小高芳太朗作曲の歌詞一覧リスト  137曲中 1-137曲を表示

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曲名 歌手名 作詞者名 作曲者名 編曲者名 歌い出し
朱夏LUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗掃き溜めのような路地裏 黒く煤けた空を突き刺した 一筋の稲光りが照らし出した未来を 俺たちは獣の眼でただ睨みつけていた  朱く燃える夏に 燻れている夢の残骸 離しかけたその手を 俺たちは繋ぎとめて 守り切れるのだろうか  賽の河原には夕闇 踏みつけてきた骸の向こうで 積み上げた石のように崩れ落ちそうな世界に 俺たちは獣の眼でただ牙を剥いていた  朱く燃える夏に 草臥れている夢の残骸 忘れかけた約束を 俺たちは繋ぎとめて 信じ切れるのだろうか  朱く燃える夏に 燻れている夢の残骸 離しかけたその手を もう二度と離さないように 強く握りしめたなら そして守り切れたなら
ヒナタLUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗笑ってる君をただ 抱き寄せて抱きしめた それ以外にできることが何もなくてごめん 泣いてもいいよ  世界樹が枯れ果てただとか 方舟が沈むとかなんて 檻の中で膝を抱えている 君の前じゃ意味がない  正義なら全部 中指を立てて 唾を吐いてやる僕は  笑ってる君をただ 抱きしめて抱きしめる それ以外にできることが何もなくてごめん だけど そばにいる いつの日か 時を超え 闇を裂き 君が君を見つけ出して こんな世界を叩き壊せるように  決して揺らぐことのない君の 晴れた冬の朝の光のような 透き通る正しさに僕は ただ救われていたんだ  世界なら全部 敵に回して 唾を吐いてやる僕は  泣いている君をただ 抱きしめて抱きしめる それ以外にできることが何もなくてごめん だけど そばにいる いつの日か 時を超え 闇を裂き 君が君を救い出して こんな世界を笑い飛ばせる日まで
極光LUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗垂れ込めた空が今にも落ちそうだった 街はまるで灰をかぶったみたいで オーロラを見てみたかった 多分きっと俺は見ないままで死んでいくのだろう  諦めたもの数えてみる 全部忘れてしまった  揺らめく幻 触れないいつかの光 煌めく妖 叶わないいつかの願い 大事なものは何だったっけ  胸の奥に巣食った真っ白けな穴は 果たして存在か空白か 胸の奥を掬った 何も掬えなかった 最初から何もなかったのか  なのに明日を求めている 矛盾だらけの心  揺らめく幻 戻れないあの日の光 煌めく妖 届かないあの日の願い 大事な人は誰だったっけ  揺らめく幻 触れないいつかの光 煌めく妖 叶わないいつかの願い  からっぽの空を見つめていた
いつかのLUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗さよなら 明日から 僕らはただの二人 いつかどこかですれ違っても  真夜中 何かに謝りながら 笑って食べたジャンクフードや 遅い朝 何かに謝りながら 笑ってじゃれた毛布の中や  懐かしい言葉 柔らかい声と声  触りあった傷も 救いあった寂しさも 全部いつかのあの日になる さよなら いつかは 忘れてしまうのだろう 君の声も 肌の温もりも  汗ばんだ手で握りしめてた 君の右手をなぜか思い出す 君はいつでも左側に立って 落ち着くからと笑っていた  届かない言葉 交じらない声と声  許しあった痛みも 笑いあった喜びも 全部いつかのあの日になる さよなら いつかの 誓いあった未来の日々 ひとつの夢を紡いだ日々  長い雨が終わり光差す街 跳ねた魚みたいに輝いて見えた 雲の向こう  解りあった気がした 気がしただけの日々も 全部いつかのあの日になる さよなら いつかは 忘れてしまうのだろう 君の声も 肌の温もりも  忘れない痛みも 忘れない喜びも 全部いつかのあの日になる さよなら 明日から 僕らはただの二人 いつかどこかですれ違っても
SHIBUYA FOOTLUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗狂った街は今日もギラギラで 嘘っぽく笑う すけべ見え隠れ  世界で一番忌み嫌うものに 染まってしまいそう 明けない夜もある  どこにいても何をしても誰といても  幻想 妄想 手の鳴る方へ 誰も知らない一方通行 脱走 逃走 手を取り合って もう戻れない一方通行  狂った街に馴染めないやつら 嘘っぽく笑う 飛べない鳥もいる  どこに行けば何をすれば誰といれば  幻想 妄想 手の鳴る方へ 誰も知らない一方通行 脱走 逃走 手を取り合って もう戻れない一方通行  やあやあ皆様 飲めや歌えや 同じ阿呆なら踊らにゃ損損 どうせ暇潰し いつか終わる夢 踊れや踊れや魑魅魍魎  限界 難解 手が無くなって 先の見えない一方通行 敗走 奔走 手を出し合って 譲り合わない一方通行  幻想 妄想 手の鳴る方へ 誰も知らない一方通行 脱走 逃走 手を取り合って もう戻れない一方通行
小さな反逆LUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗悲しい出来事に 僕らのささやかな日常の喜びは 掻き消されてしまいそうになるけど それでも  抗い続けよう 僕らのこの弱く儚い心で 喜び続けよう たとえ未来が暗闇で見えなくても あなたと手を繋いでいよう  優しい朝が来て 僕らは笑いあう ありふれた毎日が いつまでも続いていくと 信じていたけど  戦い続けよう 僕らのこの脆く拙い心で 喜び続けよう たとえ昨日が悲しみに溢れても あなたと目を逸らさないでいよう  抗い続けよう 僕らのこの弱く儚い心で 喜び続けよう たとえ世界が憎しみに溢れても あなたと笑い続けよう 僕らのこの固く揺るがない心で 喜び続けよう それだけがこの無力な僕らに許された 小さな反逆
トリス小高芳太朗小高芳太朗小高芳太朗小高芳太朗いつからだろうか いつ死んでもいいやと 思うようになったのは いつからだろうか  どろどろに酔って夜眠りに落ちる時 このまま目が覚めなけりゃ そんな事を考える  死にたいわけじゃない でも生きたいわけでもない 色のない暮らしをただ塗りつぶしてるだけ  いつからだろうか めんどくせえかどうか それがすべての基準で息をするようになった  このまま生きても似たような明日が 似たような昨日にすり替わっていくだけ  泣きたいこともない でも笑いたいこともない 味のしない暮らしをただ飲み下してるだけ  なあ、もういいだろう なあ、もう沢山だろう 俺だってそれなりに頑張ってきたんだよ  絡んできたクソガキを殺すつもりで殴った お前みたいなカスには息を吸う価値すらねえ  気を失うくらいにウイスキーを飲んでも 心に空いた穴から全部こぼれ落ちていく  いつからだろうか ああ、いつからだろうか こんな風に世界を見るようになったのは  いつからだろうか ああ、いつからだろうか いつ死んでもいいやなんて思うようになったのは  死にたいわけじゃない でも生きたいわけでもない なんとなく生き延びて なんとなく眠るだけ 泣きたいこともない でも笑いたいこともない しかたなく朝が来て しかたなく起きるだけ 死にたいわけじゃない でも生きたいわけでもない からっぽな自分になにも期待してないだけ 泣きたいこともない でも笑いたいこともない からっぽな心がただ干からびていくだけ  めんどくせえなあ ああ、めんどくせえなあ なんにもねえなあ ああ、なんにもねえなあ
未来小高芳太朗小高芳太朗小高芳太朗小高芳太朗雨が降りそうだな 君が息をしなくなったあの朝みたいだ 夏が燃え尽きていく 最後の蝉も今朝に死んだ  何処へも行けないまま新しい明日が 僕の心を置いていく  未来 未来 未来 未来 信じていた どこかでは でも ただ 未来 未来 未来 未来 立ち尽くしていただけだった 僕はただ  何度も同じ夢を見るんだよ 君が笑っていて 僕は思ってしまう 何もかも悪い夢だったんだって そして目が覚める度からっぽになる  何もないまま新しい明日が ただの昨日に変わっていく  未来 未来 未来 未来 恐れていた どこかでは でも ただ 未来 未来 未来 未来 目を逸らしていただけだった 僕はただ  未来 未来 未来 未来 わかっていた どこかでは それでも 未来 未来 未来 未来 信じていたかった 僕らの未来 未来  君がいるはずだった 僕らの未来 未来  雨が降り出したな 僕は今日も歌を、
東京にて小高芳太朗小高芳太朗小高芳太朗小高芳太朗あの子の顔は浮かんできても名前が思い出せないんですが  夕暮れへんろ道は鈴の音が響いていた 何時かの夏の光景  何時かこの唄をこの景色を忘れていき 何もかも思い出せずその事さえ気付かないだろう  何時だかあんず飴食べながら祭の人の海を泳ぎながら  東京にて風景が灰色に見えてしまうのは 僕の目が曇っているのだろうか  夏の陽や冬の朝や土と風なんかの匂いを 何時の間に忘れたのかもう僕には思い出せず  記憶は昨日見たおぼろげな夢のように 懐かしい面影を残すだけで思いだせず けどそれはこの僕の体の中血に溶けて 時は過ぎ 歳をとり やがて僕の骨になっていく
ルービロポッサ小高芳太朗小高芳太朗小高芳太朗小高芳太朗気楽にいこうぜ 息抜こうぜ がんばりすぎても 苦しくなったら 意味がないじゃん 楽していこうぜ  ルービロポッサ アワアワ ヒエヒエ オツカレサマ ルービロポッサ アワアワ ヒゲヒゲ イイノミップリデスネ  がんばることを がんばりだすと しんどくなるから 楽しいことを 楽しむことを がんばりたいよね  ルービロポッサ アワアワ ヒエヒエ オツカレサマ ルービロポッサ アワアワ ヒゲヒゲ イイノミップリデスネ  がんばったんじゃん それでいいじゃん 報われなくても とりまいいじゃん 今日はいいじゃん 全部忘れても  ルービロポッサ アワアワ ヒエヒエ オツカレサマ ルービロポッサ アワアワ ヒゲヒゲ モウイッパイ ルービロポッサ アワアワ ヒエヒエ オツカレサマ ルービロポッサ アワアワ ヒゲヒゲ イイノミップリデスネ
小高芳太朗小高芳太朗小高芳太朗小高芳太朗傍にいない 君はいない 一人きりで 思い出した あの日のこと なぜ今更  咳をしても 響いたのは 乾いた音 溢れ出した からっぽの中 溺れそうだ  眠れない夜 闇が化けて 襲いかかる 息を潜めて 夜に溶けて 夜明けを待つ  傍においでよ 闇が誘う  夢を見てた まどろんでた ここはどこだ 溢れ出した からっぽの中 溺れそうだ  繰り返す夜 過去が化けて 襲いかかる 耳を塞いで 唾を飲んだ 夜明けはまだ  傍においでよ 闇が誘う  あの日の声が 君の声が こびりついて 罪なら罪で 罰は罰で いっそ殺してくれ  傍にいないんだ 僕はもう  眠れない夜 闇が化けて 襲いかかる 息を潜めて 夜に溶けて 夜明けを待つ  傍においでよ 闇が笑う
奇跡小高芳太朗小高芳太朗小高芳太朗小高芳太朗眩しくて華やかで、でも新宿の夜は寂しかった こんなにも綺麗に夜の雲が見えるのはこの街だけ  これだけ人が歩いてて賑やかで、なのに寂しかった 刹那より近くて那由多より遠い距離 僕は目が眩んだ  誰も知らない世界の真ん中で 誰もが気付かれないように泣いていた 生きているだけでもう奇跡みたいだ 欲しい物はいつだって見えない物  誰かがぶっ倒れていた 誰も何も言わなかった 僕も何も言えなかった 那由多より遠い距離 僕は目を逸らした  君も痛みを抱えて笑っていたの? 誰にも気付かれないように泣いていたの? 気付けなかった涙がこぼれ落ちた 其処から今君の目に何が見えた?  強くなりたかった 今だって思ってる だけど強さってどんな形だろう?  誰もが痛みを抱えて笑っていた 誰もが気付かれないように泣いていた 生きているだけでもう奇跡みたいだ 欲しい物はいつだって見えない物
蜘蛛の糸小高芳太朗小高芳太朗小高芳太朗小高芳太朗夕方の馬鹿デカい公共団地を見るのが好きだ 窓に次々と灯っていく明かり そこに匂うそれぞれの暮らしの気配 それは俺がどこかで失くしてしまった 懐かしい何かを彷彿とさせて 寂しいような切ないような 言いようの無い感覚が胸に空いた穴を吹き抜けていく  空には紫色の雲が藍色の夜に飲み込まれようとしていて 車のヘッドライトが狭い路地を猛スピードで通り過ぎる 数十センチ隣の死の臭い、ありふれた場所に潜み獲物を狙う闇 蜘蛛の糸のように細い細い日常を伝い歩いている事を誰もが忘れ  レイプされて自殺した少女、親に見捨てられた部屋で餓死した幼子 介護施設の窓から飛び降りた老人、通り魔に意味もなく刺された若い女 今日も理不尽な死は世界に溢れて、対岸の火事だと誰もが思っていた 怒りと恐れと好奇心と高揚感が入り混じりながら  新宿の大ガードの下、道路の上で浮浪者が冷たく転がっている横を 清潔な服を着た人々がまるで物を見るように通り過ぎて行った 金で女を買った男が腰を振りながら 唾を撒き散らして説教をする 親が泣いてるぞ親が泣いてるぞ親が泣いてるぞ親が泣いてるぞ  壊れて捨てられた傘、片方だけ落ちていた手袋 溢れかえったまま忘れ去られたゴミ箱、もう誰も住んでいない朽ち果てた家 かつてそれらは生きていて、かつてそれらには意味があった 意味があったはずだった  あの人が死んで 代わりに小高が死ねばよかったのに、とネットに書かれていた時 怒りよりも悲しみよりもその通りだと思った なのに安穏と俺は今日も生き延びている 蜘蛛の糸にしがみつきながら 決して切れない事を祈りながら  頭を踏み潰された子猫がアスファルトにへばり付いていた その上を何度も車が行き交う 何度も何度も何度も何度も この世に理不尽以外の平等などあるのだろうか 頭の中で鳴り響く おまえが死ねばよかったのに おまえが死ねばよかったのに おまえが死ねばよかったのに  夕方の馬鹿デカい公共団地を見るのが好きだ 窓に次々と灯っていく明かり そこに匂うそれぞれの暮らしの気配 それは俺がどこかで失くしてしまった 懐かしい何かを彷彿とさせて 寂しいような切ないような 言いようの無い感覚が胸に空いた穴を吹き抜けていく  どこかの家からは夕食の匂いがして 楽しそうな笑い声が聞こえる
飛行機雲小高芳太朗小高芳太朗小高芳太朗小高芳太朗ゆっくりと時間だけは過ぎて 僕の周りも慌しさを帯びて  何時の間にか伸びすぎた身長に 僕の心は取り残されていくようで  透明な空へ吸い込まれていく あの飛行機雲みたいに 広がる世界を見下ろせたなら ああ、僕はどんなにちっぽけだろう  そう言えば君はいつも背伸びをして 早く大人になりたいって呟いていたっけねえ  透明な空へ吸い込まれていく あの飛行機雲みたいに 広がる世界を見下ろせたなら ああ、僕はどんなにちっぽけだろう
モグラ小高芳太朗小高芳太朗小高芳太朗小高芳太朗笑顔が眩しすぎるから耳を塞いだ ここには僕の居場所はないのだな  ただ、ただ僕は泣きたかった 笑うことに疲れ果てた  見上げた先には果てしのない夕暮れ 世界の終わりが来たみたいな色で 気付いたら僕は涙を流していた 息をするように  どうやら僕は独りになりたかった 誰にも解って欲しくなんてなかった  いっそ、いっそ僕は消えたかった でも本当は生きたかった  見上げた先には果てしのない夕暮れ 言葉に出来ない なんか凄い色で 気付いたら僕は歯を食いしばっていた 息をするように  見上げた空には星が光り始め 命の数だけ街には灯が点り  生きてく力が僕にもまだ残ってる 泣いたり笑ったり誰かに恋をしたり 気付いたら僕は腹を空かせていた 息をするように
それでも小高芳太朗小高芳太朗小高芳太朗小高芳太朗心をごまかして笑う度に 見て見ぬふりをして笑う度に あの日々の灯がひとつまたひとつと遠くなる  いつからか何のためかもう忘れてしまったよ 目指す道も帰る道も  それでも君が今日も笑っている それだけがまだ僕を歩かせてる 戦うべき場所へ 守り抜くべき人へ それでも君が生きる明日がある それだけがまだ僕の背中を押す 戦うべき場所が 守り抜くべき人が  間違ってるのか正しいのかさえ わからないまま夢を見続けた たくさんの人と出会い別れてここまで来た  どれくらい歩いたんだろうもう疲れてしまったよ 虚しい今日に負けそうになる  それでも君は今日も笑ってくれる それだけでただ僕は泣きたくなる たとえどんな暗闇が待ち受けていようと それでも君が生きる明日がある それだけがまだ僕の背中を押す 戦うべき場所へ 守り抜くべき人へ  本当は怖い今すぐ逃げ出したい 柔らかい君の胸で眠りたい すべてを忘れて すべてを投げ出して  それでも君が今日も笑ってくれる それだけがまだ僕を歩かせてる たとえどんな暗闇が待ち受けていようと それでも君と生きる明日がある それだけがまだ僕の心を刺す 戦うべき場所が 守り抜くべき人が  それでも
はじまれLUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗何もない荒野に足跡をつけた この手に掴めるものだけを持って 俺達だけしかわからない合図で さあ、白紙の地図へ  心を腐らせる誰かの声も でかい声で歌えば聞こえなくなった 不安と迷いと怖さと未来が さあ、今、今、今  負けない力を 信じぬく覚悟を 笑いあえる仲間を 心にひとつ御守りを 暗闇で開く目を 絶望を切り裂く手を 分かちあえる喜びを 心に消えない灯火を宿せ  誓いを鈍らせる誰かの声も でかい声で笑えば聞こえなくなった 野望と希望と期待と未来が さあ、いざ、いざ、いざ  消したいあの日も 消せない傷跡さえ 全ての日々が祝福を 漕ぎ出そう 荒れ狂った海へ  負けない力を 信じぬく覚悟を 笑いあえる仲間を 心にひとつ御守りを 暗闇で開く目を 絶望を切り裂く手を 分かちあえる喜びを 心に消えない灯火を  さあ、始まれ
アウトマイヘッドLUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗長い長い夜は明けた 予報外れの快晴 終わる事のない始まり  履きなれた靴を履いて ナンバーガールを耳に刺して 深呼吸をひとつする  飢えた野良犬みたいな目で噛みついていようぜ つまらないなら面白くして笑おうぜ  こんなはずじゃなかったなんて もっと違う今日があったって 思うよ まあ仕方ないよな  だけども気づいてしまったから これ以外はなにもないから 深呼吸をひとつする  飢えた野良犬みたいな目で噛みついていこうぜ 心のそこに散る火花を絶やすなよ 失くすものはなにもないんだろ攻めていこうぜ つまらないこと面白くして笑おうぜ  4番線ホームの上 思い出が心を刺して 17歳の俺がいた  飢えた野良犬みたいな目で噛みついていこうぜ 心のそこに散る火花を絶やすなよ なにもかも叩き壊して攻めていこうぜ つまらないこと面白くして笑おうぜ
心音LUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗目を覚まさない君の隣で ひたすら夜を数えた  声のない部屋 繋がれた管 写真の中で君は笑って  触った君の頬の温もりと匂い  心の音 それでも今 君が生きていることが 痩せこけた手 それでもただ 生きてくれていることが すべてだった  目を覚まさない君の隣で ひたすら朝を繋いだ  流れている 君が歌う声 聴こえている? 君は眠って  窓を五月の雨が静かに濡らす  戦う音 それでも今 君が戦っていることが 青白い手 それでもただ 生きてくれていることが すべてだった それだけが  君の名前を 何度も呼んだ 届いていると信じたかった 動かない手 開かない眼 それでも信じるしかなかった  心の音 確かに今 君が生きていることが 温かい手 やめない鼓動 命が燃えていることが すべてだった それだけが  生きていた 戦っていた
オトナ?オトメ?ひめキュンフルーツ缶ひめキュンフルーツ缶小高芳太朗小高芳太朗LUNKHEADオトナになるのそっと オトメでいたいのずっと だからぎゅっと ねえ、ぎゅっと 抱きしめてよ  外は雨 強い風 いつもより長い沈黙 怖くない 怖くないよ あなたに全部捧げたい  私が私なのは きっとあなたがあなただったから  オトナになるのそっと オトメでいたいのずっと だからぎゅっと ねえ、ぎゅっと 抱きしめてよ 世界が変わる瞬間 あなただけ見てたいの だからちゃんと ねえ、ちゃんと 抱きしめてよ  触れた手が熱を帯びて ひとつになれる気がしたよ 嬉しくて 嬉しいから あなたで全部満たしたい  涙がこぼれたのは きっとあなたが優しすぎたから  オトナになるのそっと オトメでいたいのずっと だからぎゅっと ねえ、ぎゅっと 抱きしめてよ 世界が変わる瞬間 あなただけ感じたいの だからちゃんと ねえ、ちゃんと 抱きしめてよ  外は雨 強い風 見つめあう目 二人 聞こえそうなドキドキ  絡む指 求めあう もう戻れられない 扉は開いたの  外は雨?強い風? もうなにも聞こえない  世界が変わる瞬間 その時はきっと永遠 だからぎゅっと もっと、ぎゅっと 抱きしめてよ  オトナにしてよそっと オトメでいたいよずっと だからぎゅっと もっと、ぎゅっと 抱きしめてよ 世界が変わる瞬間 あなただけ信じたいの だからちゃんと もっとちゃんと 抱きしめてよ  ねえ ずっと忘れない?
優しくしたい人がいるLUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗優しいだけに触れてたい夜 時間がない 余裕がない そんな言葉で片付けてしまう日々  優しいの意味考えてみる 君が浮かぶ 何ができる?僕に それすら諦めてしまうのに  それでも ああ それでも 君が笑うから 僕は何故か泣いてしまいたくなる 優しくしたい人がいる 君がいる  君に会えたら何を話そう? 言葉探す 探しすぎて僕は それすら解らなくなるのに  それでも ああ それでも 笑ってくれるから 僕はやっぱり泣いてしまいたくなる 優しくしたい なんだろう? なんでもいい 僕にできること 君が僕にくれたすべてのために 失くしたくないものがある 君がいる  君に会えたら何を話そう? それだけでいい それだけでよかったんだ 会えたら君に伝えたいこと  ありがとう ありがとう 君が笑うから 僕も何故か笑ってしまいたくなる なんか嬉しくて なんだろう?なんでもいい 僕にできること 君が僕にくれたすべてのために 優しくしたい人がいる 君がいる
月明かりに踊る君を僕はただ見ていたLUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗たんすたんたんすたんすたん、と すたんたんすたんたんすたん、と 軽やかに舞う君  たんすたんたんすたんすたん、と すたんたんすたんたんすたん、と 波間に浮かぶ月  たんすたんたんすたんすたん、と すたんたんすたんたんすたん、と 艶やかに舞う君  たんすたんたんすたんすたん、と すたんたんすたんたんすたん、と 妖しく光る月  誰にも見つからない 闇夜の静寂に  月が君を照らして狂い咲く花弁 僕は心焦がれてただ君に魅とれた  たんすたんたんすたんすたん、と すたんたんすたんたんすたん、と 飽きもせず舞う君  たんすたんたんすたんすたん、と すたんたんすたんたんすたん、と くきりと光る月  二人だけしかいない 闇夜の静寂に  月が君を照らして狂い咲く花弁 僕は我を忘れてただ君に魅とれた  君は闇を隠して笑い転げている 僕は何もできずにただ君に魅とれた  月が君を照らして 君は闇を隠して
いつか知らない誰かを愛してもLUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗悪戯な仕草も たわいない会話も 鍵を無くす癖も  止めどない涙も いつか思い出になるの? 枯れた涙に代わり  今日も何度も何度も名前を呼んだよ 昨日も一昨日も君の名を呼んだよ  星の降る夜の道 触れた手の冷たさを 今でも覚えている  共に生きた日々は いつか思い出になるの? 枯れた涙も忘れ  今日も何度も何度も名前を呼んだよ 明日も明後日も君の名を呼ぶんだろう  君がいなくても世界は続くよ いつか知らない誰かを愛しても?  昨日も一昨日も名前を呼んだよ 明日も明後日も君の名を呼ぶんだろう 何度も 何度も 何度も 何度も
葉桜ファイターLUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗桜が舞う頃に 夢は戦う意味に変わる そして始まる時が来る 燃える炎のような緑で  冷たい雨に濡れながら 力を蓄え続けた 強い風に吹かれながら いつか来る時を待った  やがて季節は過ぎ 機は熟し 見事に咲き乱れ 誰もが散りゆく花を憂う頃  桜は舞い上がり 夢は戦う意味に変わり そして始まる時が来る この手の中に宿る未来  これからも雨に濡れるだろう 強い風も吹きつくだろう それさえも力に変わりゆくだろう いつかまた咲くために  桜が舞い上がり 夢は戦う意味に変わる そして始まる時が来た その目の中に燃える未来  柔らかな光 芽吹いた命の音 音!! 期待も不安もすべてを詰め込んで 行け! 行け! 行け!  旅立つ時が来た 心が焼けるように熱い まるですべてを飲み込んで 燃える炎のような  桜が舞い乱れ そこに新たな葉が萌える ついに始まる時が来た 夢は戦う日々に変わる
空中線LUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗君は何も言わない 君は何も聞かない だから何も知らない なのにそこにいてくれたの  さわさわさわさわさわと 波の音が  優しい夜 誰もいない ふたりだけを照らす月 私は舞う 心解かれ 君はそれを ただ見てたの  肌の裏の闇を 伝えられはしなくて 何もかもを捨てた なのに君はいてくれたの  さわさわさわさわさわと 波の音が  優しい夜 誰もいない ふたりだけのための海 私は泣く 心解かれ 君はそして 何も言わずに  私の手を握ってくれたの  優しい夜 誰もいない ふたりだけの息の音 私はただ救われる 君がそこにいてくれたこと
存在?LUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗有害無害それとも圏外? いっそ消えてしまいたい 誰か私に気づいてよ  有能無能それとも才能? いっそ消してしまいたい 誰か私を求めてよ  陽だまりの中で正義のグロさに吐き気がした日に  握りしめたナイフで 切り刻みたい全部を 気が狂い切る前に 否定しないでよそんなに 否定しないでよそんなに 否定しないでよそんなに 生きてるだけで褒めて  有罪無罪それとも冤罪? いっそ消えてしまいたい 誰か私を許してよ  有論無論それすら空論? いっそ消してしまいたい 誰か私を壊してよ  偽りまみれの正義の偉さに吐き気がした日に  握りしめたナイフを 見つめ立ち竦んでた 気が狂い切れたなら 期待しないでよそんなに 期待しないでよそんなに 期待しないでよそんなに 生きてるだけで褒めて ねえ、せめて  痛みだけが真実 切り刻みたい現実 気が狂い切る前に 握りしめたナイフを 見つめ立ち竦んでた 気が狂い切れたなら  それでも、生きているの
空白LUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗空白を満たすように 虚しさを隠すように 悪い薬を飲んで 泥のように眠り込む  そしてただ朝を待つ そしてまた夜を待つ 同じように明日を待つだけ  消したいのはあいつとあいつとあいつとあいつ? ああ、消したいのは誰でもない本当はこの自分  指を噛む癖に何時 気付いたのか解らない 自分自身でさえも自分自身を知らない  そしてまた朝が来る そしてただ夜が来る 同じような明日が来るだけ  消したいのはあの日とあの日とあの日とあの日? ああ、消したいのはどれでもない本当はこの空白  消したいのはあいつとあいつとあいつとあいつ? ああ、それくらい誰でも思うだろ 許してくれよ  消したいのはあの日とあの日とあの日とあの日? ああ、消したいのはどれでもない本当はこの空白
木曜日LUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗ずっと あなたの心がここにないことに 気づかないフリで抱かれていたかった  重荷になるくらいならただの都合のいい女でよかった 鳴らない電話を見つめてしまうなんて知られたくなかった  「臨時ニュース こちら現場 YがGを刺し殺した」 バカらしい そんなことで  ずっと あなたの心がここにないことも 気づいていたけどそれでよかった あなたの綺麗な手が私の肌を伝う その時のそれは確かだったから  友達と笑い、働き食べて眠る 私は健康だ  「臨時ニュース こちら現場 SがOを殴り殺した」 羨ましい お花畑  ずっと 都合のいい日だけ電話が鳴ることも 気づいていたけどそれでよかった あなたのその声が私の名前を呼ぶ それだけで私は満ち足りたから  だけどそれももう飽きたから夢から覚めなきゃね  思い出を拾い集めて 綺麗なままでゴミに出す 滲んだ涙は誰のため 後ろの正面だあれ?  ずっと あなたの心がここにないことも 気づいていたけどそれでよかった 私の中にいるその時でさえも あなたが誰かを見ていたことも  だけどそれももう飽きたからあなたを捨てるね
うぇいうぇいうぇいLUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗誰もお前など見ちゃいない わかっちゃいるけど自意識過剰 それに乗っかる被害妄想 わかっている 自覚はしてる  真っ当直球に生きても ズル賢く息をしても 行き着く先は皆一緒 ただ灰灰灰灰灰灰灰  重、重、重、こびりつく この圧倒的な劣等感 でも 待、待、待、もう少しだけ 僕に時間をください  諦め切るには早すぎて 夢を見るには遅すぎる なんて言い訳ばっかり探してる わかっているから黙ってろ  全身全霊で生きても 逃げるように息をしても 行き着く先は皆一緒 ただ灰灰灰灰灰灰灰  重、重、重、こびりつく この絶望的な敗北感 でも 待、待、待、もう少しだけ 僕に希望をください  重、重、重、こびりつく この圧倒的な劣等感 でも 待、待、待、もう少しだけ 何もかも忘れていたい  道、道、道、どこに行く? この絶望的な選択肢 でも 待、待、待、もう少しだけ 布団の中で寝ていたい
陽のあたる道LUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗綺麗なものが綺麗なのは 君がいるから 君と見るから  美味しいものが美味しいのは 君がいるから 君と食べるから  独りきりじゃ知らなかった ありがとう 僕の中の僕を教えてくれて  嬉しいことを嬉しく思うのは 僕より先に君が笑うから 悲しいことを悲しく思うのは 僕より先に君が泣くから 君がいるから 君がいるから  誰にも言えずに隠し続けた傷を 擦り合わせたあの日 痛みすらも愛おしくて泣きそうになって 泣いてしまった  ありがとう 何度でも ありがとう 僕の中の僕を見つけてくれて  嬉しいことが嬉しくなれるのは 伝えたいと思う君がいるから 悲しいことが悲しくなれるのは 分かちたいと思う君がいるから  嘘や迷いや悲しい朝や 不安や疑いや眠れない夜も 多分来るかも?しれないけど 積み重ねていく日々を信じていたい  焼きすぎたパンも 苦いコーヒーも 君が笑うから御馳走になる 上等な料理も 高いワインも 君と食べるから特別になる  君がいるから 君がいるなら僕は 未来を信じてみる  だからさ、君もさ、信じてみてよ 繋いだこの手を
曲名 歌手名 作詞者名 作曲者名 編曲者名 歌い出し
ユキシズクLUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗LUNKHEAD君が泣いたから 僕は黙って君の手を握りしめた そっと  舞い落ちる雪 街並 溢れかえる 声と光と色 世界は僕らと近くて遠い場所で きらきら眩しくて  寂しさの果てに終わりがもしもあるのなら 僕らがあの日と同じように話せる日が来るのなら  君が泣いてるから 僕は黙って君の手を握っていた 深い長い暗闇の向こうで 君がまた笑えますように  ネオンの雫 喧噪 溢れかえる 夢と現 十色 世界は僕らと近くて遠い場所で なにもかも綺麗で  悲しみが全部思い出になれるとしたら 明日をあの日と同じように信じる日が来るのなら  君が泣けて 今僕はどこかで少しだけほっとしてる 泣けないままで でも生きてかなきゃで どれだけの夜を耐えてきて  分かちあうことも 救われることも 出来ないで君は独りで泣く それでも僕にも 無力なこの手に ただひとつ許してもらえたこと 僕は君を想う  君が泣いてるから 僕は黙って君の手を握ったまま 深い長い暗闇で祈った 春がまたやってきますように
うちにかえろうLUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗世界でいちばん好きなものはなに?と僕が聞いたら 僕が作るシチューがいちばん好きと君が言うから  急に僕も食べたくなった 温かい湯気に頬を染める君を見たくなった  なんでもないことが 君とシチューを食べることが そんな些細なことが あたりまえなんかじゃないこと  強い風が吹き抜けて思わず僕ら寄り添い笑った 守りたい人がいる 守れるのかな 守れなきゃな  急に僕は怖くなって 温かい柔らかい君の手を強く握り締めた  なんでもないことが 君の手を握れることが そんな些細なことが あたりまえなんかじゃないこと  なんでもない今日の日も 君が笑ってくれたこと そして僕も笑ったこと あたりまえなんかじゃないこと  なんでもない毎日の 小さな幸せを 抱きしめて生きていく  今日の夜はシチューにしよう 君の好きなシチューにしよう
閃光LUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗不安も迷いもこの手で切り捨てた 空気の匂いが変わった 夜が明ける  閃光のように眩しく  細胞が叫んで軋んだ 苦しいほどに魂はここに在った 死んだように生きていくなら 花火のようにここで燃え尽きても  この手の刃が火を散らすその度に 宿る孤独が冷たく透き通る  閃光のように眩しく  心臓が笑って弾んだ 正しいまでに魂はここに在った 死んだように生きていくなら 花火のようにここで燃え尽きても  終わりの始まり  あなたの温もりも優しさも 暁にそっと隠して  この手でそっとあなたを抱き寄せた日の事を思い出した  細胞が叫んで軋んだ 苦しいほどに魂はここに在った 死んだように生きていくなら 花火のようにここで燃え尽きてもいい  今 激しく 迸る 閃光
アルピニスタLUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗立ち止まるのか 踏み出すのか 問いかけるのは自分の声 引き返すのか 踏みとどまるのか 委ねるのも自分の声  動け、俺の手、俺の足、俺の声  あああああ! あああああ!  負けないように 砕けないように 声の限り叫び続けた 痛いくらいの 心臓の音 からだじゅう全部が叫び続けていた  大丈夫だ 大丈夫まだ  誰もいない 心細い 逃げ出したい 獣道 それでももう 今さらもう 帰り道なんかない  あああああ! あああああ!  負けないように 砕けないように 心折れてしまわないように 痛いくらいの 心臓の音 からだじゅう全部が叫び続けていた  僕は生きている ここに生きている
いきているからLUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗ひとつだけ信じたいことを それだけは信じるために 僕らはいつの日も なにもない闇を睨み続けた  これからもきっと僕らに 悲しい事は起こるだろう あとどれくらいそんな日がやってくるんだろう  それでも心が消せないなら いっそもう諦める事を諦めてしまうように  ひとつだけ信じたいことを それだけは信じるために 街の光が揺れる中 前を睨み続けた 気がふれるような悲しみに ぞっとするような淋しさに 負けてしまいそうな夜でもそれと戦えるように  息をするのも疲れたが 捨てる事さえできないな あとどれくらいそんな日を生きていくんだろう  それでも心が死ねないなら いっそもう諦める事を諦めてしまうように  ひとつだけ守りたいものを それだけは守るために 嘲り笑う声の中 前を睨み続けた ふとそこにある虚しさに ぬぐい去れない歯痒さに 負けてしまいそうな朝でもそれと戦えるように  ああ 心がざわめく 悲しみの向こうで すべてを抱えて 僕らは笑える 生きている  ひとつだけ信じたいことを それだけは信じていたくて 僕らはいつの日も なにもない闇を睨み続けた 気がふれるような悲しみに ぞっとするような淋しさに 負けてしまいそうな夜でもそれと戦えるように  ふとそこにある虚しさに ぬぐい去れない歯痒さに どんなに逃げようとしても 逃げられない自分自身に 誰も知らない悲しみに こぼれ落ちていく淋しさに 負けてしまいそうな明日もそれと戦っていけるように
月の城LUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗君の手を握りにいく 雪残る晴れた道 君が淋しくないように 君がよく眠れるように  それだけのために今この手が在ったのなら  藍染めの空を舞う ゆるふわり鳶の翼 月の裏側に僕らはふたりだけの城をつくった  真っ暗な海の底で 二匹の魚になって 互いの温もりだけを 頼りに生きていくような  それだけのためにただ世界が在ったのなら  藍染めの夜を食む 頼りなく不安な心 月の裏側に僕らはふたりだけの国をつくった  藍染めの空を舞う ゆるふわり鳶の翼 月の裏側に僕らはふたりだけの城をつくった  君の手を握る為に 君がよく眠れるように 月の裏側で僕らはふたりだけの国をつくった
明日死ぬぐらいの感じでLUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗真っ黒な焼け付いたアスファルト 風の強い午後 気付けなかったサイン もう守られる事のない約束  ああ、こんなにも太陽は降り注ぐ 簡単に狂った世界を照らす  明日死ぬぐらいの感じで 生きられたならどんな風に 君と笑いあえただろうか 君の言葉は聴えていただろうか  真っ黒な憎悪嫌悪後悔を混ぜあわせたら 無色透明なからっぽだけがただそこには転がっていた  ああ、こんなにも太陽は降り注ぐ 残酷に無力な腕を照らす  明日死ぬぐらいの感じで 生きられたならどんな風に 君を抱き締めただろうか 踏み潰された花が干涸びていた  明日死ぬぐらいの感じで 生きられたならどんな風に この世界は見えるだろうか 君の孤独に気付けたのだろうか
壊れてくれないLUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗煙のように消えた 君は本当にそこに居たのかさえ  もしもあのときに僕が 今更意味の無い言葉が揺れる  主を無くした椅子が独りぼっちでいる 朝を無くした夜みたい 壊れそう  後に残る穴が 確かにそこに何か居た事を伝える  もしもあのときに君が 今更意味の無い言葉が滲む  主を無くした椅子が独りぼっちでいる 空を無くした鳥みたい 壊れそう  夢か幻のような 世界に浸かり続けて 何もかも綺麗なまま 消えられたら  主を無くした椅子が独りぼっちでいる ドアを無くした鍵みたい いっそねえ もう  主を無くした椅子は独りぼっちのまま 君を無くした僕はもう 壊れたい
未来を願ってしまったLUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗自分を知った日から 力を失った あんなに鮮やかに 世界は見えたのに  消えていってしまった 強く弱い魔法 夢を抱えたまま  凄まじいくらいの広がる夕暮れ 零れそうな星空 見たままに描けたのに いつからか僕は誰かの世界を描こうとした?  未来を願った日から 僕は弱くなった 傷付く事なんか 怖くなどなかったのに  消えていってしまった 弱く強い魔法 動けなくなったまま  誰も知らない秘密の世界 桃色の海 思うように描けたのに いつからか僕は失って 見え透いた嘘や 傷付かないで生きていける術を手に入れて こんな風に気付いたら 僕は誰かの世界を描こうとした?  まだ遅くない この手の中に残る弱い魔法 思うように描いたら何色に染まる? 怖くなどない そんなはずがない なのになぜこんなにも 真っ白なこの世界は何色に染まる?  気付いたら夜明けはすぐそこに
共犯LUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗何度も何度も間違えながら迷いながら疑いながら 僕らはそれでも何かを探そうとした 繋いだ手の温もりだけを信じた  隣に君がいた事でどれくらい強くなれただろう 君と僕と繋ぎあわせたひとつの物語  現実や限界や諦めが これからも僕らを飼い馴らそうとしてくるだろう でも君となら 僕らなら こんな夜を切り裂いて 震えるようなもっと凄い景色を見に行こうぜ そう 君となら  これはある種の共犯めいた僕らの誓いの歌  現実や限界や諦めが どれだけ僕らを喰い殺そうと襲ってきても でも君となら 僕らなら そんな夜を切り裂いて どんな朝も明るい日と呼んでやろうぜ そう 君となら 僕らなら
はるなつあきふゆはるLUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗君がいなくなっても 生きていけてしまう その事が今はただ 何よりも悲しい  窓の外は温かい春の雨の音  何処を見てもなにをしても溢れてくる思い出が とてもとても寂しくて 寂しいけど愛しくて  いつも君の事を 考えているのも 苦しくて辛いから たまに忘れさせてね  今日は何か美味しいものを食べよう  何処を見てもなにをしてもふっと君の顔が浮かぶから とてもとても愛おしくて 愛しいから寂しくて  雨上がり 街が光る  春と夏と秋と冬と 君が生きた日々のこと いつもいつも胸の傍に 何度目の春がやって来ても
幻灯LUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗なんでもないその日の写真の中で 僕らはきらきらと笑っていた  いつのまにか僕らは離ればなれになって その事も忘れて  遠い日が昨日のように 甘い痛みを連れて鮮やかに蘇る  まるで奇跡のように過ぎていったあの日々 どれだけ時が過ぎても それは消える事なく今も胸の遠くで 幻灯のように優しく淡く  背負い続けていく後悔 でも生きていかなきゃ それぞれがそれぞれの道で  僕らのささやかな日々 ぶつかり泣いて傷付きそして笑いあえたあの日 いつかなにもかもがただ思い出になる日が来る 幻灯のように優しく淡く  まるで奇跡のように過ぎていったあの日々 どれだけ時が過ぎても それは幻の日々なんかじゃなく 確かにそこで僕らが生きた灯りだったんだ
濃藍LUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗どうして人は独りきりじゃ生きていけないのだろう こんなに泣いて胸が軋んでそれでもまだ想ってしまう  なんて不便な生き物だ 理不尽で理解不能なこの心  解りあいたいから傷付いてしまう 他人よりも君が遠くなる 誰よりも傍に居たいだけなのに わたしはいつも迷子になる  ――――  どうして人を傷付けなきゃ生きていけないのだろう この手も声もどうして僕は上手く使えない  なんて不安な生き物だ 哀しいほど無力なこの手と声で  解りあいたいのに傷付けてしまう 他人よりも君が遠くなる 誰よりも信じていたいだけなのに 僕の言葉は君を刺す  ――――  解りあいたいのに 解りあいたいから 一人よりもっと独りになる  誰よりも傍にいるせいで二人は 大事な事をいつも見失う 誰よりも信じていたいだけなのに 他人よりももっと遠くなる
潮騒LUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗いつの日か後悔するとしても この痛みを忘れてしまいたくない  何度でも、何度でも、思い出す度に傷が疼いて 気が狂う痛みが鮮やかに君を映し出すように  夜空を染めるように蒼く潮騒が爆ぜる いつもと同じ退屈なだけの街 こんなにも当たり前の夜 当たり前の景色の夜は 今にも君の声が聞こえそうで  いつの日か打ち寄せたガラスみたいに 優しく丸く淡く変わっても  何度でも、何度でも、思い出す度に傷を開いて 気が狂う痛みがいつまでもずっと癒されないように  体の奥の赤い海で記憶が爆ぜる 僕らはいつも不満そうに笑っていた あんなにも当たり前の事 当たり前の景色が実は 掴んだ砂が音もなくこぼれた  今、夜空を染めるように蒼く潮騒が爆ぜる 僕らが生きた退屈なだけの街 こんなにも当たり前の夜 当たり前の景色の事を 最後に僕は 瞼に 焼き付けた
冷たい部屋LUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗この部屋に隙間なく詰め込まれた空虚 染み込んでいく 音もなく みしり 心は揺れ  冷たい部屋 優しい闇 誰も触れない肌の裏側の 消したいのに 消えない痣 何処にも行けない青さが滲んで  空白を切り裂くように鳴り響いたベルが 引き戻す現実 痺れていく ふわり 世界は揺れ  悲しいくらい 優しい闇 誰も触れない肌の裏側の 消したいのに 消えない痣 何処にも行けずに沈んでいく  光に焦がれ飛んでいった羽虫が光に灼かれ灰になる虚しさ  冷たい部屋 優しい闇 すべてを忘れて目を閉じていたい 触れ合わずに 傷つかずに そして穏やかに心が朽ちていく 吐きたいくらい 優しい闇 誰とも繋がる事のない世界で
群青の降る夜LUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗夜露に濡れた小鳥が羽を乾かした頃 砂漠の井戸で子供達は泥水を汲んだ  巡り巡り巡って心細い夜 今、零れ落ちていって  長い、長い、長い、長い物語は 長い、長い、長い、長い時を越えて 長い、長い、長い、長い旅の果てに 長い、長い、長い、長い夜は明けて あなたの掌の上で  独ぼっちの魚が青い夢を見ている頃 戦場で撃たれた兵士は最期の水を飲んだ  巡り巡り巡って遠い国の部屋で 今、零れ落ちていって  長い、長い、長い、長い物語は 長い、長い、長い、長い時を越えて 長い、長い、長い、長い旅の果てに 長い、長い、長い、長い夜は明けて あなたの掌の上で  長い、長い、長い、長い物語はまた 長い、長い、長い、長い時を越えて 長い、長い、長い、長い旅の果てに 長い、長い、長い、長い夜は明けて 誰かの掌の上で  物語は続いていく
泡沫LUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗騙すなら最後までちゃんと騙して そうしたら幸せなまま死ねるでしょ?  あなたが隠したあなたのあざとさ わたしが隠したわたしの醜さ 解り合うふりにも気付かないふりをした 無くして壊れて消えるくらいなら  優しい言葉で 信じたい嘘で 無茶苦茶に口唇を塞いで 落ちていく甘いクスリのような 泡沫の夢のように  あなたが隠したあなたのあざとさ わたしが隠したわたしの醜さ 解り合うふりでも気付かないふりをした 独りで震えて消えるくらいなら  優しい言葉で 信じたい嘘で 穏やかにそっと殺して 落ちていく甘いクスリのような 泡沫の夢を見たまま  そっとそっとそっとそっと
無限光LUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗何も無いすら無かった虚ろのその中に 神の一振りによって無と限と光が生まれた 刹那が孕む那由他 那由他に潜む刹那 果てしない果てに着いた 目の前のこの光景  紅 太陽 立ち止まる信号 ふとよぎる妄想 忍び寄る闇  無限光 無限光 無 soph 光 無限光 次から次へと浮かんで消える 無限光 ain 限光 無限光 無限 aur 意味のない問いと意味のない答え 哀呑膿 哀呑膿 哀呑 know 哀呑膿  何の為に生まれて何の為に悩んで 何の為に愛して何の為に死ぬのか 一瞬は永遠の中に 永遠は一瞬の中に それも虚に帰る 何にも無いすら無くなって  紅 太陽 歩き出す群像 閉じ込める妄想 肩を叩く闇  無限光 ain soph 光 無限光 無限aur 次から次へと現れ消える 無 soph 光 無限光 ain 限 aur 無限光 意味のない始まりと意味のない終わり 哀呑膿 I 呑膿 哀呑膿 哀呑膿  新宿は夕暮れ 顔の無い人の群れ 生まれてきた意味 生きていく意味 死んで消える意味  ain soph aur 無 soph aur ain 限 aur ain soph 光 次から次へと現れ消える 無 soph aur 無限 aur 無限光 ain soph aur 立ち竦む俺と擦れ違う誰か 藍鈍濃 藍鈍濃 藍鈍濃 I don't know
みゆきLUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗三丁目の角を曲がる どこからかカレーの匂い とぷとぷと注がれた 夕日が僕を染めてく  起きがけの着晒しのまま 煙草を買うだけで今日が終わる 君と歩いた道を辿り 誰もいない部屋に帰る  気付くと何処かに君の匂いを探している 忘れていてくれよ 誰かの腕の中で こんな僕のことなど  あの日見た夕暮れを今でも覚えている 少し怖いくらいのオレンジ色の光の中で 世界はただ広すぎて、未来は眩しすぎて 僕らは幼すぎた この手の中には何もなかった  誰もいない教室で 何かの誓いのようなささやかなキスをした 僕らはずっと夢の中で 永遠なんて嘘なことあの時は知らなかった 少しずつゆっくりと何もかもが変わっていった  あの日見た夕暮れを今でも思い出すよ 少し怖いくらいのオレンジ色の光の中で 世界はただ広すぎて、未来は眩しすぎて それでも怖くなかった 繋ぐ手の中にすべてがあった
明日LUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗明るい日と名付けた 風が吹かないその日も 明るい日と呼んだ 暗闇の中でその日を  ビルとビルの隙間に捨てられたみたいな 誰にも期待されない今日が終わる 今強い風が吹いて心細くなる 何かに抗いたくて上を向く  ひとりぼっちの風船 どこまでも飛んでいけ 向かい風を選んで 遠く 見えなくなるまで  届かないならいっそ やめてしまおうとした日も 叶わないならいっそ 捨ててしまおうとした日も  世界が歪んで見えるような時も 変わらずそこに在ったひとつの言葉 今強い思いを抱いて空を見上げた 何かに抗いたくて手を伸ばす  届かなくてもずっと やめられなかったその日も 叶わなくてもずっと 捨てられなかったその日も  何もない手をずっと 握り締めていただけの日も 何もない手でいっそ 全部壊そうとした日も  ひとりぼっちの風船は飛んでいった 向かい風を掴んで 遠く 遠く 彼方へ  届かないならいっそ やめてしまおうとした日も 叶わないならいっそ 捨ててしまおうとした日も  明るい日と名付けた 暗闇の中でその日を 明るい日と呼んだ まだ何処にもないその日を  届かない日もずっと 叶わない日もずっと
果てしなく白に近づきたい青LUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗弱さを見せないのが そんなに強い事だろうか 笑われないようにする事が そんなに偉い事だろうか  いつから涙を流す事にさえ 僕らは理由を探すようになるんだろう  本当に、ただ本当に大事なものだけを抱えたまま ただ揺るぎない、この揺るぎない、心のまま生きたいだけなのに  いつも迷い続けている それでいいと誰かが言う 君は君らしくていいんだ そんな風に簡単そうに言う  だけど、自分らしさってどこにあったんだろう いつからそれすら解らなくなるんだろう  僕たちは皆、本当は最初から全部を持っていたのに 見失い、そしていつからか、心のまま生きていけなくなる  期待しない事を覚え諦める事に慣れていく世界のからくりに気付け 反逆の歌を今  さあ、鳴らせ  僕たちは皆、本当は最初から全部を持っている それは見失い、忘れてしまう それでも無くしたりはしないんだ ただ本当に、ただ本当に大事なものだけは抱えたまま また揺るぎない、この揺るぎない、心のまま生きていけるように
十六夜の月の道LUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗二人黙って歩いた その空には紅い十六夜の月  そこにある悲しみが まるで嘘みたいに優しい夜 本当に、まるで嘘みたいに  誰にも見えない白い肌の裏の 広がる宇宙を隠してあなたは笑う  強く願った この腕では悲しみは消せないと知っている だから願った あなただけを、月よどうか照らせ  街灯が削り取る鉄紺の闇 誰もいない川縁に映り込む銀河  触れそうに近い白い肌の裏の 広がる宇宙に潜んでるものは何?  強く願った あなたのその悲しみは消えないと知っている だけど願った あなただけを、月よどうか照らせ  二人黙って歩いた その心には言葉にはなれない思い だから黙って歩いて空を見てた 十六夜の月の道  強く願った あなたのその悲しみは消えないと知っている だけど願った あなただけを、月よどうか照らせ
狂った朝LUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗目が覚めても悲しいニュースは消えていなかった 解っていたけどこんな日も息苦しいほど この世界は綺麗で  青く青く晴れ渡る空の真下で踏み潰された 名も無き花の命のその価値は一体幾らだろうか ねえ、神様  時計の針を巻き戻してみたところできっと僕らは 同じ過ちを繰り返すだろう 同じように血は流れて  青く青く晴れ渡る空の真下で踏み潰された 名も無き花の命のその価値は一体幾らだろうか  なあ花よ 青く青く晴れ渡る空の真下で踏み潰された名も無き花よ 誰にも知られずに死んでいった花よ  笑えこの世界を さあ、笑え
何も怖くなどなかったLUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗東の空の向こう 今熱を帯びて 世界を染める 照らされた痛みが「まだ生きている」と 胸の奥を焦がす  忘れていた こんなに空が 綺麗だったこと  もう何も怖くなどなかった 嘘だ 本当は怖かった けど それでも 迷ってたって 朝は来るんだ 悲しみは無くならないだろう だから 歌が生まれたんだ ほら何度も 何度だって 前は向けるんだ  心から 震えるような 喜びが 待っている 目の前に 広がった 暗闇へ 手を延ばせ  何もかも全部 何かの所為にして 笑っていたよ 安全な場所で 戦う振りをして 逃げるのはやめるよ  忘れていた こんなに心が 温かかったこと  もう何も怖くなどなかった 嘘だ 本当は怖かった けど それでも 迷ってたって 朝は来るんだ 悲しみは無くならないだろう だから 歌を歌ったんだ ほら何度も 何度だって 僕は叫んだ  自分のこと 信じるのは あなたを 信じるのと 似ている 似ている  誰も強くなどなかった それでもこの世界に 僕らは 何度も 何度だって 期待するんだ 悲しみは無くならないだろう だから 歌は生まれたんだ ほら何度も 何度だって 前は向けるんだ  心から 震えるような 喜びが 待っている 目の前に 広がった 暗闇へ さあ飛び込め
百日紅LUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗どれだけ切り裂かれても 感情を伝うこの血は 誰にも見えないから いつしか慣れてしまうだろう  心さえ殺せば 皮一枚で笑える  鮮やかなこの悲しみよ、鮮やかに紅く染まれ 朝が来てまた夜が来て いつか忘れてしまわないように  机の内側に貼り付けたその言葉は 誰にも見せてはいけない ここでまだ生きていたいなら  広すぎるこの部屋 独りで今日も凍える  鮮やかなこの悲しみよ、鮮やかに紅く染まれ 朝が来てまた夜が来て いつか壊れてしまわないように  夏が終わり冬が過ぎて百日の向こうで  鮮やかなこの悲しみよ、鮮やかに紅く染まれ 朝が来てまた夜が来て いつか何処かで花咲けるように
密室LUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗愛なんか知ってる だけど私は持ってない あの子は呟く 忘れられた傘みたいに  右手を握り締め 左手をかざして  私がいなければ 私がいなければ 誰にも気付けない想いが今日も歪んで滲む 誰か気付いてよ 誰か気付いてよ 誰にも言えない言葉は今日も この手を擦り抜けていく  愛された記憶が 柔らかく首を絞める 染みの付いたシャツみたいに 魂も捨てられたら  右手に悲哀を 左手に狂気を  生まれてこなければ 生まれてこなければ 誰にも気付けない想いが今日も歪んで滲む 誰か気付いてよ 誰か気付いてよ 誰にも言えない言葉が今日も この手を擦り抜けていく  私がいなくても 私がいなくても 誰にも気付けない想いが今日も歪んで滲む 誰か気付いてよ 誰か気付いてよ 誰にも見えない炎がいつか 私を燃やし尽くす前に
螺旋LUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗「くだらないこの世界、終わりそうな気配がしないから」 そう言い残してあの子は飛んでいった  鋼鉄の空  螺旋夢幻見不所以 鎖切った果てに 螺旋夢幻見不所以 見えたものは何? 螺旋夢幻見不所以 泣きたいくらいに私は生きていた どれだけ捨てたいと願っても  抱き締めて欲しい 強く強く強く 紫の雲が静寂を染めていく  柔らかい肌  螺旋無限消不由縁 腐りきった果てに 螺旋無限消不由縁 手にするものは何? 螺旋無限消不由縁 泣きたいくらいに私は生きている どれだけ捨てたいと願っても  螺旋夢幻見不所以 鎖切った果てに 螺旋夢幻見不所以 見えたものは何? 螺旋無限消不由縁 泣きたいくらいに私は知っている 誰もが生きたいと願っていた
風の作り方を知っているかLUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗風の作り方を知っているか? とその男は言った 首を横に振る少年に向かって男は続けた 必要なモノは二つ それはこの世界と、お前だ いいか?簡単な事だ 風のない場所に風を生みたいのなら 走れ それだけだ さあ、行け お前のその足で 巻き起こせ そしてその体で感じろ  体中を駆け抜ける風の中で少年は理解した 僕にとって世界は僕であり、僕が世界なんだ すると頭の中で男の声が響いた そうだ、お前の世界を変えるのはお前自身だ 信じるな 疑え 目に映るすべてを さあ、行け おまえのその声で 叩き壊せ おまえのその世界を  ああああああ○×※▲□○▲◇×!!!! 風の中で少年は叫んだ  そして、少年は自分の名前を思い出す
ゲノムLUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗生まれてきた事、いつか死ぬ事を知った時から始まった 生まれた意味を探す旅、その果てであなたに出会った  あなたがくれたこの唄をいつかあなたに返そう  目の前に広がるこの世界に潜む 痛み 悲しみ 憎しみの向こうで手を振る 愛された小さな記憶 僕らは人と生きるために生まれた  人が最後は独りぼっちだとしても 僕はもうあなたを想いながら死んでいけるから恐くないんだ  そして見つけたこの意味をその時あなたに託そう  目の前に広がるこの世界に潜む 痛み 悲しみ 憎しみの向こうで手を振る 温かい淡い記憶 あなたは人を愛するために生まれた  この世界に宿る 脆く 儚く か弱い命の 最後に残された消えない光 あなたは人に愛されるために生まれた  僕はあなたに未来をもらった
シンドロームLUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗消せない黒い感情達に殺されそうになる 午前零時の暗がりの中膨れる嫌悪感  飛んだ ○ ※ △  意味が無い何も無い明日も今日も昨日の夜も ぬるいぬるいぬるま湯の中腐るだけの未来  もしもあれが?あの時?ああして?あれをこうやって? そんなのそのうち忘れる  そしてすとんすとんすとん 心が少しだけ弱くなる だからすとんすとんすとん 誰かに少しだけ会いたくなる そしてすとんすとんすとん 何かを少しだけ信じたくなる そして僕達は電子の迷路で繋がりを求め漂う  消せない黒い感情達が溢れ出して凶器 負け犬でもいいから逃げ出したいと願う真理  もしも夜が?明けたら?世界が?生まれ変わって? そんな筈が無いって知ってる  そしてすとんすとんすとん 頭が少しだけ弱くなる だからすとんすとんすとん 誰かを少しだけ呼びたくなる そしてすとんすとんすとん 何かを少しだけ壊したくなる そして僕達は深海の隅で温もりを求め触れ合う  そしてすとんすとんすとん 心が少しだけ弱くなる だからすとんすとんすとん 誰かに少しだけ会いたくなる そしてすとんすとんすとん 何かを少しだけ信じたくなる そして僕達は現実の世界で真実を求め彷徨う
曲名 歌手名 作詞者名 作曲者名 編曲者名 歌い出し
朔日LUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗絶望的に晴れ渡った 死にたくなる青空 感情回路なくなって 消えちまえればいいのにな ばれないように嘘をついた 心がまた冷えていく 最初っからやり直して 消えちまえればいいのにな 毛布に包まって逃げる  テレビがなんか言ってる テレビがなんか言ってる テレビがなんか言ってんだけどどうでもいいや  今日から変わるんだって 昨日も言ってたんだっけ 目覚まし鳴りまくってんだけどどうでもいいや  あの日の声が 遠くなっていく それも慣れていく 受け入れてしまえば  絶望的に晴れ渡った 死にたくなる青空 夢を見たって無理だって 誰か寧ろ言ってくれ なんもかも全部嫌になって 心がまた萎えていく 生まれ変わって蝶になって 飛んでいけたらいいのにな 毛布に包まって逃げても...  あの日の声が 遠くなっていく それも慣れていく 受け入れてしまえよ  涙は全部凍りついた それでもまだ生きてる 感情回路なくなって 消えちまえればいいのにな 絶望的に晴れ渡った 死にたくなる青空 最初っからやり直して 消えちまえれるわけなどないけど
音のない部屋LUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗図書館の脇にある小さな公園で見る夕暮れが 私はとても愛おしかった 手のひらにのるくらいの小さな喜びを誰もが 大事そうに抱えて帰っていく  いつか声が聞こえた あなたの声だった 「さあ、もう扉を開いてもいいんだよ」  あなたのいない部屋 あなたのいない街 これからも私のこの物語は続いていく あなたに会えた時 ちゃんと笑えるように 生きていく、だからいつも私をどこかで見ていてね  朝目が覚めたらまずあなたの声を思い出して ほっとするのが日課になった あなたのいない世界で笑うのが怖かった だから私は心を殺した  だけど声が聞こえた あなたの声だった 「さあ、もう扉を開いてもいいんだよ」  あなたのいない部屋 あなたのいない街 これからも私のこの物語は続いていく あなたに会えた時 ちゃんと胸を張れるように 生きていく、だからいつも私をどこかで見ていてね  波のように押し寄せてくる例えようのない淋しささえ 忘れてしまうのが怖い悲しい愛しい  あなたのいた部屋 あなたのいた街 ここから私のこの物語は続いていく あなたに会えた時 ちゃんと胸を張れるように 生きていく、だからいつも私をどこかで見ていて あなたに会えるその時まで
空知ラヌ雨LUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗さらさらさらさらと 流れる雨 さらさらさらさらと 夜を洗う  すれ違って求めあってすれ違って求めあって 見失う声  冷たい雨に濡れながら僕ら 震えたまま笑いあった それとも僕に解らないように あの時本当は泣いていた? 瑠璃色の通り雨の中で  許しあって忘れ去って許しあって忘れ去って 繰り返す夜、そして すれ違って求めあってすれ違って求めあって 見失う声  冷たい雨に濡れながら僕ら 震えたまま笑いあった それとも僕に解らないように あの時本当は泣いていた? 瑠璃色の通り雨の中で  そっと抱き寄せた 君の柔らかな小さな肩震えていた 雨に隠して解らないように あの時本当は泣いていた? 瑠璃色の通り雨の中で
シューゲイザーLUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗伝えたいけど伝わらないなら なんもないけど傷つかないから つま先だけを見つめてる 暗い狭い世界  多分あんたは綺麗すぎんだよ だからそんなに生きにくいんだよ ちゃんと悲しい時には悲しいって伝えてよ  精神 シューゲイズ 解放  どっかになくしてしまうその前に解き放て!  千切れた想いを繋いだその声が 胸の奥の奥の方で叫び続けてる 塞いだ心の隙間に響いたら 止まっていた靴が動き出した 大丈夫、まだ僕ら走っていける  諦めてまた期待しちゃったら その真ん中で迷子になるから つま先だけを見つめてる 暗い狭い世界  多分あんたは真面目すぎんだよ だからそんなに生きにくいんだよ ちゃんと嬉しいって時には嬉しいって笑えよ  精神 シューゲイズ 解放  眠れない夜が明けるその前に解き放て!  重ねた想いを紡いだその声が 胸の奥の奥の方で叫び続けてる 流れた心の痛みを包んだら ほら、もう世界が変わりだした 案外まだ僕ら走っていける  小さなその魂がかすかに震えた なくしてしまうその前に解き放て  千切れた想いを繋いだその声が 胸の奥の奥の方で叫び続けてる 塞いだ心の隙間に響いたら 止まっていた靴が動きだした 大丈夫、まだ僕ら走っていける  さあ 走っていけ
echoLUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗もしもあなたを抱き締めたら、 この身が灰になってしまうというのなら 僕はその時この世界で いちばんいちばん幸せな灰になるだろう  もしもあなたの名前を呼んだら この身が泡と消えてしまうというのなら 僕はそのとき空気に溶けて いちばんいちばん愛しいあなたの声になろう  例えば、世界のすべては幻で 本当は、目の前のすべてが嘘だと言われたって  ぼくらはここにいる ほら、ちゃんとここにいる ふたつかさなったしんぞうのおとが それをおしえてくれる  もしも世界が真っ暗闇で、 なんにも見えなくなってしまっても あなたのぬくもりが教えてくれる、 目に映ることだけがそんなに大事な訳じゃない  例えば、世界のすべてが暴かれて 本当は、最初からなんにもなかったと言われたって  ぼくらはここにいる ほら、ちゃんとここにいる ふたつかさなったしんぞうのおとが それをおしえてくれる
闇を暴けLUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗手のひら透かしてみた 重くも軽くもないな 命の音がする 五稜郭の宵空は 吸い込まれてしまいそうだ この手の震えが止まる  明けていく空の色は群青に染まる 最初で最後の夜明けに 生きている意味を問う握りしめた右手 夜空に突き上げる  あなたを抱きしめた この手が覚えている 命の柔らかさ 嵐が来る前の凪いだ海の様に 心の震えが止まる  明けていく空の色は朱色に染まる 最初で最後の光で 戦う意味を知るこの胸の痛み 夜空に突き上げた 右手  さぁ、闇を暴け  明けていく空の色を朱色に染めて瞼に焼き付く光  戦う意味を知る握りしめた右手 最初で最後の力で 守るべきものを知る握りしめた右手 夜空に突き上げて 今、命を焼き尽くす
花は生きることを迷わないLUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗カミサマがサジを投げて 失敗作として人間は出来た 孤独、不安、絶望、虚無感、無くならない自己矛盾 人は皆、混沌の鍋  known/my/dawn から known/my/dead 始めっからきっと狂っていた 死にたいなんて 死にたいなんて 思わない奴がいるものか 今、貫々と ただ、貫々と 鳴り響いた踏切の音 その何秒後、君は呟いた  「花は生きることを迷わない」  花が綺麗だと思うのは 人が醜い生き物だからか? 地位、名誉、欲望、嫉妬、生きるためだけに生きられない 人は愛と憎悪の鍋  完全だ 花は完全だ 僕は不完全だ あああああ  known/my/dawn から known/my/dead 始めっから全部狂っていた 知りたいなんて 知りたいなんて 思わない奴がいるものか 今、頑々と ただ、頑々と 鳴り響いた命の鼓動 震える声で僕は呟いた  花は生きることを迷わない  unknown/my/dawn unknown/my/dead 花が咲いてる known/my/dawn & known/my/dead 僕はそれをただ見つめている
スモールワールドLUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗いつしか僕らは知ってしまった 悲しみは無くならないってこと 僕らの命が平等なんかじゃないこと  だから神様がわざと心を 弱く淋しく創ってくれた 僕らが独りで生きていかないように  同じ空気を吸って 同じことで笑って それ以上あと何が必要だろう?  僕がいて君がいた だから僕ら出会えたっていうこと 僕がいて君がいた 理由なんかなくても 僕がいて君がいた こんなにもあったかいっていうこと 僕がいて君がいた それだけでいいんだ  気付かないくらい小さいことが たったひとつ違ってただけで 僕らは出会えてなかったかもしれないね  だけども何かがうまい具合で ちゃんと僕らこうして出会った こんなに広い宇宙のこの場所で生まれた 小さな小さな奇跡だ  果てしない歴史のこの瞬間に 果てしない宇宙の中のこの場所で  僕がいて君がいた だから僕ら出会えたっていうこと 僕がいて君がいた 理由なんかなくても 僕がいて君がいた こんなにもあったかいっていうこと 僕がいて君がいた それだけでいいんだ  僕がいて君がいた こんなにもあったかいっていうこと 僕がいて君がいた 理由なんか知らねぇよ 僕がいて君がいた だからもうあったかいっていうこと 僕がいて君がいた それだけでいいだろ?  ああ、あったかいな
消えたプレヤードLUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗燃え尽きていく夕方の雲 東に吸い込まれる影  今日が笑う 寂しそうに  誰もいない国領川で僕はただ立ち尽くしていた 紫色の空の下 迷子みたいに  そして あたりまえに夜が来る  ああ、なんにもない音が響く 干涸びた枯れ葉みたいだ  月が笑う 寂しそうに  誰もいない国領川で僕はまだ立ち尽くしていて 紫色の空はもう何処かに消えた  遠くで鳴く犬の声  誰もいない 誰もいない  僕は独りで考える あの娘は誰のために泣いていたのか?  気付けば街には灯が点り…
ラブ・ソングLUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗今、僕らの心は確かにそっと近づいていった もう、なにも怖くない 汚れたままで 生きていく事を  朝靄の街 まるで蜃気楼 握りしめた手 温かい  独りじゃないよ 独りじゃないよ 僕たちはもう独りじゃないよ 生まれてきたよ 生まれてきたよ 生まれてきたって泣いたよ 何もないなら 何もないなら 生きてる意味なんかないなんて 言わないでよ  今、環状線を越えて 鳥たちが 昨日の方へ さあ、世界の終わりと 始まりの幕を開けよう  懐かしい歌 調子外れで 僕らは笑う 温かい  独りじゃないよ 独りじゃないよ これからはもう独りじゃないよ 生まれてきたよ 生まれてきたよ 生まれてよかったって泣いたよ 何もないから 何もないから 心だけは全部君にあげよう  小さな君が 体全部で 生まれてきたって泣いた朝 思い出したよ 忘れてた事 生まれてよかったって泣いたよ  世界が終わる 世界が終わる 新しい世界が始まる 暗い迷路で 独りぼっちで 泣き疲れた夜の向こうで 世界が終わる 世界が終わる 新しい世界が始まる  独りじゃない 独りじゃない 独りじゃない 独りじゃない 独りじゃない 独りじゃない
呼吸LUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗最後に僕が死ぬその時 君の名前を呼んで死にたい きっと多くは語れないから その全部込めて君を呼びたい  僕の体を巡り巡った 吸い込んだ息で君の名を呼ぶ たったひとつの願いを込めて 最後の息で伝えたいだけ  悲しみの消えない 世界を恨まないで 全てを愛せない 世界を憎まないで  汚い言葉を散々口にした 見えないナイフで切り刻んできた 綺麗事など大嫌いだった だから最後に君を呼びたい  許されたい訳じゃないし 救われたい訳でもない たったひとつの信じた言葉 最後の息で残したいだけ  想いを伝えたい だから君の名を呼ぶ 言葉では足りない だから君の名を呼ぶ  最後の呼吸で 僕は君の名を呼ぶ 最後の呼吸で 僕は君の名を呼ぶ  悲しみの消えない 世界を恨まないで 全てを愛せない 世界を憎まないで  想いを伝えたい だから君の名を呼ぶ 言葉では足りない だから君の名を呼ぶ  最後の呼吸で 最後の呼吸で 最後の呼吸で  最後の呼吸で 僕は君の名を呼ぶ
トットLUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗人混みで溢れた街の隅っこで あばらの浮いた猫はもう動かない  これはその猫が最後に思った事  どこかでこぼれおちただれかのおやすみが そのあさおはようまでどうかつづきますように…  小さな少女が猫を見つけた時 猫のその体はまだ温かかった  これはその猫が最後に見ていた夢  どこかではじまっただれかのおはようが そのひのおやすみまでどうかつづきますように  どこかでうまれおちたまだちいさなそのゆめが いつしかそのみらいをどうかてらしますように…
BirthdayLUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗光は照らした 本当の孤独を 感じたくないから 気付きたくなかった だから暗闇へ逃げた 本当の孤独を 感じないでいいように  光は照らした 本当の喜びを 失くしたくないから 見つけたくなかった だから暗闇へ逃げた 本当の喜びを 失くさないでいいように  だけど 心が腐って しまいたくなかった 痛みを忘れて しまいたくなかった 本当は 本当は救われたかった 光の中で  光は照らした 本当の暗闇を 感じたくないから 気付きたくなかった だからその目を閉じた 本当の暗闇を 感じないでいいように  だけど 心が腐って しまいたくなかった 痛みを忘れて しまいたくなかった 本当は 本当は救われたかった 光の中で  心が遺れて しまわないように 痛みを忘れて しまわないように 怖くて それでも光の中で その眼を閉じるな いつか自分の心を愛せるように 誰かを心で愛せるように 眩しくて 涙が零れて落ちた 光の中へ
それでも血の色は鉄の味がしたLUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗涙が出た 何の意味も無い夜 本当に泣きたい時はいつも泣けないのに  誰にも見えない歪んだ世界で それでも生きている理由が知りたかった  優しい雨 冷たい心のノイズを掻き消す 柔らかい闇の中  誰にも言えない 秘密を隠して それでも血の色は鉄の味がした  誰にも見えない 歪んだ世界で それでも息をする理由が欲しい  言葉に出来ない 想いがこぼれた それでも血の色は まだ 鉄の味がした
歌いたいLUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗歌いたいことがない 不幸なくらい 自慢するほどの不幸がない  なんとなく恋をしたり セックスをしたり その後少し寂しくなったり  それも すぐに 忘れてしまうのに  流れ星 ひとつ夜空を駆けたら それが合図で 世界にサヨナラだ 流れる汗を拭いもせずに 走れ、走れ、何も持たないまま  悲しみに単位はないはずなのに 人はそれを比べたがる  美談は金になり それを見て僕らは安っぽい涙を流す  どうせ すぐに忘れてしまうのに  流れ星 ひとつ夜空を駆けたら それが合図で 世界にサヨナラだ 流れる汗を拭いもせずに 走れ、走れ、何も持たないまま  ああ、苦しくて吐きそうになるよ 胸が痛い 空気が足りないって ああ、生きてるなあ 迷いもせずに 僕の小さな心臓が脈を打つ  ああ、まだ間に合うかな 誰かのために僕は強くなれるのだろうか? 流れ星ひとつ 今、夜空を駆けた それが合図で 昨日にサヨナラだ
BRAVE SONGLUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗とても静かだった 誰にも会わなかった 今日からやっと始まる 本当の僕の始まりの夜明け  誰にもきっと聞こえないような 小さな声であの歌を歌った 気を抜けばきっと挫けてしまいそうな 僕の背中を蹴飛ばす歌を  鴉が鳴いていた 空気が冷たかった 町は群青色の眠りの底でまだ夢を見ていた  誰もがきっと旅立つ朝の中 心の中でその歌を歌った 気を抜けばきっと挫けてしまいそうな その人だけのためにある歌を  誰にもきっと聞こえないような 小さな声であの歌を歌った 振り向けばきっと手招きしている 弱虫な僕を振り切るために  誰もがきっと旅立つ朝の中 心の中でその歌を歌った 気を抜けばきっと挫けてしまいそうな 僕の背中を蹴飛ばす歌を
こころLUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗きらわれないように うとまれないように うまく生きていけなきゃ  そうやって塗り固めてた 僕を見透かすように 君は笑ってくれた  心で笑うことや泣いたりすることが 独りじゃできないことを教えてくれた きっとどれくらい汚れて失くして嘘ついて それでも消えやしないちっぽけな僕達の心  しくじらないように ふりむかないように うまく生きていけなきゃ  そうやって動けなくなった 僕を包み込むように 君は泣いてくれた  心で笑うことや泣いたりすることが こんなにも簡単なことを教えてくれた きっとどれくらい溺れて壊れて傷ついて それでも消せやしないちっぽけな僕達の心  不完全な僕達はそれさえも忘れてまた動けなくなって きっとこれからもそんなふうに生きていくのだけど そのたびに気付けばいい 君と僕が生きている世界で
ぐるぐるLUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗明日もし世界が終ったら、きっと名前もないハリウッ ド映画の脇役みたいに俺はあっさり死んじゃうんだろ うけど、でもどうせ世界はなくならないからやっぱり きっと明日も生き残ってるんだろうなあでももし本当 に明日世界が終わったらやっぱりあっけなく死んじゃ うんだろうけどでもどうせ世界はなくな(以下略)  ぐるぐるぐるぐる  それは始まりの終わり それは終わりの始まり それは始まりの終わり それは終わりの始まり  10秒後の俺と今の俺はどう違うんだろう?なんて事を 考えてたらもうすぐに10秒ぐらい経ってた、そこで俺 は10秒ぐらいで何も変わらないって事を知ってしまっ た分、10秒前とはもう違ってしまったのか??なんて 考えている間にさらに10秒経ってた、そこで俺は10 秒間で何も変わらないって事を知る後と前(以下略)  ぐるぐるぐるぐる  それは始まりの終わり それは終わりの始まり それは始まりの終わり それは終わりの始まり  そこに意味なんてなかった そこに意味なんてなかった まるで意味なんてなかった だから答えはまるで出なかった  忘れてしまった全部 忘れてしまった全部 忘れてしまっただけど ひとつだけは憶えていた  そこに意味なんてなかった そこに意味なんてなかった まるで意味なんてなかった そんで結局俺は誰だっけ?  ぐ る ぐ る
誰かじゃなくてLUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗『誰か』じゃなくただあなたに 生きていてくれって言われたら  ぬくもりの中で本当の淋しさを知った 繋いだ手がいつか離れてしまう怖さを知った  殺す心 こなれていく日々  愛してくれよ、ほんとうはずっと 愛してくれよって言いたかった 『誰か』じゃなくただあなたが 必要なんだって言われたら  人混みが嫌いなのは透明になった気がするから 加速する世界 置いてけぼりになる  愛してくれよ、ほんとうはずっと 愛してるよと言われたかった 『誰か』じゃなくただあなたに 必要なんだって言われたい  夏草が揺れた 風が吹いても僕は飛べない鳥  愛してくれよ、ほんとうはずっと 愛してくれよって言いたかった 『誰か』じゃなくただあなたに 生きていてくれって言われたら  ああ、それだけで生きていけるのに…
海月LUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗じっとりじっとりなんだか汗ばむじっとり熱い夜 ぼんやりぼんやりいつかの夏を思い出してしまった ひんやりひんやりあの夜僕らは二匹の海月になって べったりべったり纏わり茹だる人の海に揺られていた  まっかなまっかなまっかな花火が君の おっきなおっきなおっきな瞳に映る  真夏の夜の幻 あの日の恋の幻 ありふれた僕たちが背伸びをしたあの夏 真夏の夜の幻 あの日の恋の幻 あの夏を、あの恋を、何故だか淡く思い出す  なんだかなんだかじんわり胸が軋むな 淋しくないのに思わず淋しくなるな  真夏の夜の幻 あの日の恋の幻 ありふれたこの街に今年も夏が来るのだな 真夏の夜の幻 あの日の恋の幻 あの夏は、あの恋は、もう何処にもないのに  ひっそりひっそりひっそりひっそり……  夜が滲んだ  真夏の夜の幻 あの日の恋の幻 ありふれたこの街に今年も夏が来るけど 真夏の夜の幻 あの日の恋の幻 あの夏は、あの恋は、二度と帰ってこない
教室LUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗夕暮れ駆け抜けてく 子供達の笑い声 君のその瞳に 世界はまだ綺麗かな  終らない淋しさの向こうで オレンジの空が今日も ゆらゆらゆらゆら揺れていた すべてを染めるように淡く 何故だか涙がこぼれた どうしてかな  くだらない嘲り声も 居場所のない教室も 明日目が覚めたら 消えてくれてたらいいのにな  行き交う人の波の向こうで オレンジの空が今も ゆらゆらゆらゆら揺れていた すべてを赦すように淡く 何故だか涙がこぼれた 君に会いたいな  今日も世界はまだとても綺麗で 悲しいぐらいに綺麗で 立ち竦んだ僕の向こうで オレンジの空はゆらゆらゆらゆら揺れていた すべてを赦すように淡く 何故だか涙がこぼれた 君に会いたいよ
サイダーLUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗隣で泣いている君の 涙の理由を僕は 聞けないままでいる 何も出来なくてごめんね  僕達はまだ若すぎて抱きしめ方も解からない 触れたら壊れそうな僕達の明日  夏の陽射しは力を増す 僕達は目を細める 陽炎が揺れたら 蝉の声のシャワー いつの間にか僕達も 上手に大人になって 今日の日の輝きも 忘れてしまうのかな  君は真っ赤な目で 僕を睨みつけている 僕は手を握るくらいしか 何も出来なくてごめんね  僕達はまだ若すぎて永遠なんて意味が無い 触れたら壊れそうな僕達の明日  夏の陽射しは力を増す 僕達は目を細める 陽炎が揺れたら 蝉の声のシャワー 君の手を握る 汗ばんだ左手 君は不機嫌そうに 強く握り返す  僕達は恋をする 僕達は恋をする そうやって生きていく 夢を見るみたいに 明日の事なんてきっと 誰にも解からないなら 今すぐに伝えなきゃ 生きてるあいだに  君を愛してる 君を愛してる 君を愛してる 君を愛してる  喉が渇いたな
idLUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗真っ暗で真っ黒で 深くて真っ暗で真っ黒な 穴の底みたいな夜 ただゆっくりとゆっくりと あのこの真っ白な心が 闇夜の沈黙に溶けていく  ねえ、神様 どうやってあのこは笑うんだろう? 最初は誰だって 生きたい生きたいと泣いたのに あのこはなんだって誰にも言えないで 独りで今日だって消えたい消えたいと泣いていた  真っ暗で真っ黒で 深くて真っ暗で真っ黒な 穴の底みたいな夜 ただひっそりとひっそりと あのこの真っ白な華奢な手を 闇夜の沈黙に染めていく  ねえ、神様 どうやってあの子を救えるの? 独りで今日だって消えたい消えたいと泣いていた あのこはなんだって誰にも言えないで 本当はいつだって生きたい生きたいと泣いている  ああ、神様 どうして悲しみはあるの? あのこは今日だって消えたい消えたいと泣いている 神様どうしていっそ光は消えないの? あのこは今日だって生きたい生きたいと泣いている
素晴らしい世界LUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗LUNKHEAD降り注ぐ光の中 僕達は笑っていた 君のこと本当に好きだった  素晴らしい世界、戻れない日々 どれだけ傷つけても君はいつも笑ってくれたのに 風に舞う心、届かない、もう 孤独の檻の中で泣いてた君に気付けなかった 最後まで笑顔の君が切なすぎる  すべてから逃げ続けた 失くす事が怖かった 優しさに甘えてただけだった  愛しい世界、戻れない日々 どれだけ傷つけても君はいつも笑ってくれたよね? 擦れ違う心、聞こえない、もう 孤独を押し殺したままでいつも笑っていたんだよね? 最後のキスの後君は少し泣いた  本当に、本当に、本当にごめんね 君のこと本当に好きだった  愛しい世界、壊れていく日々 まるで何もなかったかのように街の光は綺麗で 風に舞う心、気付いたら もう君のいない世界のすみっこで声を上げて泣いていた 桜が舞い落ちて夜を白く染める
スワロウテイルLUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗流れる人並みに埋もれて息をする君は 慣れてしまえるほど強くなくて いつでもそうやって心を閉ざして 自分の事守ってきたんだろう? いつしか涙を流す事さえ忘れてしまってく  胸に傷を抱えたまま歩いてきたその道さえも 君が明日を生きて行ける力になる その事を  乾いた風が吹いてまたひとつ息を吐いて 瞼を閉じてみた 何が見えた? いつかの声は君のその声は 今ではもう消えてしまうのかい? それとも何かを失う事さえ忘れてしまうのかい?  届けよう君の元へ 君のために唄う言葉を いつも君のすぐ傍には誰かがいる  いつか僕らのきた道を振り返り 立ち止まる日が来るだろう けどまた歩き出せる 歩き出せるよ  胸に傷を抱えたまま歩いてきたその道さえも 君が明日を生きて行ける力になる 届けよう君の元へ 君のために唄う言葉を いつも君のすぐ傍には誰かがいる その事を
ENTRANCELUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗ほんとうの事はずっと誰にも言わないようにしてまで 一体何を守ってたんだろう どんな風に生きたって所詮僕達は人間 後悔のない人生なんてない、ない、なーい  不安なんだよ、そんな事 生きてるんだぜ無くなりゃしねえよ 飛び方なら細胞が全部知ってる 変わらないものひとつだけ それはほんとうは最初から解かってた 全部繋がる新しい夜明け  夢は叶うなんて勝った奴の台詞だな そこらに三億円くらい落ちてないかな どんな風に生きたって所詮僕達は人間 欲望のない人生なんてない、ない、なーい  孤独なんだよ、そんな事 生きてるんだぜ無くなりゃしねえよ 飛び方なら細胞が全部知ってる 譲れないものひとつだけ それはほんとうは最初から解かってた 飛んで蹴破れ目の前の扉  不安なんだよ、そんな事 生きてるんだぜ無くなりゃしねえよ 飛び方なら細胞が全部知ってる 狂ってんだなもう何もかも 失くすもんなど最初から無かったんだって 諦めて前を向いて進め 孤独なんだろ、そんな事 生きてるんだぜ無くなりゃしねえよ 飛び方なら細胞が全部知ってる 譲れないものひとつだけ それはほんとうは最初から解かってた 全部繋がる新しい夜明け
ヘヴンズドアLUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗何処かで落としたのか 初めからなかったのか からっぽだ なにもないな  ああ、それでも朝は来たよ ああ、それでも光は眩しいよ  不思議と穏やかだ 不思議と苦しくないな それよりも心地よいくらい  ああ、僕にも朝は来たよ ああ、僕にも光は眩しいよ
僕らは生きるLUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗海よ星よ空よ 悩みつまずき僕らは生きる 海よ星よ空よ 響いて混ざり涙よ乾け  海よ星よ空よ 笑い喜び僕らは生きる 海よ星よ空よ 響いて混ざり涙よ乾け  涙こぼして僕ら生まれる 涙こぼして僕らは生きる 迷い苦しみ僕らは生きる 笑い喜びあなたと生きる
パラドクサルLUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗こんなに晴れているのに 一人の部屋は愉快だな 意味もなくなんか悲しいな  悲しみに意味なんかないのさ 悲しみはただ悲しいだけさ のっぺらな影は光の中で迷子みたい  夕焼けに染まる赤い海を飛んでいったかもめに 自由に泳ぐみたいに空を飛んでいったかもめに ただ僕はなりたかった  百年経った未来に 僕はもう何処にもいない あの金持ちもアイドルもいない  僕らは何処へ消えるんだろう 心は何処へ逝くのだろう このギターなんてただのゴミになってるのかしら あーあ  夕焼けに染まる赤い海を飛んでいったかもめに 自由に泳ぐみたいに空を飛んでいったかもめに ただ僕はなりたかった
ギグルLUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗笑う奴らの声で心が軋んで消えたい夜も 世界は廻っていくんだ僕やあなたなんか気付かないまま  擦れそうな声で錆び付いている手で 俺は何ができるのかな  誰かが笑ったって、誰かを笑うよりはいい 全部捨てたって楽になんかなれやしねえ 腐って苛立った毎日にもう疲れたな いつか最後に俺達笑おうぜ  誰かが笑ったって、心を亡くすよりはいい 全部捨てたって軽くなんかなれやしねえ 走ってすっ転んで立ち上がって泥まみれ だけど最後に俺達笑おうぜ  誰かが笑ったって、ほっとけよそんな奴らは 全部捨てたって楽になんかなれやしねえ きっときっと笑える日が来る きっと最後に俺達笑おうぜ
曲名 歌手名 作詞者名 作曲者名 編曲者名 歌い出し
眠れない夜のことLUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗独りぼっちで泣いてた眠れない夜のこと 子供の僕だった眠れない夜のこと  僕はロボットなんじゃないかとか みんないつか死んでしまうとか 膝を抱えて泣いてた眠れない夜のこと  子供の僕には重すぎて 誰にも言えなかったこと  泣きつかれて眠りたいな もう脅えなくていいように 独りぼっちで震えなくてもいいように 泥のように眠りたいな 目が覚めなければいいな 独りぼっちの朝が来なくてもすむように  膝を抱えて泣いてた僕を抱きしめてくれた いつもは怖い母の手があったかかったこと  そんな母もいつかは居なくなってしまうこと 怖くて泣いてたあったかい手の中で  泣きつかれて眠りたいな 真実なんか知りたくないな 独りぼっちで震えてるのは怖いな 泥のように眠りたいな 目が覚めなければいいな 独りぼっちの朝が来なくてもすむように このまま  泣きつかれて眠りたいな あったかい毛布に包まって 独りぼっちで震えなくてもいいように 泥のように眠りたいな 夢なんか見たくないな 独りぼっちの朝も寂しくないように このまま
ガラス玉GOLD LYLICLUNKHEADGOLD LYLICLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗浮かんでは消えてった 当て所ない言葉 鈍色の空からガラス玉 忘れた振りしたって 消えない消えない傷跡 思い出したあの日のガラス玉みたいな涙  悲しみは雨の日に少し似ているんだな 全部避けて歩く事なんて出来る訳がない 渇いてしまったって消えてなくなる訳もない 空に帰ってまたいつか降り注ぐ  ここは少しだけ寒すぎるな 世界が終わるような色の空  どれくらい僕らは優しくいられた? 想い出したくなんかないのにな 忘れた振りしたって 消えない消えない傷跡 鈍色の空からガラス玉  誰かの涙流れて 紫陽花も青く染まる  いつか、僕らは誰もが救われるのかな 幸せになる日が来るのかな あなたに会えたらな 会いたい会いたい会いたいな 話したい事ならいくらでも 今ならあるのにな
きらりいろGOLD LYLICLUNKHEADGOLD LYLICLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗今日の空の綺麗さを 誰なら描けるのでしょう ゴッホかピカソかムンクか 見ているのかな  今なら僕は誰にでも優しくなれそうな気がしてしまった そんな訳もないのに せめて君に優しく出来たらなあ  きらきらりいろ きみがわらってきらきらきらり 西の空は夢を見ているような、燃える茜色 きらきらりいろ なみだひかってきらきらきらり 焼き付けた瞼の裏、溢れた君色  街灯が切れかかっていた 二人傷を擦り合わせた かさぶたがこそばゆいな 夜の匂いがした  いつか全部想い出になってたまに思い出すだけになって そんな日が来てしまう せめていっそ忘れてしまえたらなあ  きらきらりいろ きみがわらってきらきらきらり 西の空はいつか見たような、燃える茜色 きらきらりいろ なみだひかってきらきらきらり 焼き付けた瞼の裏、繋がる指先  夕闇がこの街を包んでいく  きらきらりいろ つきがひかってきらきらきらり 西の空は最後に残った、鈍い茜色 きらきらりいろ なみだひかってきらきらきらり 焼き付けた瞼の裏、絡まる指先  きらきらりいろきみのいろ 焼き付けた瞼の裏、忘れたくないや
奇跡LUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗眩しくて華やかで、でも新宿の夜は寂しかった こんなにもキレイに夜の雲が見えるのはこの街だけ  これだけ人が歩いてて賑やかで、なのに寂しかった 刹那より近くて那由多より遠い距離 僕は目が眩んだ  誰も知らない世界の真ん中で 誰もが気付かれないように泣いていた 生きているだけでもう奇跡みたいだ 欲しい物はいつだって見えない物  誰かがぶっ倒れていた 誰も何も言わなかった 僕も何も言えなかった 那由多より遠い距離 僕は目を逸らした  君も痛みを抱えて笑っていたの? 誰にも気付かれないように泣いていたの? 気付けなかった涙がこぼれ落ちた 其処から今君の目に何が見えた?  強くなりたかった 今だって思ってる だけど強さってどんなカタチだろう?  誰もが痛みを抱えて笑っていた 誰もが気付かれないように泣いていた 生きているだけでもう奇跡みたいだ 欲しい物はいつだって見えない物
HEART BEATERLUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗多分僕らはいつも考えすぎて 息の仕方さえ時々解からなくなっちまう たまには意味もなく汗を掻いていようぜ 泣いたり笑ったり叫んだりしようぜ  風になった僕ら走りだせ その靴で昨日を蹴飛ばせ 馬鹿みたいに僕ら笑いだす 息の仕方なら知ってるぜ 跳んで 跳んでしまえよ 超えて 超えてしまえよ  多分僕らは言葉が多すぎる 伝えたい事まで捻じ曲がってしまう たまには意味もなく汗を掻いていようぜ 生きてる意味なんて何でもいいんだ本当は  風になった僕ら走りだせ その靴で昨日を蹴飛ばせ 馬鹿みたいに僕ら笑いだす 胸の音がやたら響く スピードを保って突き破れ 不安なんかどっか消えちまえ 馬鹿みたいに僕ら笑い出す 息の仕方なら知ってるぜ 跳んで 跳んでしまえよ 超えて 超えてしまえよ  風になった僕ら走りだせ その靴で昨日を蹴飛ばせ 馬鹿みたいに僕ら笑いだす 胸の音がやたら響く スピードを保って突き破れ 不安なんかどっか消えちまえ 馬鹿みたいに僕ら笑い出す 息の仕方なら知ってるぜ 跳んで 跳んでしまえよ 超えて 超えてしまえよ
桜日和LUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗ランクヘッド春の陽はあったかくて 眠くなるような懐かしい匂いがした 今日僕らは旅に出る 期待と不安と少し寂しさと  大人になるって事は諦めるって事じゃない 格好悪くてもそうやって僕らは  夢を見て歌を歌い笑いながら 息つく暇もない日々が過ぎて いつか穏やかに思い出すだろう 花咲き陽の当たるこの道を  どれだけ離れても たとえ君が月まで行こうとも 僕らはこの小さな場所から始まった 誇りに思うよ  気を抜けば崩れてしまいそうな小さなプライドを ちっぽけなこの手に握り締めて僕らは  夢を見て歌を歌い笑いながら 失くしたり手にしたり歩いていく 何故か今涙が止まらないのは 悲しい訳じゃない 春のせいさ  夢を見て歌を歌い笑いながら 息つく暇もない日々が過ぎて いつか穏やかに抱き締めるだろう 僕らが生きていたその日々を
前進/僕/戦場へ Age26LUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗ランクヘッドゆらりゆらり流れるような ぬるい空気を吸いこんで 吐き出して また吸いこんで  ぬけ落ちそうな青い空は 今の僕にはもう眩しすぎて 目をあけているのさえ嫌になった  だけど僕はまだ こうして息をしているよ もう一度目をあけて またこの足で立ち上がる  もうだめだ打ちのめされた そこが僕の始まりだった 誰もいないこの場所で 独りきりで誓いをたてた 胸の奥にゆるぎない ひとかけらの勇気手にしたら 前だけを見て歩いてゆける 僕が生きるべき戦場へ  「おまえはおれを信じるか?」と自分自身にそう問いかけて そして僕は自分自身に答えを出した  僕はこの足で歩いていかなければいけないんだよ どんな遠い道も 僕はこの足で歩いてゆく  笑いながら手をふって 見送ってくれた君の顔を 心のすみにしまいこんで 独りきり僕は歩き出す 胸の奥にゆるぎない ひとかけらの勇気手にしたら 前だけを見て歩いてゆける 僕が生きるべき戦場へ  僕はこの足で歩いていかなければいけないんだよ どんな遠い道も 僕はこの足で歩いてゆく  もうだめだ打ちのめされた そこが僕の始まりだった 誰もいないこの場所で 独りきりで誓いをたてた 胸の奥にゆるぎない ひとかけらの勇気手にしたら 前だけを見て歩いてゆける 僕が生きるべき戦場へ
夏の匂いLUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗吉澤瑛師・ランクヘッド近づく街の光映した二両電車の窓 カナカナが鳴いてた いつもと同じ夏の匂いがした  慣れてきた都会の改札抜けて 大きな駅で新幹線に乗った 買っておいた小説は飽きてしまったから しばらく眠ろう  君の髪はもう随分伸びてしまったかな それともちっとも変わっていないのかな なんだかなんだか胸が高鳴る 街はもうそこまで  君の髪の端が西陽に透けて光るのが綺麗で まだもう少しだけ、夜よ来ないで あの日そう思った  誰もが子供だと笑うけれど 夢の見透きだと笑うけれど それなら僕らは子供のままで 夢を見ていたいよ  近づく街の光の中で 君が待っているから お願いもう少しだけ 時よ、僕らを大人にしないで  二人で生きていく ただそれだけで僕ら強くなれた カナカナが鳴いてた あの日も同じ夏の匂いがしてた  もうすぐ君に会える 光の中で君が待っているから だからお願い、もう少しだけ 早く、急いで 僕らの街まで
loopLUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗ランクヘッド何かひとつだけ覚えたままで あとは何もかも忘れるとしたら 僕は一体何を残すだろう そう思い見渡した四角い室は 何もが色褪せていた 朽ち果てていた 苔生していた  何かひとつだけ残せるとして 綺麗さっぱり僕が消えるとしたら 僕は一体何を残すだろう 誰のために何を残せるのだろう  アルクホリングの酔いと煙の痺れ 闇に溶けていく心  何万回の夜だけ 何万回朝が来る 何万回の夜は解けて 何万回の夜だけ 何万回朝を待つ 何万回の夜は何処へ  目を閉じれば聞こえる 時速七万マイルのスピードのリズム  何万回の夜だけ 何万回朝が来る 何万回の夜は解けて 何万回の夜だけ 何万回朝を待つ 何万回の夜は何処へ  何万回の夜だけ何万回朝が来る 何万回の夜だけ何万回朝が来る
僕らの背中と太陽とLUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗ランクヘッド誰もいない 夜の新居浜市民文化センターの屋上に忍び込んで 呑み方なんて知りもしないくせに 酒を呑みまくった あれいつだっけなぁ?  夢を見てた 見ているだけで生きていられた  明けてく空に僕ら自分の未来を重ねた 背中の影法師とオレンジの光と 揺らいでる太陽と  明日はちょっと久々に皆と お酒を呑むけど程々にしよう くだらない事や真面目な話や すけべな話もしよう あの日みたいに  まだ夢を見てる 見ているだけで生きていけないのかな  あの日の空の向こう側に僕らは立っているけど 背中の影法師とオレンジの光と 揺らいでる太陽は 今でも変わりなくそこにあった  蹴られて 殴られて 泥を食べて腹を下して 諦めて 嘘をついて それでも何かを取り戻そうとして 自分らしくもない何かを必死で探して 滑って転んでそれでもまだ立ち上がれるなら  もう一度夢を見よう 心の底から震えるような あの日の朝の太陽みたいな夢を  明けてく空に僕ら自分の未来を重ねた 背中の影法師とオレンジの光と 揺らいでる太陽と
プルケリマLUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗あの日みたいに星を見ている 相変わらず煙草と僕と青い夜 東京の街でも星って見えるもんだと こっちへ来てから初めて知った  今はもう無いかも知れない光だと 君が言ったあの星はまだちゃんと見えている  どれくらいの夜の数 空を見上げて過ごしただろう どれくらいの星の数を探しただろう 二人きりの空の下で僕らだけを照らしていた 何万年前の光は暖かったね  すれ違う親子 手をつなぐ二人がずっと幸せであればいいなあ 今の君の手には守るものはあるかい 失くしたくないものはあるかい  あの頃僕たちは噛み付くことしか出来なくて 未来や自由に途方に暮れていた  傷つけあい 求めあい 笑いあい 許しあっていた あの愛おしくて切なくて優しい日々は 誰にもさわれないように 土足で踏み込まれないように 誰も知らないこの場所へ隠してきたんだ  もうすぐ二人の宝箱をばら撒けた空は地球の裏側へ そして世界は明日へ  今の僕の手には守るものがある あの夜空に手を伸ばして手に入れたものと引き換えにして  傷つけあい 求めあい 笑いあい 許しあったこと ありきたりの言葉で満ち足りたこと ちっぽけな僕らだったけど確かに息をしてたこと 全て失くしたとしても忘れないこと
ブラック・ミスティ・アイランドLUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗ランクヘッド賑やかな街の色を 詩ト音にして皆踊る  ねえ、誰か。 僕が見えているかい? 透けて見えるかい?  何れだけ失えば零になるのか 何れだけ満ち足りたら百になれるのか  賑やかな街の隅を 死ト根にして皆眠る  眠れない夜は明日が遠い 悪い夢が醒めない  何れだけ失えど零になれない 何れだけ満ち足りても百になれやしない 君ならば何て言うかなこんな気持ちを 君ならば何も言わないかも知れないな  何れだけ失えど零になれない 何れだけ満ち足りても百になれやしない 気付け慕ト流はもう空になって 明日が其処の角までもう来ているみたい
光の街LUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗ランクヘッド忘れようとしたって 忘れられる訳もなくて せめて抱きしめようとして その度に胸が痛むような何かを抱えたまま  それでも明日笑えるように 今日の日を生きている きっと誰もが  東の街が輝いた 空を包み込んでいく光 君が居る街まで届いて 夜を包み込んでいく光  何かが欠けていった 失いすぎてしまった もう治りはしないような穴だらけの心でも  君は君のままで 君が幸せになるために 今日の日を生きてよ  東の街が輝いた 空を包み込んでいく光 君が居る街まで届いて 夜を溶かし 満ちていく光  何故か僕はぼろぼろ泣きたくなった  東の街が輝いた 空を包み込んでいく光 心の闇まで届いた 僕を包み込んでいく光 君が居る街まで届いて 夜を溶かし 満ちていく光
LUNKHEADLUNKHEAD石川龍小高芳太朗ランクヘッド長い夜、黒い夢、無彩色の空、折れかけの翼 それは白い鳥、うつむき泣いていた君を見た世界  辿り着こうとするけれど踏み出せず この手を伸ばす勇気も持たない僕は  せめて君に寄り添う様にささやかな春の風になろう モノクロームの世界が 柔らかな光を帯びる  瞳の奥に散った青い過去 翼を失くしてしまった飛べない僕は  せめて君を包む様に穏やかな春の風になろう モノクロームの世界は やがて鮮やかに色付く  ほら、もうすぐその涙は七色の虹にかわるから  君を包む様に穏やかな春の風になろう モノクロームの世界が 今、鮮やかに色付く
そして朝が来たLUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗ランクヘッドなんにもなかったよ 手を伸ばす事さえ怯えていたから 心の隅の光にだって目を伏せて生きてきたよ  解かっていたんだ本当は ただ僕は恐かった 失うことが  ただ誰かの声に揺らいで背を向けてしまうなら 傷付かないように 空っぽの両手でそっと耳を塞いでいたかった  生きてるっていう事 いつか死ぬって事 ピンと来なかった 当たり前さ 皮一枚で笑ってただけなんだから  解かっていたって恐いんだ 夢見たら見ただけ 失うことが  けど誰かの声に揺らいで背を向けてしまう日も 譲れない心の最後の砦だけは 変わらずそこにあった  そして闘うって事の本当の意味を知る朝が来た  また誰かの声にいつか背を向けてしまう時 譲れない心の最後の砦の前で 誓った事思い出せ
恋をしているLUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗ランクヘッドこんなにも恐くて 苦しくて それでも切ないくらい満ち足りて 在り来たりの言葉でも たまに泣きたくなるくらい 嬉しい 哀しい 愛しい  あなたを知りたい もっと近くにいきたい 心と心で繋がっていたい  笑われたってやめないよ 例え綺麗なことばかりではないとしても たったひとつの心であなたを想えるんだっていうこと やめたりしないよ  きっと「運命」なんて簡単に 小さな僕らなんか押し流してしまうから  手を繋いでいよう 僕らの心がもう二度と 迷子になったりしないように  僕らはどんな時だって 例え世界が終わる日の朝焼けの中でも たったひとつの心であなたを想えるんだっていうこと 失くしはしないよ  あなたに触りたい あなたを感じていたい 余所行きな言葉なんか要らないよ  たったひとつ抱きしめた 僕らがどんなに弱くて無力で嘘つく生き物でも たったひとつの心であなたを想えるんだっていうこと 恋をしていること
クローバーLUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗ランクヘッド陽の当たるはずもない街の片隅の 複雑に切り取った空しか見えない場所で 花は揺れていた 独りで揺れていた 風の歌に耳を澄ましていた  ララパッテルポルク パッテルポルク ララパッテルポルコ パッテルク  踊っているようにも見えた 日陰に咲いた花  あの花はどれくらい陽光の暖かさが 幸せなのかも知らずに生きてきたんだ それでも揺れている 正しい美しさで 風の歌で夢を見たまま  ララパッテルポルク パッテルポルク ララパッテルポルコ パッテルク  眠っているようにも見えた 日陰に咲いた花  ララパッテルポルク パッテルポルク ララパッテルポルコ パッテルク  笑っているようにも見えた 日陰に咲いた花
a.m.LUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗ランクヘッド会えない夜に あなたを想ったら胸が詰まっていくよ こんな距離も 地球儀で見たら笑える距離なのに  それからどうなった こんがらがってきたよ 解からんことばかり  ひたすら深く、もう深く世界は眠りについて 何処か遠く、叫ぶようにサイレンが鳴り 響き渡ったAM2:00  西日のカフェ・オレは とっくに飲み干してしまったから あとは煮詰まりすぎたコーヒーみたいな夜だけが残った  それからどうなった こんがらがってきたよ くだらんことばかり  テレビは何処か知らない国の景色が流れ まるで何かまじないみたいな時計の針が指したAM3:00  僕らは何処へ、ああ何処へ辿り着けるのだろうか こんなに深く、もう深く世界は眠りについて 僕は弱く、儚く、 取り残されたように息をしてたAM4:00
ふたりLUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗ランクヘッド今日、あなたは世界で誰よりも 綺麗で 綺麗で 眩しく見えました  これからもきっとふたりには いろんなことがおきて 怒ったり泣いたりくじけそうになったり 迷ったりもするでしょう  だけど これからもうずっと ふたりはもうずっと 明日が今日より幸せであること それだけは信じて生きていけるって こんな夜だから思うのです  今日、この目に世界は何よりも 綺麗で 綺麗で いとおしく見えました  僕らはもうちっぽけで なきむしないきものだ そのおかげできっと ふたりは出逢えて 寄り添いあえるのでしょう  これからもうずっと ふたりがもうずっと 明日が今日より幸せになること それだけを信じて生きていけるって こんな夜だから思うのです  いつかふたりは仲良く歳をとって 笑った数だけ皺が増えて 今日は昨日よりいい顔してるねって 毎日ふたりが笑えてますように  今日、あなたは世界は誰よりも 綺麗で 綺麗で いとおしく見えました
鼻歌とサイドアウェイLUNKHEADLUNKHEAD石川龍小高芳太朗ランクヘッド頼りない景色と そこに咲いた青い花 揺るぎない証と そこへ向かう青い旅  霞んでいたのは冷たい季節  ラララ、鼻歌を歌いながら歩いている あとどれだけ歌っていられるかわからない  朽ちかけた太陽 縦に伸びた黒い影 嘲笑う坂道 少し痩せた黒い猫  ガラスに映った冴えない男  君が思うほど僕は弱くないけど 君が願うほど僕は強くはないから  君が願うほど僕は強くはないけど 君が思うほど僕は弱くはないから あともう少し歌っていられそうな気がするよ あともう少し笑っていられそうな気がするよ
すべてLUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗ランクヘッド手のひらに少しだけまだ 君の温度が残っていたから 消えないように祈りながら ポケットにしまいこんだことを  今でも思い返すよ 心が折れそうな時は  僕らが生きたすべての日々の 僕らが生きたすべての意味は 決して消えはしないんだ そのすべてがあるから 暗闇で立ち竦んだとしても 泥にまみれて汚れようとも ねぇ、きっと僕は 闘えるような気がするんだよ  季節が移り変わる時の匂いがいつも切ないのは 閉じ込めたはずの想い出がふっと浮かんで消えるから  僕らがもし もう二度と出逢う時が来なくても これから先もずっといつも  僕らが生きたすべての日々の 僕らが生きたすべての意味は 決して消えはしないんだ だからもうこれから 絶望が目を塞ぐ夜が来ても 悲しみで溺れそうな朝が来ても ねぇ、きっと僕は 耐えられるような気がするんだ  僕らが生きたすべての日々が 真っ赤に染まって体中を流れてるから いつだってそばに感じるんだよ  すべてがいつだってそこに
星の欠片LUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗ランクヘッド音のない朝の雨が あまりに正しくて それでいて優しくて 冷たくて温かいなあ  青い星の欠片のあなたと僕 元々僕らはひとつな筈なのに 青い星の欠片のあなたと僕 どうして僕にはあなたの光を 見る事が出来ないんだろう  悲しみは癒される日が いつかくるのかな 慣れていくだけかな 乗り越えていけるのかな  青い星の欠片のあなたと僕 本当は僕らはひとつな筈なのに 青い星の欠片のあなたと僕 どうして僕にはあなたの祈りを 聞く事が出来ないんだろう  音もなく降る雨はまだ止みそうもなく 僕はただ傘も差さずに信号を待つ  神様、いるのならどうか教えてよ 僕らの命の重さやその価値を  青い星の欠片のあなたと僕 本当は僕らはひとつな筈なのに 青い星の欠片のあなたと僕 どうしても僕らは互いの痛みを 知る事が出来ないのかな
No.6LUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗ランクヘッド舞い落ちた花弁みたいだった  ぬるぬるべたつく肌がどうしてか気持ち良かった 息が苦しくなってきた それもどうでも良くなった 臭いや色が消えてしまった  思うように思うように笑えてるか 燃えるように燃えるように生きれてるか 笑えてるか  舞い落ちた雪の溶ける様だった  さっきまで気にしまくっていた言葉はもう要らなかった 心に射していた影、それもどうでも良くなった 世界の壁が消えてしまった  思うように思うように泣けているか 燃えるように燃えるように生きれてるか 泣けているか  明日は死んどるかも知れん なんて毎日思えて生きてる奴は少ない からこそそう思えた瞬間が今  思うように思うように笑えてるか 燃えるように燃えるように生きれてるか 笑えてるか?
カナリア ボックスLUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗ランクヘッドなんのために笑うんだろう なんのために歌うんだろう この目も手も声も耳も なんのためにあるんだろう 独りで生きていけるなら 考えなくて済んだ事 悲しい事もなかったが 喜びもなかった  あなたに会えてよかった 泣いて笑えてよかった あなたに会えた僕らの 泣いて笑ったその息が 重なり合って声になり 絡まりあって歌になる あなたに会えた僕らは歌が歌えるよ  僕らは独りで強くなる 必要なんかないんだよ この目と手と声と耳で あなたに繋がっている  あなたに会えてよかった 泣いて笑えてよかった あなたに会えた僕らの 泣いて笑ったその息が 重なり合って声になり 絡まりあって歌になる あなたに会えた僕らはうまく笑えるよ ちゃんと泣けるよ  あなたに会えた 僕らは泣いて笑って生きていく この目と手と声と耳と 命全部で歌いながら あなたに会えてよかった あなたに会えてよかった あなたに会えた世界に歌声が響くよ
インディゴLUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗ランクヘッド世界中の青を集めて重ねたみたいな宵の空 溶け出した夜の匂いに思わず僕はくしゃみをした  270の煙が苦味ばしって 舌の奥のほうで痺れている 鉄塔の電線が切りとった空の東側 泳ぐように飛ぶ鳥の影  あんな風に空を飛びたいなあ 人が羨むような生活がしたい  途切れたいつかの夢や あきらめ続けた色々や それを繕う言い訳を重ねたみたいな夜の闇  汚れのない心を 汚れのない体を いつのまに僕はこんなになった どんな傷も明日消えていたらいいなあ  世界中の青を集めて重ねたみたいな明けの空 名残惜しそうに漂う幻みたいな白い月 お伽の国のような街 夢から覚めるにはまだ早い 溶け残る夜の匂いに思わず僕はくしゃみをした
月と手のひらLUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗すっかり遅くなったな 月がもうあんなに高くなってる 君はもうそろそろ眠くなるはずなのにそれでも 星のシャワーと夜の風が 君の頬を桜色に染める はしゃいだ声、弾んだ息 街灯が創る二つの影  手をつないでうちに帰ろう 四月とは言っても夜はまだ冷えるから 風邪引かないように 少し急いで  色々話したいことが たくさんあるはずなのに ひとつも言葉にはならないから 強く手をにぎる  高台から望む街は 窓の数だけ光る命 みんなきっと少しだけ 人より幸せになりたいだけ  手をつないでうちに帰ろう 四月とは言っても今日は特に冷えるから 風邪引かないように 手をつないでうちに帰ったら 温かいミルクを飲もう 夜はまだ長いからいい夢を見れるように 少し甘くして  いつか君のその手は 違う誰かを幸せにする その未来へ君を送り届ける 手をつないで
ハイライトLUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗嫌われたくないから僕は 心にもない事を言うけれど たまに本音が出たら どうも君らしくない なんて言われてさ 僕はつくづく自分が嫌いになるんだ  僕ら誰だって誰かにとって何かでありたい 故に生まれる弱い醜い心 だけどそんなのだって実はきっと 誰かに繋がっていると思っていたいんだ  いつかは無くしてしまうんだったら なら最初っからいらないと 臆病になってしまうんだ でも臆病だと認めたくはなくて 僕はそれは強さだと言い訳してきた  届かない言葉でもただ僕は繋ぎとめたくて 故に偽る弱い醜い心 だけどそんなのだって実はきっと 何かに繋がっていると思っていたいんだ  ため息がやけに響く独り夜の帰り途  誰だって誰かにとって何かでありたい 故に生まれる強くて堅い絆 だけどいつだって僕らはどうも空回りしては どうしたらいいのかわからない 届かない言葉でもただ僕は繋ぎとめたくて 故に偽る弱い醜い心 だけどそんなのだって実はきっと 明日に繋がっていると思っていたいんだ 信じていたいんだ
零時LUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗雨降りの夜 冴えない空 見えない月 笑うテレビ 歪んだ部屋 何もかもただそこにあるだけで 意味なんかなくて ただひとつ ここに君はいないわけで  逃げ出したい 耳を塞ぎたい もう何も見たくない 望みは叶って僕はもう独りきり ディストーションを踏んでしまったのは僕のほうか それとも君のほうか  今頃きっと何処かの空は 雨が止んで陽が射して ミサイルが降って けどこの部屋じゃもう何一つ リアリティがなくて ただひとつ ここに君はいないわけで  逃げ出したい 息をしたくない けどそれも無理のようで ただ明日を待って息を潜めてるだけ 悪意はないと謳う悪意に満ちているこの世界で 何を思えばいい? 正論なんか聞きたくない 正義も愛も僕も この夜の闇が食い殺してくれたらいい ディストーションを踏んでしまったのは僕のほうか それとも君のほうか?
LUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗暑い夏のよくある光景 死にかけた蝉が転がっていたんだ  もうどうやら飛べないその蝉は 必死で指にしがみついてきた  ぼろぼろでもまだ目だけはぎらぎら燃え上がってるようだ  蝉の見ている世界のほんの隅っこさえ 僕の姿はこれっぽっちも映ってはいないような感じだった  蝉の羽根は限界だった それでも空に焦がれるのだった  一見馬鹿にも思える光景 無理だというのが解からんものか 諦めようとはしないのだろうか それでもその姿に僕はどきどきしたんだ 僕には真似できない生き様だった  蝉の目はただ真っ青な空だけ映していた 蝉の目はただ真っ直ぐに 空だけ見つめていた 鳥肌が立った
自分を愛すと決めたんだLUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗夢のような未来などないということを知って 何でそんな綺麗な目をしていられるんだ 知りたいよ 知りたいよ 知りたいよ 知りたいよ 君の言葉で 知りたいよ  「放課後の嘲り笑いや ガラスに映ったその顔や 夕陽がつくったその影に 私のすべてを捨てたんだ 運命呪ったあの夜も ナイフを握ったあの朝も すべてを捨てて今、私 自分を愛すと決めたんだ」  夢のような毎日なんだと君は言うけれど そこにどんな未来も待ってはいないんだぜ それでも それでも 君はそれでも なんでそんなに輝いてるんだ  「放課後の嘲り笑いや ガラスに映ったその顔や 夕陽がつくったその影に 私のすべてを捨てたんだ 運命呪ったあの夜も ナイフを握ったあの朝も すべてを捨てて今、私 自分を愛すと決めたんだ」
姫百合の花LUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗目が覚めて酷く汗をかいていて 君にすがりついた さっきまで見ていた夢が今は 思い出せない 何一つ  汚されてしまうのは多分 いつだって君ばかり 何百回許されてみても ねえ、彼はいつになったって 気付けはしないのでしょう  世界が回り始めた朝の中で 誰かが笑い、あの子は独り泣いていた 三分見つめ続けた空の青は 目を閉じたら赤黒く瞼に焼き付いていた 意味もなく ただ焼き付いていた  どれだけその手を洗ったって 落ちないね、こればかりは 紫色になるまでふやけてしまっている その手をどう使う 何も思いつかない  世界が終わりかけだした闇の中で 小さな声であの子はまだ泣いていた 三分見つめ続けた空の青は 目を閉じたら赤黒く瞼に焼き付いていた 意味もなく ただ焼き付いていたんだ
魚の歌LUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗夕暮れ時のスーパーの 鮮魚売り場で僕は偶然に 100円引きの魚と目が合った そしたらなんか突然に 「君、死んだ魚みたいな 目をしてるね」 って、魚に言われた 笑えない冗談だ 魚には言われたくないけど  変わりたいなんていつも思いながら 寝て起きて息をして、日々こなしてるだけ 笑う事も涙を流す事も 怒りに震える事も最近少なくなった  そうです、僕は君なんです スーパーの棚に並んでいる 100円引きの活きの悪い魚なんです 辛い事なんてないし 運命だと受け入れてしまったら 悩む事さえ稀なもんです なんて風に言えたらなぁ 幸せかなぁ そんなわけあるか  この体に流れる体液が瞼超しに見えるけど そんなのよりもっと生きていることの証が欲しい 赤い血なんてそこの魚でも流れるぜ  消えたってさ いいけどさ 痛いのはやっぱさぁ嫌なんだ  変わりたいなんていつも思いながら 寝て起きて息をして、日々こなしてるだけ 生きていることの証が欲しい なんて思いながら今日だって酒飲んで寝るだけだろうな  夕暮れ時のスーパーは いつもどおり賑わっている 行き交う人の匂いと音がする
グッド・バイLUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗君が最後に見た色はどんな色だったのだろうか 何の脈略もなしにそんな事を時々考える 熱を溜め込んだ夏の夜の風が頬をかすめていった さよなら さよなら あの夜も今日みたいに暑かった  三月という歌が好きだったな 何を思って聴いていたのかな もう一回聴かせてあげたかったなあ 今となってはね さよなら さよなら さよならさえ僕は言えなかった  最近は思い出すことより 思い出せないことが 増えていくことのほうが怖くなる  さよなら さよなら 口にしてみたら少し淋しくなった さよならなんてきっと言えなくてよかった
月光少年LUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗澄み渡る夜の寂莫に 月が光っておりました 星も幾つかありました 夜を照らしていたのはそればかり  僕は自転車漕いでおりました 六速式の最新兵器 鼻歌のひとつも歌いながら 順調に漕いでおりました  緩やかに景色と混じっていった 体は風のように  両の手のひらは広げたまま どこまでも行けるような夜でした 空に光る月でさえも この手に掴めるような  今頃きっともう君は 眠りについて夢を見て ただそれが幸せな夢でありますように  両の手のひらは広げたまま どこまでも行けるような夜でした 空に光る月でさえも この手に掴めるような そんな夜の寂莫でした
体温LUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗根岸孝旨・ランクヘッド何故かなぁ 君を見ていたら何故か 泣けてきてしかたないんだよ 嬉しいや悲しいやそのどれでもなくて 胸が苦しくなるんだよ ただ生きてるだけだって 淋しそうに君はそう言っていたけど 人が生きているということが ただもうそれだけで こんなにもこんなにも必死だという事 ただもうそれだけで  真夜中君の手耳にあてたら 命が燃える音がした 弱くて今にも消え入りそうで それでも確かに鳴っていた 心の一番奥のやわらかいところに響く音 君が生きているということが ただもうそれだけで こんなにもこんなにも 心が震えて涙が出ることの 意味とか理由とかそんなものは知らない  君のその手の温かさに心から思った 君が生きているということが ただもうそれだけで こんなにもこんなにも 心が震えて涙が出ることに 意味とか理由とかそんなものは要らない ああ、ほら、今だって 聞こえるかい? 命が燃える音  
ひとりごとLUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗根岸孝旨・ランクヘッド君はたまにとても苦しそうに笑うね きっとずいぶん無理をして強がって 人の分まで傷ついてきたんだね 君の傷の理由など僕には解らないけど それでも本当は君は 泣きたいんじゃないのかい?  僕は神様じゃないから なにもできないけど もしも君の涙に痛みが溶けていくなら 静かに聴いてるから 涙も拭いてあげるから 涙を馬鹿になどしないから  覚えているかい 君が生まれたときの事を 生きるために声をあげ 生きるために立ち上がっただろう だから今君が流した涙は また君が立ち上がるための力になるんだ 決して弱虫なんかじゃないんだ  あまりに安っぽい例え話だけど 曇り空も晴れた空も同じ空であるように 笑い声も涙さえも 大事な君自身の 君らしさに違いないのだと僕は思う 誰が何を言おうとも僕はそう思う  どれだけ強がって 自分にうそをついて 孤独を押し殺して 笑いつづけてきたんだ 僕は何もできないけど 傷みさえ知り得ないけど 今はここにいるから それしかできないから 今君が泣けてよかった
夜行バスLUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗ランクヘッドもし僕が死ぬときは涙など見せないで なんて事を思いつつも 本当はやっぱり少しだけ泣いてて欲しい 誰かの心に居たい  夜の闇をバスが走る まるで時間を泳ぎながら どっかに僕を連れて行くような 何でだろう 僕はいつも 少しだけ淋しくなる 眠れなくて息を潜める  ふと外を見れば  ガラス曇った窓の外は ビー玉ばら撒いたようだった 時計を見て僕は眠った 少なくとも眠ろうとした  夜の闇をバスは走る 僕やあなたや彼や彼女の いろんな思いを乗せながら 昨日と明日の間に滑り込んだ あいまいな僕達の思いを乗せながら  ガラス曇った窓の外は ビー玉ばら撒いたようだった 時計を見て僕は眠った 少なくとも眠ろうとした  僕は何かを確実に失いながら それでも何かに向かいながら生きていくんだ  ガラス曇った窓の外は ビー玉ばら撒いたようだった 時計を見て僕は眠った 少なくとも眠ろうとした
白濁LUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗ランクヘッド君は言っていた 真っ白なままで生きていきたいんだと 君は知らなかった 白ほど染められやすい色はない事を  綺麗になど生きていけない事に気づいた夜の 僕は君の目にどんな風に映るだろうか  君は泣いていた 日に日に汚れていくその手を見て 今じゃもうこんな 元には戻らないくらいに汚れてしまった  君の声を 見ていた夢を 掲げた理想を 描いた色を 僕は覚えているよ 忘れないよ あの日の君は今もここにいるよ  綺麗になど生きていけないのなら僕はこの手を どんな言い訳をして汚したら救われるのか 君が夢見た色を今更僕が描こうとして それは君の目にどんな風に映るだろうか
冬の朝LUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗ランクヘッド冷たい風にさらされすぎて やわらかい心はもう傷だらけ 透明な血が流れすぎて涙は枯れ果てた  負け犬でもいいから逃げ出したい なあ、 強くはなれないよ 疲れてしまったよ  もう痛みすら感じないほど やわらかい心は硬くなってる いっそこのまま砕け散ったら楽になれるのか  負け犬でもいいから逃げ出したい なあ、 強くはなれないよ 疲れてしまったよ  生まれ変わるなら なにがいいかな  聞こえてくるのは電車の音と何処からとなく灯油の匂い 小春日和の朝の光に、 吐き出した息は白くなって そしてすぐ消えた なあ、 強くはなれないよ 強くなりたいよ
三月LUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗ランクヘッド泣いてるのですか?動けないのですか? それでもどうにかして 進もうとしているのですか?  生きている意味などないなんて泣かないで 大丈夫だから  不安で怖くて 足がすくんで それでも前を向くことが 本当の強さだと僕は心から思うから  誰かが迷わずに歩いた百キロよりも 君が迷いながら歩き出すその一歩は どんなにか意味があるに違いない 大丈夫だから  傷つきながら迷いながら それでも前を向くことは 本当の強さだと僕は心から思うんだ  傷つきながら迷いながら それでも前を向きながら 目を腫らしながら 涙を拭きながら 前だけをじっと見つめながら  つまずきながら もがきながら 時には後ろを振り向いたり 休んでみたり 頼ってみたり 誰かに寄りかかってみたり  それからまた前を向きなおしていけばいい
金木犀LUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗ランクヘッド衣替えには早すぎた学生服を自転車の籠へ投げ入れた 別子の山から見下ろした燧灘は穏やかだった 穏やかだったよ 今ふっと思い出した あのころこの手の中には なんにも無かった なんにも無かった 失うものはなんにも無かった あったのは期待と不安だけ  昼下がりの陽炎には金木犀が揺れていた 僕の手には全てが掴めるようなつもりでいた 守るものは なんにも無かった なんにも無かった 失うものはなんにも無かった 海の向こうに石を投げては遠い世界を夢見ていたな 踏みしめていた土の事など気にもしなかった あったのは期待と不安だけ
灰空LUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗根岸孝旨・ランクヘッド思い出したのは 走りつづける僕の背景の青い空 信じきっていた 疑うはずもないと思った青い空 いつからもうこの目には映らなくなっていたのかな  この目から泪がこぼれて 何もかもぼやけて見えた それが空を隠してくれるのをただ僕は待つばかり 青い空はもう色を失っていた  今こうやってみて空は青いようでやっぱり灰色だった 今となってはどんな風に青く見えていたのか解からなくなった  もう何も見たくないと そう思っていたその時に 何処からか夜がやってきて 僕から色をさらっていった 闇が空を隠してくれた もう僕は何も見ないですむ  もう何も見えない そう思って見上げた夜空に 今まで気付かなかった数の星が瞬いていた  僕の中で何かが少し変わりだした そんな気がした 空も青く見える気がした 気付いたら泪は止まっていた 明けてく空に色がつきだした きっとすぐに青い空が僕のこの目に映るだろう
その間5メートルLUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗ランクヘッド夕立やんで土の匂い 水溜りをひとつ飛び越える 子供らの声は遠くても 雨上がりの空気にはよく響く  あぁ 風も少し涼しくなってきた  あんくらいの頃僕は息を切らして 雲も追い越そうとしていた 自分の非力さも広い世界も知らなかったから  そういえば今日は一言も声を出してないことに気づいて 急に不安になって僕はなんとなしに声を出してみる  あー  ちゃんと声は出た ほっとした ばかみたいだ  切れる息の音や 心臓の音や 吹きぬく風や べたつく肌や ふたりでそっと 胸に誓った未来のことや 傷つけたことや 傷ついたことや 耳を塞いだあの日のことや 忘れたはずの色んなことを急に僕は 僕は思い出した
プリズムLUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗根岸孝旨・ランクヘッド信じるって事は 何の根拠も 何の理由もない 証拠もない事だから 信じるって事は つまりそれは それでも信じたいという事だ  僕はそれでも 空の青を あたりまえに感じるのと同じように  いつも僕らが 心で笑って泣けるようにただ 君の事を バカみたいに 信じていたい  大体どんな時も 笑っていれば 大概の事は うまくいくから いつも笑っていられるようにいっそ 色んな事を 忘れてしまおうなんて  そんな淋しい事を 思えるほど 僕は強くも賢くもないよ  いつの日もただ 心で笑って泣けて生きていたい まっすぐに 君の心に ぶつかっていたい  今日という日を 心で笑って泣いて生きていよう いちいち季節や天気を 気にしていよう いつか僕らは 心で笑えなくなるかもしれない それでもいつも明日を 信じていたい
白い声LUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗ランクヘッド独りぼっちで生きていけると 生きていけなきゃいけないんだと そういうふうに思い込もうとした 強くなろうと心に決めた  誰かを本気で想うことや 心の底から笑うことや そういうことと引き換えにしても 強くなろうと心に決めた  本当は誰かに伝えたくて 叫びたくて わかってほしくて そういう気持ちを隠すことが 強さだとずっと思っていたんだ  誰の心にも触れないで 透明なように生きることが 恐くない日なんてなかったよ 迷わない日なんてなかったよ  世界で一人自分だけが あまりにも無力に思えた日 街はキラキラまぶしすぎて 何もかもがキレイに見えた  そうやって独りで生きてきたんだって 君は笑いながらちょっと泣いた 僕はなんだかほっとしてしまった 僕だけじゃなかったってほっとしたんだ  世界で一人自分だけが 無力だと思ったあの日 この目にうつってた他の誰かも 同じ事を思っていたかな  君は寒くて震えながら それでもとてもいい顔をしている 明け方6時に君と僕は 扉をひとつぬけたみたいだ
僕と樹LUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗丘の坂道 にじむ汗にシャツは濡れてる 君はいつでも涼しげな顔でざわめきながら  季節は八月 君の影はとてもいい風が吹いてる 僕はまた一つ煙草を吸いそしてまた一つ唄いだす すべては朽ち果てて やがて僕たちは骨になり いつか忘れられていく だけど僕のこの唄が君の元へ届いたら 時は流れて いつか君はこの場所で思い出してくれるのかい? この僕が確かに生きた証を  すべては朽ち果てて やがて僕たちは骨になり いつか忘れられていく だけど僕のこの唄が君の元へ届いたら 時は流れて いつか君はこの場所で思い出してくれるのかい? 時が流れたら 僕はもういないけど 息をしてはいないけど 確かに僕は 今ここで生きている 確かに息をしている
東京にてLUNKHEADLUNKHEAD小高芳太朗小高芳太朗あの子の顔は浮かんできても 名前が思い出せないんですが  夕暮れへんろ道は鈴の音が響いていた いつかの夏の光景  いつかこの唄をこの景色を忘れていき 何もかも思い出せずその事さえ気付かないだろう  いつだかあんず飴食べながら 祭の人の海を泳ぎながら  東京にて風景が灰色に見えてしまうのは 僕の目が曇っているのだろうか  夏の陽や冬の朝や土と風なんかの匂いを いつの間に忘れたのかもう僕には思い出せず  記憶は昨日見たおぼろげな夢のように 懐かしい面影を残すだけで思いだせず けどそれはこの僕の体の中そう血に溶けて 時は過ぎ 歳をとり やがて僕の骨になっていく
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