LIVE REPORT

高橋 優 ライブレポート

高橋 優

『高橋優初の全国ライブツアー~唄う門にも福来たる2011』

2011年07月07日@恵比寿LIQUIDROOM

撮影:森 久/取材:石岡未央

2011.07.20

“皆さんが歌ってくれるというのは、思い描いていた夢そのもので、本当に嬉しいし、やってて良かった”。全国8都市9公演“初”のワンマンツアーをソールドアウトで迎えた追加公演での最終日。ステージに登場した彼が、なんとなくニヤけた顔に見えたのは、気のせいだろうか...。だが、すぐさま勢いカウントでオープニング「希望の歌」へと突っ走る。メジャーデビュー後、ハイスピードで駆け抜けた1年ほどの記憶と、“歌う”ことへの想いを遡る楽曲を惜しみなく放射していく。MCでは、秋田弁混ぜつつの軽妙な家族ネタでおどけて、目一杯の笑いで和ませる。そして、振り返る人もない路上で“歌うことしかできないけど...”と奏でていた「メロディ」を慈しむように、10年分の回想を込めて紡ぐ。心情の彩色豊かにアッパーだろうが、スローだろうが、まっすぐに届けようとする歌心は、世代を問わず心の隙間に潜り込み共感を煽る。少年の心と大人の解釈。相反する共存が、所詮、人は矛盾の固まりだとも知らしめる。「少年であれ」は、唯一ギターを置き両の手で音色を表現した。アンコールの呼びかけが合唱に変わる。冒頭のセリフがこれを受けたものだ。2年ほど前、最初に彼を見た某専門学校での教室ライヴで、軽くキョドってた姿が懐かしい...。一生懸命に言葉を置いていくような歌に心が動いた。だから、会場中が“もう一曲”と願うように歌う「福笑い」には、なんか、嬉しさがあふれてきた。あの時にも「駱駝」があった。“原点みたいなモノを忘れちゃいけない”と言って歌ったアンコール。感嘆にも似た歓声が上がっていた。終演のBGMに乗り、歌い止まない「福笑い」は、幕引きの会場を優しく包み込んでいた。
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