LIVE REPORT

GLIM SPANKY ライブレポート

GLIM SPANKY

『Next One TOUR 2016』

2016年10月30日@新木場STUDIO COAST

撮影:KAMIIISAKA HAJIME/取材:竹内美保

2016.11.04

大地を揺らしながら未開の世界を突き進んでいくような、ドラムのキックが鳴らすヘヴィなビート。どっしりとした、しかし無限の広がりをも感じさせる「Next One」で幕を開けたライヴは、“GLIM SPANKY”という名が象徴する特異な存在感がさらに強固なものになっていることを深く感じさせた。

松尾レミ(Vo&Gu)と亀本寛貴(Gu)が血肉とし、それをフレッシュな感性で昇華させたブルージーなロックンロールは、源流がやがて波打つ大河へと姿を変えていくようなスケール感をもって響いてくる。混沌を表現するがごとく攻撃的な音色を奏でる亀本のギタープレイが魅了する「ダミーロックとブルース」。“静かな重さ”がジワジワと身体に染み渡ってくるような「闇に目を凝らせば」。松尾の少し気怠そうなハスキーヴォイスが歌詞に描かれている風景を映像化して浮かび上がらせていく「いざメキシコへ」。そして、“ワイルド・サイドこそが王道”であるGLIM SPANKYのテーマ曲と言える「ワイルド・サイドを行け」といった、このバンドの背景や礎、主軸がはっきりと見えるナンバーで真骨頂を発揮していたのはもちろんだが、シンプルなサウンドに真っ直ぐなメッセージを乗せた「話をしよう」がいいフックとなっていたのは、ふたりの進化の新たな証かもしれない。“もろウッドストックの丘のような景色で歌えて最高!”というアンコールの時のMCには松尾らしい感動があふれていたが、おそらくそこに満足はないはず。「リアル鬼ごっこ」で炸裂させていた正のパワーには、すでに未来へと向けて席捲し始めている、ふたりの強い志が表れていたのだから。
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  1. 2

    焦燥

  2. 12

    BOYS&GIRLS

  3. 14

    Gypsy

  4. <ENCORE>