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RADWIMPS ライヴレポート

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【RADWIMPS ライヴレポート】 『ANTI ANTI GENERATION TOUR 2019』2019年8月28日 at 横浜アリーナ

2019年08月28日@横浜アリーナ

撮影:Takeshi Yao/取材:三宅正一

2019.09.11

RADWIMPSが8月27〜29日に横浜アリーナにて全国ツアー『ANTI ANTI GENERATION TOUR 2019』の追加公演にして最終公演を開催した。RADWIMPSは6月8日の長野からツアーをスタートし、6月22日&23日には千葉・ZOZOマリンスタジアムにて初のスタジアム単独公演を開催。ツアー中には映画『君の名は。』に続き再び主題歌と劇伴=サウンドトラック制作を担当しタッグを組んだ新海誠監督の最新作『天気の子』が公開され、またもや大ヒットを記録。サウンドトラックも全国のリスナーの耳に届いた。そんなタイミングも含めてこのツアーはバンドの幸福な現在地が刻まれたメモリアルな内容となった。ここでは横浜アリーナ公演の2日目の模様をレポートする。

RADWIMPSの今が余すところなく凝縮されたツアーファイナル、その2日目。ライヴの始まりを告げるSE「Anti Anti overture」(最新オリジナルアルバム『ANTI ANTI GENERATION』の1曲目に収録されているインスト曲)が流れると、横浜アリーナに割れんばかりの歓声が響き渡った。その次の瞬間に驚かされたのが、ステージに雨のカーテンを降らせる演出。サポートの刄田綴色と森瑞希のツインドラムを擁する5人のメンバーがおり、ピアノの前に座る野田洋次郎(Vo&Gu&Pf)、ギターを持つ桑原彰(Gu)、コントラバスを奏でる武田祐介(Ba)の姿が確認でき、降りしきる雨音さえも楽曲の一部にしてみせるような様相で「tazuna」が厳粛なムードの中で鳴らされた。会場に帯びた重厚な緊張感は2曲目の「NEVER EVER ENDER」で一気に解放。タブゾンビ率いる“タイタン・ゾンビーズ”と命名された4人のホーンセクションが登場した「カタルシスト」、《なぁどうすんだよ!?》《おいどうすんだよ!?》のコール&レスポンスが高らかに共振した「万歳千唱」、タイタン・ゾンビーズとラッパーのMiyachiを迎えた「TIE TONGUE」...ツアーで熟成されたバンドのパフォーマンスはどの曲でも極まっていたし、各曲の連なりで大きな物語を描くようなセットリストの流れと映像やライティングの演出も見事だった。

本編は「愛にできることはまだあるかい」によって閉じられた。そして、アンコールでは同じく映画『天気の子』の主題歌である「グランドエスケープ」でヴォーカリストを務めた女優の三浦透子が登場するというサプライズも実現。時にオーディエンスの“歌声”を巻き込みながらRADWIMPSの音楽性に満ちているリアリティーとスケール感の強大さが浮き彫りになる──どこまでも人間らしく感動的なライヴだった。

撮影:Takeshi Yao/取材:三宅正一

RADWIMPS

ラッドウィンプス:2001年結成、05年メジャーデビュー。ロック・ジャズ・ヒップホップから民族音楽まで縦横無尽に織り込まれ、“ジャンル”という既存の枠組にとらわれない音楽性と、恋愛から死生観まで、哲学的、時にロマンチックに描き出した歌詞で、思春期を過ごす世代を中心に大きな支持を受けている。また、16年夏公開のアニメ映画『君の名は。』の音楽全般を担当し、バンドサウンドのみならず劇伴音楽でも多彩な作曲性を発揮し、非常に高い評価を得た。

SET LIST 曲名をクリックすると歌詞が表示されます。試聴はライブ音源ではありません。

  1. 1

    1. Anti Anti overture

  2. 11

    11. PAPARAZZI~*この物語はフィクションです~

  3. 15

    15. 夜の淵

  4. 18

    18. いいんですか?

  5. 20

    <ENCORE>

  6. 23

    3. DADA

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