晴天に恵まれた日比谷野音。太陽の日差しと蝉の声の中でのドレスコーズのライヴ...これは考えただけでも、かなりレアなシチュエーションだろう。ゆらゆら帝国やLITTLE TEMPOのナンバーが客入れのBGMで流れ、すでに開演前から野音の独特の開放感+αのテンションが客席に広がっている。そして、BGMがSEのBarbra Streisandの「Don't Rain On My Parade」に切り替わると、観客の拍手と歓声に迎え入れられるようにメンバーが登場。声援に応えて披露された1曲目は、レーベル移籍第一弾として9月24日に発売される1st EP『Hippies E.P.』の収録「ドゥー・ダー・ダムン・ディスコ」。つまり、新曲が幕開けを飾ったわけだが、初めて耳にするナンバーであっても、弾けまくるアンサンブルが観る者を惹き付けて離さない。志磨遼平の挑発的なヴォーカル、ディストーションの効いた丸山康太のギター、重低音を響かせる山中治雄のベース、細かくビートを刻む菅 大智のドラム、それぞれが互いを尊重しつつも自己主張し合ってバンドグルーブを作り出し、客席に漂っていた開放感を高揚感へと変えていった。