へ向けリハビリ中の炎のサックスプレイヤー・ファイヤーこと藤陵雅裕とのコラボを予告しつつ7公演7曲を振り返り。前日の6日は佐藤雄大担当で、水樹奈々が門倉千紗都役を演じて声優デビュー作となったゲーム『NOëL ~La neige~』のキャラクターソング『テルミドール』をノータイムで選び、最古参の水樹奈々ファンであることが明らかになった。同じCherry Boys の若手ANEX組の設楽博臣が選んだのが、『New Sensation』。2003年のカンコー学生服のCMソングとしてラジオや有線でヘビーローテーションされていた同曲を、水樹奈々の存在を知る以前に聴いていたという想い出が明かされる。想い出の楽曲を設楽博臣自身が演奏、水樹奈々の歌唱で披露。team YO-DAの2人を従え、「一度きりの人生 楽しむべきだよね絶対」という名フレーズと、「まだまだ 力とかあるんじゃないー?」と客席へ投げかけ、歓声があがる特別なアレンジで熱唱。

「熱い曲が続いておりますので、ちょっとクールダウンして頂ければと思います。続いてお届けする曲は、今日は七夕ですので、星を感じて頂ける曲」
として『Polaris』へ。降る様な星の演出にteam YO-DAの4人と包まれた水樹奈々は、「悔しさの涙流すたび また強くなった気がしてた」「世界はkeep on shine 光り続ける ねえ気付いたよ 振り向かないよ」としっとり聴かせる。4月リリースの『ADRENALIZED』収録『優しい記憶』はジャングルの中のオアシスを思わせる映像と流れるウォータースクリーンと共に、「時はながれてゆく 変わらぬスピードで 輝いていた時間 忘れても忘れはしない」「君を好きになれたことを 心を 抱きしめてあげたい」と唄い上げた。






ここでOPの続きになっている『Bridge Movie』へ。劇中、マスコットのロボナネットと研究に没頭するNANAの前に、神谷浩史演じる古のアドバイザーヒロシが登場し「17歳教」の挨拶を要求。水樹奈々が全力で「水樹奈々17歳です」を披露すると歓喜の客席から「おいおい」のツッコミが入る。映像と連動して、中央の通路がクレーンに変形し水樹奈々を9m上空まで持ち上げると、ニューシングル表題曲『ADRENALIZED』へ。JUNGLEで触れたものの集合体をイメージした三原色の衣装にチェンジした水樹奈々はレベル5と水平に視線を交える様に回転。パフォーマンスでクレーンが揺れるのにも動ぜず、自らが手がけた「限界なんて 妄想が生んだブレーキ外して 運命だって乗りこなして行こう 全てを懸けた先に知る 求められる幸せ 他にはない その喜びが 私を強くする」という痛切な想いを迸らせる。『UNBREAKABLE』では「それでもUNBREAKABLE 終われないと叫ぶ 願いが僕らを旅人にする」と絶唱。盛り上がりのまま、『革命デュアリズム』へ。水樹奈々の「風の舞うヒカリの空」に「吹き抜ける残響」と男性パートを観客が絶叫。水樹奈々が「この右手と」と返し、負けじと場内は「この左手」と応じる。
「みんなありがとう。もっと声を聴かせてくれ!」
と扇動し、「革命をLet's shout」の大合唱。
「やっとみんなとLet's shoutできたよ」
と満面の笑みを浮かべた水樹奈々は、場内を見渡して感動を共有する。ムービーの設定を語り、撮影の裏話をした水樹奈々へ場内から「17歳」のアンコール。ライブで
「水樹奈々17歳です」
を披露し、大歓声を浴びた水樹奈々は、
「77歳ライブが目標なので、17歳ですって言ってたらいつまで経ってもやれないので(笑)井上喜久子お姉ちゃんは『覇道を行く』って言っていたので、私は真っ直ぐな道を突き進んで行こうと思います(笑)」
と宣言し大歓声。ウォータースクリーンで演出の夢が1つ叶ったと語ると、和歌山と宮城では屋根が落ちてしまうとのことで急遽噴水状に切り替えた裏話を披露。

「後半戦、ガンガン飛ばして行きたいと思います!まだ皆着いて来れんのか!」
と問いかけ、賛同を浴びると『POWER GATE』へ。team YO-DA にCherry Boysも加わってステージに一杯に拡がり、「春色でちょっとキメて」「on the street」「それぞれが窮屈で」「強気に」「なれず」とコール&レスポンス。「一人じゃないから弱気な僕も」と手とライトを振り合わせてミラーにすると、会場中一体で「POWER GATE」の大合唱。

「みんなの声まだまだ聴きたいよ!」
と扇動して『Love Brick』へ。センターステージを所狭しと駆け回って視線とハンドサインを交わした水樹奈々と、「baby, i love you baby, in your eyes i'm in wonderland」「i might love you now i might hate you now」で輪唱が揃う。
「みんなまだまだ飛ぶ元気残ってますか?」
と叫び、放射状にエネルギーが解放されるグラフィックをバックに
「僕らの空と もぎたての懐かしさを 50年後もきっと覚えてるんだ Romance」「太陽が大地を照らす そのことがただ嬉しい」とJUNGLE・融合に合致したメッセージを『時空サファイア』に籠める。アリーナ中から名前を呼ばれた水樹奈々は
「みんな最高! 最高過ぎてもう、次の言葉を言いたくない」
と告げ、会場中から否定の声があがると、それをかき消す様に
「終わりたくなーい」
と絶叫、大きな賛同を得る。水樹奈々は今回のツアー、声を聴き、視線を交わせることが楽しみだったと吐露。

「ステージで声を聴く度に、やっぱりみんなの声のパワーって特別なんだなと感じてます。ようやくマスクを外し、本来のライブの姿が戻ってくるツアーということで、水樹らしいものにしたいなと、『JUNGLE』というタイトルを付けました。テーマは、融合、共存。それは私のルーツ音楽が、演歌や歌謡曲、そこに、色々なジャンルの音楽を採り入れて、新たな個性を追求してきたところから、融合が自分の音楽のスタイルの中でキーワードになっていて、そして融合といえばもう一つ、みんなの声で、水樹の楽曲が完成すると思っています。レコーディングしている時って、みんなとどうやってコールし合えるかな?唄い合えるかな?と考えていて。その後、ライブで初披露されて、自分の想像を超えるエネルギーを貰って、さらに曲が成長して…いつも感動しています。今回、ついに完全体でやれるライブということで、みんなと一緒に、成長させていきたい曲だったり、一緒にこれからも想いを刻んでいきたい曲達をずらーっとラインナップした結果、本当に熱量の高いセットリストが出来上がりました。
今年の梅雨って中々来なかったじゃないですか。これ『LIVE JUNGLE』のせいなのかな?って思ってしまったり(場内歓声)私達が夏を連れてきたみたいなところがあるんじゃないかと自負しています(笑)これからも、みんなと沢山の曲達を、一緒に融合、共存させて輝かせていきたいなと思っています。最後の曲は、煌めきをこれからも一緒に与え続けていきたい、そして皆と巡り会えた、この御縁にとびきりの感謝を籠めて、愛を籠めて、届けたいと思った1曲です。最後も、みんなの声で一緒に完成させてください! みんなに巡り会えて本当に幸せだよ!」
と絶叫、歓声を浴びて『suddenly ~巡り合えて~』へ。「ねえ、あの時出逢えなくても 巡り合えてたはずだよ 偶然の導きじゃない suddenly 現われたね」「自然だね君がいるから 自分を誇れる」「無邪気な子供の様だね suddenly ときめいてる」と、歌詞に想いを紡ぐと、無数の紙吹雪が舞い上がり、ライトに照らされて虹色に輝く。舞い散る紙吹雪の中、場内一体となって「You appeared suddenly. My heart beat fast with joy.」の大合唱。水樹奈々は
「本当にありがとうございました!」
と謝辞を響き渡らせるとステージを降りた。




暗転した場内はペンライトで青く輝き、拍手がクラップとなり大「奈々」コールがKアリーナを揺さぶる。自然発生的に巻き起こった「奈々」コールは、位置に着いた福長雅夫の振る光るスティックに合わせて一体となる。その気持ちに応え、ライブCAPをあみだに被り、デコレーションを施したライブTシャツを着た水樹奈々がteam YO-DAと共に再登場。
「みんなありがとう、ここからも盛り上がっていきましょう」
と羽根が舞うエフェクトの中でパフォーマンス。「いくつもの日々を乗り越え そこにある自分が 笑顔で居られるなら 間違いじゃない」と『chronicle of sky』を熱唱。「Wo-oh…」のコールをアリーナ中に響かせた『Phase 21』の間奏ではteam YO-DAのYUMEKO、Licca.、MAYU、HARUNA、NAOMI、Ari、EMILY、katoeriを紹介。「ヘッド」の大合唱に恒例の
「シャッス」
を7回コール&レスポンスで盛り上がる。長寿番組となったラジオ番組『スマイルギャング』『Mの世界』の想い出に続いて、本公演のANIMAXでの放送、2025年初めの15thアルバムリリースを告知。万歳三唱で喜びを分かち合う。

「来年は歌手デビュー25周年を迎える年なんですよ。2020年の20周年記念ツアーが出来なくって…というところから、アッと言う間に、次の節目がやってきます。来年は、目白押しになってて、皆さん…もう…止まりませんよ(笑)色々計画していて今準備中です。あー言いたい、けど言えない!(笑)今までにない試みも、色々考えているので、みなさん、もうちょっとだけ待っててください!」
と大きな拍手を浴びる。
「今日は七夕ですね?どうしても唄いたい曲があります。来年に計画されていることもいっぱい叶います様に、みなさんと沢山逢えることが叶います様に…そんな想いを籠めて唄いたいと思います」
と、『7月7日』へ。ステージに天の川が流れ、「声に出して伝えたい 揺るぐことない この気持ちだけ 『君がとても愛おしいです』今ならきっと素直になれる」「『君といると 幸せなんだ』 これからも傍らにいるよ」「いつも ありがとう。」と、眼を潤ませながら会場を埋めたファンへの感謝を唄う。

「みんな、ありがとう、アンコールまだまだアガっていくよ!」
と『TRANSMIGRATION』へ。「生まれ変わってここにいたいと 私はきっと 遠い昔から 望んでここにいる」と歌い上げる。水樹奈々は
「本当にこれで最後の曲だよ、みんなまだまだパワーは残ってますか?」
と扇動すると、クレーンに搭乗。『Synchrogazer-Aufwhachen Form』で「僕の声は聴こえていますか?」「please tell me…」「答えのない虚構の空目指し」「fly far away」とコール&レスポンス。ジャンプを誘うと青とオレンジの混じったライトが一斉に大きく揺れる。「共に紡いだ奇跡 天を描くよ」と歌い終えた水樹奈々はステージへ降り立ち、ステージを端から端まで疾走。
「最後は一緒に」
と1番大きなジャンプでアリーナを揺らし、アルミテープが中空へ放たれる。
「ありがとう」の声と拍手が鳴り止まぬ中、team YO-DA、Cherry Boysの謝意に続いて
「JUNGLEに咲く一輪の花 水樹奈々!」
と決めポーズで大歓声。マイクオフで
「本当にありがとうございました」
とアリーナ中に声を響かせ、
「ツアーファイナル、最高の時間をありがとう」
と隅々までステージを走り回ってレベル7の奥の奥まで視線を送る。
「25周年に向けて、最高に楽しめること、チーム水樹にしか出来ないことを沢山創りだしていきたいと思いますので、これからも水樹奈々に」「かかってこーい」
で締めくくった。再び暗転し、大「もう1回」コールを受け
「帰りたくなくて戻って来てしまいました。この空間幸せ過ぎ」
と水樹奈々が再々登場、Cherry Boysを呼び込む。

「今回のテーマ、そしてみんなの声との融合をとても感じる、皆に育ててもらった大切な大切な1曲なので、この曲を最後に唄いたいと思いました。これから色々様変わりしていく時代だと思いますが、自分らしく突き進んで、色々大変なこともあると思うけれど、それぞれの道を、自分自身を信じてあげて、認めて、大好きでいてあげて、その道を突き進んで欲しいなと…自分自身もそうありたいという想いを籠めて、最後の曲は届けたいと思います。世代を超えて1つになっていくよ、私達の時代は素晴らしい!」
と叫んで、自らが作詞・作曲を手がけた『SUPER GENERATION』へ。
「決め事だらけの 嘘つきな日々」「1番大切なモノ探しに行こう」「最高に未来-あす-は そう神様だって きっと創造-想像-できない 自由の舵はこの手にあるよ」「希望の道に終わりはないよ」
と想いを唄い、
「みんな本当にありがとう! 最高の時間!!めちゃくちゃエネルギーチャージして、どこまでも走って行けそうです。25周年に向けて、いっぱい皆で楽しめる時間、楽しんでもらえる曲達、色々な作品を作っていきたいと思います。これからも水樹奈々に?」「かかってこーい」で凝縮されたツアーファイナルを終えた。








この24年間、アニメファンの多くが水樹奈々から、唄とは表現であるということを学んだ。
今回のツアーでは、スマートフォン時代に合わせた縦型の大型スクリーン、紙吹雪、水芸という江戸時代からある演出を最新技術と組み合わせた演出は斬新だった。造り込まれたステージ、パワフルな演奏、華麗なダンスパフォーマンス、そして演歌、歌謡曲と様々な音楽が融合した圧倒的で唯一無二の、声優・アーティストならではの歌唱力。
それらがもたらす水樹奈々のライブならではのエモーショナルな表現に改めて感動を憶えた。その水樹奈々が準備して挑む25周年の仕掛けがどんな感動と興奮をもたらしてくれるのか、期待に打ち震えた横浜の夜となった。


ライター:こもとめいこ♂
PHOTO:上飯坂一、さいちょー


『animelo presents NANA MIZUKI LIVE JUNGLE 2024 supported by JOYSOUND』セットリスト

セトリプレイリスト
https://lnk.to/NM_LIVE_JUNGLE2024

01.Turn the World
02.囚われのBabel
03.禁断のレジスタンス
04.ETERNAL BLAZE
05.沈黙の果実
06.Link or Chains
Cherry Boysコーナー
07.sympathy
08.Hungry Hungry
09.ドラマティックラブ
10.Level Hi!
11.New Sensation
12.Polaris
13.優しい記憶
Bridge Movie
14.ADRENALIZED
15.UNBREAKABLE
16.革命デュアリズム
17.POWER GATE
18.Love Brick
19.時空サファイア
20.suddenly ~巡り合えて~

EN1.chronicle of sky
EN2.Phase 21
EN3.7月7日
EN4.TRANSMIGRATION
EN5.Synchrogazer-Aufwhachen Form-

WEN.SUPER GENERATION


■水樹奈々オフィシャルWEBサイト
https://www.mizukinana.jp/
■Official YouTube 水樹奈々♪
https://www.youtube.com/@mizuki_nana
■本公演はANIMAXにて10月13日(日)19:00~放送
https://www.animax.co.jp/tv


<<アニメ歌ネットトップへ戻る>>