自身初となったワンマンライヴ。これまで築いてきたキャリアを見せ、最新アルバム『Message for you』の世界観もしっかりと見せた充実のライヴだった。SEはアルバムのオープニングと同じく「Prelude」。デビュー前は数多くのアーティストの楽曲へコーラスとして参加していたTiara。その培ってきたコーラスワークが前面に出たトラックだ。柔らかな風が吹くようにライヴが心地良く始まっていく。拍手で迎えられ、ピアノの音色が流れると1曲目からフィーチャリングアーティストのKGが登場。ふたり目配せしながら、幸せな恋愛の温かい世界観を紡いでいく。1曲目からしっとりした楽曲というのには想定外だったが、彼女の特徴である透明感があり、安らぎを与えてくれる歌声に観客も聴き入っていた。「君がふたり」「Tell me」と切ない曲が続くも、中盤ではライヴを想定して作ったというアップナンバー「It’s my way」を披露。ダンサーも招き、Tiaraもステップを踏みダンス。“びっくりしたでしょ(笑)。息切れてるけど、実はダンスやってたんだよ”と意外な一面もチラリ。また、古くから親交があり、苦労もともにしたSpontania、SEAMOも招き、“いろいろな角度から観客を楽しませたい”と語っていた通り、さまざまに魅せていく。アンコールで再び登場したKGも語っていたが、そんな熱さを持ったTiaraの楽曲に惹かれたお客さんも温かい心を持っている。切ない曲ではしっとり世界観に入り聴き、アップナンバーでは手を挙げたり、まさにこのライヴにいた人全てが心通わせたような温かいワンマンだった。