声優・アーティスト矢野妃菜喜がファンへの感謝を伝えた熱いライブ! 『妃菜祭 2025 ~こちらこそ、ありがとうだよ~』レポート 2025/04/05
声優・アーティスト矢野妃菜喜がファンへの感謝を伝えた熱いライブ! 『妃菜祭 2025 ~こちらこそ、ありがとうだよ~』レポート
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3月2日(日)、下北沢シャングリラにて、声優・アーティスト矢野妃菜喜が『妃菜祭 2025 ~こちらこそ、ありがとうだよ~』を昼夜2部制にて行った。2月14日バレンタインデーにリリースしたシングル『ありがとうだよ』を引っ提げての2公演、夜の模様をレポートする。

朝から気温が上がったこの日の下北沢には比較的若い男性中心に幅広い支持を感じさせるファンが集結。矢野妃菜喜の大好物、お寿司を模した飾りや、美麗なイラストでデコレートされた有志による物と出演作品・関係各所からの沢山のフラワースタンドに出迎えられて地下のシャングリラへ降り立つと、ステージ上にはバンド機材が並び、フロア側に三基のお立ち台が据えられたシンプルな構成。フロア左側では矢野妃菜喜と同じソニー・ミュージックアーティスツ(SMA)所属の声優・岩倉あずさによるオープニングDJが始まり、場内は早くもヒートアップ。

暗転してバンドメンバーがスタンバイするとペンライトが青く灯されパステルカラーのキュートな衣装の矢野妃菜喜が歓声と共に登場。アコーステックギターの温かな前奏に「Wow」のハーモニーから『ホンモノ』へ。KYOHEIとの共作で自ら手がけた「いつだって思ってる 私はただの弱虫 何にも出来ないって思って 逃げているだけだった」という痛切な歌い出しで開演。「才能なんて綺麗事 努力の先にあって泥臭くて苦しい」とスポットライトを浴びると「せめてできるかな」「この気持ちだけでも 守りたいから」とアップテンポに歌い上げる。

「改めまして矢野妃菜喜です、お越し頂きありがとうございます。今日はオールスタンディングになりますので、周りの人に思いやりを持って愉しんで頂ければと思います」
と語りかけ、フロアから「はい」と素直な賛同を受け『ホログラムの天使』へ。ポップなナンバーに乗って白と黄色のライトが光るフロアへ指を差しだし、クラップを扇動する。

「昼公演も来たよ、って方?(場内からはーい、の声多数)けっこうね、昼公演の後半、正直バテてんじゃないの?って思ってたんですよ(ごめんなさーい、の声)まあ明日、一応平日ですけど、明日の事なんか気にせず盛り上がっていけますか?(Year! の賛同)じゃあここからは盛り上がっていきましょう! いくぞ!」
と、『As I Like』へ。アップテンポなメロディに「雨の日も 風の日も 元気でいよう たったそれだけで合格点 Yeah…!」とポジティブなメッセージを贈り、「我慢とか No! No! No more! 適度に受け流して」と拳を突き上げてコールを扇動。
「さあ、まだまだ盛り上がっていくぞー」
と『Cry No More!』で左右のお立ち台へ上ると赤いライトが振られるフロアへロックなナンバーを浴びせる。


「お立ち台に立たないとさ、見えないぐらいね、後ろの方もいっぱい来て頂いてありがとうございます。髪型を昼と夜は変えました」
と告げた矢野妃菜喜は「回って」コールに応えてステージで回転。その間にキーボードが新しく設置され、
「なんか、鍵盤が出てきたぞ、ということで、スペシャルゲストを呼び込みたいと思います」
と、バンド「DUSTY FRUITS CLUB」(DFC)を組むサウンドクリエイター多田三洋がダンディな帽子を被り、歓声に迎えられ登場。
「一緒に愉しんでくれますか?盛り上がっていくぞ!」」
と、コロナ禍を挟んでの復活となったDFCのナンバー『Next Sunday』へ。エッジの効いたアッパーチューンに場内は赤く染まってコールとクラップが鳴り響き、激しいヘドバンで一体になる。


「DFCはね、こんな感じでいつもオールスタンディングでやっていたんですけど、今みたいに頭を振らせています。どうですか?頭振るの」
に最高! の賛意を得て、多田三洋も
「最高ですね。こんな機会をもらえて本当に嬉しいです、ありがとうございます! 」
と、満面の笑みを浮かべる。矢野妃菜喜が名残惜しそうに
「私もこうやって4年振りとかで届けられて凄く嬉しいんですけど…次がDFCとしては最後になります」
と告げ、一斉に「えー」「今来たばっかり」の嘆きが充満。しかし
「次はですね、昼(『レゾンデートル』)とは違って…」
と語りかけ、一瞬で空気を変えると
「私が初めて作詞した楽曲をお届けしたいと思います、聴いてください」
と拍手を受けて『夢の中』へ。
「本当の夢はどこにあるの? 夢を語ろうなんてこと 僕はできないけど」「この広い世界の中 何が出来るか そんなの解らない けど誰かの何かに なれたら」と『ホンモノ』と通底するメッセージを静かなメロディに乗せ、観客はペンライトを消灯して受け止める。

大きな拍手にはにかんだ矢野妃菜喜は
「DFCね、まだあんまり聴いたことないよって方は聴いてみてもらえたら嬉しいです」
と、大「DFC」コールと共に多田三洋を送り出す。
「DFCもっと聴きたかった?(賛同の声多数)そう言っていただけて嬉しいです、また、DFCやれる機会あったら、お逢いしたいなと思います。まだまだ盛り上がっていけますか夜の部?明日のことなんか気にせず、盛り上がっていくぞー」
と扇動、ベース・カワノアキ、キーボード&バンマス・鈴木栄奈、ギター・ゆーみ (from ラストランプ)、ドラム・山本真綺のバンドメンバーを紹介し『Follow me!』へ。クラップで始まる軽快なメロディに乗って左右のお立ち台で拳を突き上げコールを扇動、大きくジャンプして一体となる。
「さあ これからパレードが始まるよ! みんな集合~!」
と『ポヤポノポ!』へ。赤と紫のライトが打ち振られるフロアと、ヒゲドライバーによる中毒性の高いフレーズで「ピナピナ!」(ピナピナ!)「ナキナキ!」(ナキナキ!)「ノポノポ!」(ノポノポ!)「ポヤポノポ!」(Foo!)とコール&レスポンスで熱くなる。

「ありがとうございます。熱いですか?お水適宜飲んでくださいね~(はーい、の返答)盛り上がってきたところで、スペシャルゲストをお呼びしたいと思います」
と、SMAの後輩声優、水野朔を呼び込む。大歓声と水色のライトに迎えられたシックな装いの水野朔は、矢野妃菜喜に
「昼と髪型変わってます。真ん中来て回ってよ」
とリクエストされ
「あ、良いですか?失礼します」
と歓声に応えて回転し、衣装と髪型を披露。
「朔ちゃんはですね、先日リリースいたしました(『ありがとうだよ』カップリング)『辛苦or酔夢』を一緒に唄ってくださっているんですけれども。やっぱね、朔ピと唄うなら、お洒落な楽曲を、唄いたいということでね、みなさん聴いてくださいました?お洒落ですよね」
と問いかけ、「お洒落だよ」の返答を得る。
矢野「でも歌詞がね…(笑)魚、寿司。朔ちゃんと言えばそもそも、魚みたいなね、印象があるんですけど。私は最近寿司が…寿司(のデザインされたライブTシャツ)着てる人いっぱいおるやん。まあ、私のせいなんですけど(笑)」
水野「寿司の絵、上手過ぎ(笑)食べたくなります」
矢野「寿司とか魚とかが歌詞に入った楽曲を一緒に唄わせて頂いております。それでは聴いてください」
と、本公演で初披露となった『辛苦or酔夢 feat.水野朔』へ。軽快でファッショナブルなリズムに「通はギョクから 淡い→濃い、の様」「ウスバハギの呼ぶ声 店に足が向いた」「愛おしいネタが通り過ぎる」と、寿司ネタを熱いパッションに散りばめた歌詞で歌声を重ねる。
矢野「朔ちゃんにね、せっかくゲストに来てもらったのに、1曲じゃね、終われませんよね?テレビアニメ『SELECTION PROJECT』で(美山)鈴音と(花野井)玲那っていう2人を私達で演じていたんですけれど、ちょうど『Suzu☆Rena』っていう2人で唄っていた楽曲がありまして、そちらの楽曲をね、唄わせて頂きたいと思います。いきますか?」
「それでは私達にとっても大切な楽曲を聴いてください」
と、劇中歌『B.B.』へ。ステージも場内も鈴音と玲那のイメージカラーの赤と青の2色に包まれ、アイドルアニメらしい疾走感溢れるハーモニーを響かせ、「重なり合って生まれた 光が また だれかを照らす」で2人は向き合い、視線を絡める。

矢野「けっこう、BFCと同じぐらい前にやっていたプロジェクトなので、こうやってね、また一緒に唄えることが出来て」
水野「嬉しいですね」
と、コロナ禍の別録りの制約が多い中で製作された『SELECTION PROJECT』の想い出を語る。
矢野「まだまだ初々しい時の朔ちゃんだった(笑)」
水野「妃菜喜さんが一緒の(収録)ブースに入ってくるとマジでホッとしてました。昔からね、今もですけど本当に頼りになる先輩なので」
矢野「ありがとうございます。そんな朔ちゃんと私も一緒にまたこうやって『B.B.』を唄うことが出来て、本当に嬉しかったです。この時間が終わんなきゃ良いのに! って思ってた」
水野「じゃあ、残っておきます?また唄う?(笑)」
矢野「(笑)という訳で、スペシャルゲスト水野朔ちゃんでした、ありがとう」
と、大きな拍手とありがとうの声で水野朔を送り出す。


「『セレプロ』是非ね、配信とかありますので、観てください、お願いします。
まだまだ盛り上がっていけますか?もう、終わっちゃいますよ?ラストスパート最後まで、盛り上がっていきましょう!」
と、絶叫、「ワタシ ハ ココヨ」というリフレインが印象的な『ナミダジレンマ』でクラップ、ジャンプ、ヘドバンを扇動。ハイテンションのまま続けて『劣等、壊せ』へ。真っ赤に染まった場内をお立ち台から見下ろし、高BPMのメロディに重永亮介と共作した「どうしてお前らは 勝手ばっか言って 人の痛みをわかろうとしない」「何度だって引き摺られたって 最下層からだって 惨めに転んでも昇ってやるから 近い未来で待ってろ」と同時代性を感じる痛烈なメッセージを叩きつける。

中央のお立ち台に立った矢野妃菜喜は場内を見回し、
「今日この場所を選んでくれてありがとうございます。
こうやってみんなが来てくれるから、毎回ね、ライブをできたりとか、CDをリリースできたりとかみんなにお届けできているので。来て、一緒に遊んでくれるのがすごく嬉しいです。本当にありがとう。
今回はライブタイトル『~こちらこそ、ありがとうだよ~』とつけさせていただきました。
みんなから、SNSもそうだし、こうやって対面で来てくれる方から、『ありがとう』をいっぱいもらってはいますけど。
でも私から直接ね、ありがとうって伝えられる機会は、今日はこうやってみんなが会いに来てくれたから、ありますけど。なかなかね、伝える機会ってあんまりないですし。
ありがとうって、面と向かって素直に言うのってすごく照れくさいことでもあったりして。だからこそ、『ありがとうだよ』っていう楽曲を、みんながありがとうって言い合える場所ができたらいいなと思って作らせていただきました。
みんなの声があってこそ完成する楽曲なので、みんな手伝ってくれますか?(大きなはいの声)
ありがとうございます。次の曲がラストなりますので…早いものですね本当に。(今来たばっかりーの絶叫)
明日もやる?(笑)じゃあ次のために、仕事してください。(はーいの声)じゃあ、ラスト、聴いてください」
と、『ありがとうだよ』へ。黄色と青のライトが瞬くフロアへ向け、ゆったりとしたメロディに「話をちゃんと聞いてくれて 余計なことは言わないで 心に余裕をくれてありがとう」「何十回 何百回 何千回 声に出したって 伝えきれないんだって」と想いを乗せ、「だって君へだよ」と語りかける。ライブアレンジで
「みんなの声聴かせてくださーい」
と問いかける矢野妃菜喜に「せーの! ありがとうー」と観客から大きな謝意が伝えられる。
「みんな、ホントにホントにホントに本当に、ありがとうだよー」
と歌い終えた矢野妃菜喜は場内を愛おしそうに見渡し、
「ありがとうございましたー」
とバンドメンバーに続いてステージを下りる。

暗転した場内へ「ありがとう」の声が響き、鳴り止まぬ拍手から、大「妃菜喜」コールがこだまする。その声に導かれる様にバンドメンバーと共に寿司Tシャツに着替えた矢野妃菜喜が再登場。
「ありがとうございます。アンコールも一緒に愉しんでいきましょう」
と『キミといた夏を』へ。和田アヤナと共作した「重ねてきた君との時間を どうしようもなく 忘れられぬは、私みたいだ」とアンコールに相応しいフレーズを送る。

「ということで、妃菜喜コールありがとうございまーす」
と謝意を表した矢野妃菜喜は、グッズを紹介。『ブルジョワタオル2025』『妃菜祭2025タオル』と2種類のタオルを紹介した矢野妃菜喜は
「ブルジョワタオル売っとるのに、まだやっとらんやんけ。って感じですよね。みなさんタオル回したい?回していきましょーっ! 本当にラストになります。最後だから出しきってくださーい、いきますよー行くぞ! ブルジョワタオルー」
と矢野妃菜喜が叫んだところでピアノ伴奏で『ハッピーバースデー』ソングが響き、妃菜祭仕様ケーキを手に多田三洋が登場、場内一体で「ハッピーバースデー」の大合唱に。2日早いサプライズバースデーに顔をほころばせた矢野妃菜喜はローソクを吹き消すと
「ありがとうございます」
と謝意を示すと気を取り直し、
「さあ、みなさん、タオル回したいですよね?」
と問いかけ、大きな賛同を得ると、多田三洋に続いて岩倉あずさ、水野朔もタオルを手に登場、史上最強のタオル曲『ブルジョワタオル』へ。お立ち台でタオルを振り回す矢野妃菜喜と「バリバリ 今治」(タオル)「だけどね お洗濯」(お洗濯)のコール&レスポンスで場内一体に。
「ブーンブーンブーン ブンブンブンブン ランドリー 回れランドリー」「コットン コットン マジ好コットン ブルジョワジーになりたい」と絶叫しヘドバン、所狭しとタオルが乱舞する。最後は
「せーのっ」
で一斉にジャンプしタオルが宙に舞う。
「ありがとうだよー」
と謝意を籠めた矢野妃菜喜は、渋谷クアトロ『矢野妃菜喜 LIVE 2025 ~Girls in the Mirror World~』を告知。
「みんな来てくれますか?そして『Girls in the Mirror World』ということで、どんなガールズが来てくれるのか、お楽しみに」
と予告、歓声を浴びる。


多田三洋「みなさんのおかげです、本当にありがとうございます」
水野朔「愉しいひな祭の想い出が出来て最高に嬉しかったです、ありがとうございました」
岩倉あずさ「妃菜喜さん、お誕生日おめでとうございます、ずっとずっと大好きです、ありがとうございました」
と謝意を示したゲストとバンドメンバーを紹介し送り出した矢野妃菜喜は、
「本当に本当に、今日は来てくれてありがとうございました。
昼も夜も本当に楽しくて、あっという間だったなって思いながら今、ここに立っています。
みんなに会える機会、8月にワンマンライブが決定したり、もっともっとみんなとまた会って、遊べる時間がいっぱい作れたらいいなと思いますので…私も頑張りますので、みんなもね、あの日々頑張ってるとは思うけど(笑)ね、一緒に頑張って、そしてまた遊べる時間を楽しみに生きていきましょう…って言ったら重いかな(笑)本当に、みんなに会いたいなって思って、凄く凄く楽しい時間でした。本当にみんなのおかげです、ありがとうございました!」
と告げた矢野妃菜喜はステージを端から端まで移動して場内の後方まで視線を送って手を振り、
「本当にありがとうございました、またねー」
と手を振りながら笑顔でステージを下りた。

アイドルユニットからハードなロックナンバーまで、幅広い音楽で自分を表現する声優・アーティスト矢野妃菜喜による真摯な「ありがとう」の余熱で、日が暮れてなお熱いシモキタの夜となった。

ライター:こもとめいこ♂


◎矢野妃菜喜 LIVE『妃菜祭 2025 ~こちらこそ、ありがとうだよ~』セットリスト

01.ホンモノ
02.ホログラムの天使
03.As I Like
04.Cry No More!
05.Next Sunday
06. 夢の中 (※昼公演:「レゾンデートル」)
07.Follow me!
08.ポヤポノポ!
09.辛苦or酔夢 feat.水野朔
10.B.B./Suzu☆Rena
11.ナミダジレンマ
12.劣等、壊せ
13.ありがとうだよ
[ENCORE]
01.キミといた夏を
02.ブルジョワタオル

■矢野妃菜喜公式サイト「HINATOON」
https://smavoice.jp/s/sma03/artist/85
■公式YouTubeチャンネル 矢野妃菜喜Official YouTube Channel
https://www.youtube.com/@yano_hinaki

■「DUSTY FRUITS CLUB」公式サイト
https://dustyfruitsclub.com/

■A&G NEXT STEP 水野朔のHOOOOPE!  矢野妃菜喜ゲスト回
https://youtu.be/WSB_p4KuHvM?si=Yewun1Pk8n6wsMhi

■SMA VOICE岩倉あずさ Official site
https://smavoice.jp/s/sma03/artist/64?ima=4315


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