LIVE REPORT

フジファブリック ライブレポート

フジファブリック

『フジファブリック HALL TOUR 2015 Hello!! BOYS & GIRLS』

2015年10月25日@日比谷野外大音楽堂

撮影:河本悠貴/取材:山口智男

2015.11.06

全国4カ所計5公演を行なうツアーは、日比谷野外大音楽堂からスタート。フジファブリックにとって9年振りとなる野音公演。“9年振りの野音ということでいろいろな曲をやっていこうと思うので楽しんでいってください”と序盤、山内総一郎(Vo&Gu)が語った通り、今年リリースした2枚のミニアルバム『BOYS』と『GIRLS』それぞれの1曲目を飾る「Green Bird」と「夜明け前」の2曲で挟むかたちで演奏した新旧の楽曲を聴きながら、プログレッシブとも変態チックとも言える尖ったアレンジを閃かせる一方で、ロックナンバーからバラードまでどこかノスタルジックな風景を描き出すフジファブサウンドは唯一無二と改めて実感した。9年前の野音でも演奏した「モノノケハカランダ」をはじめ、バンドの歴史を振り返るように懐かしい曲の数々も交えていたが、それが単に懐古的にならずに『BOYS』と『GIRLS』の曲と並べることで、2枚のミニアルバムにおける彼らの挑戦を際立たせていたのが良かった。アンコールではこの日、誕生日だった山内を祝うため、金澤ダイスケ(Key)、加藤慎一(Ba)らメンバーに加え、観客も一緒に「ハッピー・バースデイ」を歌うサプライズも。ギター型のケーキに立てられたろうそくの火を吹き消した山内は“これからもフジファブリックとして頑張る”と抱負を語った。9年ぶりの野音公演はバンドにとっても、足を運んだファンにとっても思い出深いものになったに違いない。野外でライヴを観るには風は冷たかったけど、胸の中は温もりでいっぱいになった。
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  1. 現在ツアー中のため、セットリストの公表を控えさせていただきます。