母へ半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | 武部聡志 | 誰よりも早く 朝一番に起き 誰よりも遅く 最後に眠る あなたがソファーに座っているのを 私はたぶん見た記憶がない もうそろそろ自分のために 生きてもいいんじゃない あなたほど立派な人はいない 昼夜問わず働いて それでもいつも笑っていた 自分のことで涙を見せない そんなあなたを 何度も泣かせてごめんね 毎晩寝ているか確かめにきて 布団をなおして明かりを消した 本当は起きていたんだよ あなたの優しさに包まれて あなたほど強い人はいない 言葉でなく生き方で 全てを教えてくれた 自分ばかりでまわりが見えない こんな私を いつでも守ってくれたね 自分のことで涙を見せない そんなあなたを 何度も泣かせてごめんね |
心の活路半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | 五十嵐宏治 | 今日の続きを誰か教えて 明日になる前に 優しい気持ちで窓をたたいて 起こしてほしい 明日の続きはわざと忘れて 今日だけを見よう 虚しい気持ちは洗い流して 起き上がろうか 足りないものなどない 生きている限り 受け入れた今日の日は やがて路になる 夢の続きをいつも背負って 暮れゆく日を 等しい気持ちでもう一度 渡れるだろうか 留まるものなどない 生きている限り 繋いだ寂しさを 分かちあうために 誰かのためこの路を引き返せるだろうか あなたは迷いもせず戻るだろう 癒えないものなどない 生きているならば 探していた朝は 今もここにある 足りないものなどない 生きているだけで あなたがいる限り 今日も陽は昇る |
明日を拓こう半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | 五十嵐宏治・古高晋一 | 命が眠る頃 大地が目を覚ます 涙が乾く頃 優しい朝がやってくる 土の中でいま根を張ろう そして春を迎えに行こう やがて雪はとけていく 明日を拓こう 命が巡る頃 朝日が顔を出す 瞼に残る滴は 気高い朝を待っている 雪の下でいま根を張ろう そして春の支度をしよう やがて夜は明けていく 明日を祈ろう あの枝がつかめなかった空は 冷たい土を持ち上げた 生命と出会う 土の中でいま根を張ろう そして春を迎えに行こう やがて雪はとけていく 明日を拓こう 明日を拓こう |
生まれる前から半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | 五十嵐宏治 | 言葉の意味も知らないのに あのうたを口ずさんでいた 言葉を覚えるその前に あなたが歌ってくれたうた どんな時でもそばにあるのは かけがえのないうただった 言葉でうまく言えない時 あのうたが手をかしてくれた 言葉で足りないその時に あなたに届いてくれたうた こんな時こそ共にあるのは 混じりけのないうただった 眠れない夜孤独な夜 あのうたと共に目を閉じた どんな優しい言葉より 私を救ってくれたうた 生まれ変わるように導いたのは 祈りのようなうただった 生まれる前から聞いていたのは あなたの歌ううただった |
あの海に帰りたいなら半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | 五十嵐宏治 | あの海に帰りたいなら この道を通って行きなさい あの空に帰りたいなら 夕暮れを待って発ちなさい あなたの声はここに届いている 小さく震えながら聞こえている 大きな海へ出ようとして ここまで泳いできたのね この先へ行きたいなら 私を倒して行きなさい それでも行くというのなら ここで出会った意味が無い 微かな合図を受け取ったなら 新しい朝をあなたに贈る 大きな海へつながっている この河で出会えたのだから あなたの夢は今も続いている あの星は叶えるのを待っている 正しい場所へ出ようとして どこにも行けなかったのね 大きな海へ出ようとして ここまで泳いできたのね |
明日への序奏半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | 武部聡志 | 心もとない夜に負けそうなときや 言葉の力さえも頼れないときは 自分の声を聞いてみよう 本当のその声を 信じる勇気が答えになるから 飛び立つための助走を どこまでも続けてみよう その先に見える景色はいつも新しい 導くための序奏は 誰よりも自由でいよう 未来はいつだって始まったばかり 心にもないことを言ってしまった後に 心が痛んだのは理由がある 自分の手で確かめよう 恐れることはない 迎える希望が合図になるから 羽ばたくための序章と いつまでも笑っていよう その後に残る足跡はいつも美しい 始めるための序奏は 何よりも自由であれ いまこの瞬間が輝きはじめる 飛び立つための助走を どこまでも続けてみよう その先に見える景色はいつも新しい 導くための序奏は 誰よりも自由でいよう 未来はいつだって始まったばかり いまこの瞬間が輝きはじめる |
ぼくはぞうきん半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | 武部聡志 | きみと出会った頃 ぼくはまだタオルと呼ばれていたね 懐かしいな 顔を洗ったあとや汗をふいたり 時には涙もぬぐったりして 夏には目隠しして スイカ割りもしたね 熱が出たら冷えた体で おでこに乗ったりもした あれからどれくらいたったんだろう ぼくの体のイラストが消えかけた頃 ぼくはぞうきんと呼ばれるようになったんだ 机や床の上をお掃除してさ もうきみが悲しんでいたって涙をふいてあげられない それが少し寂しい ぼくがタオルだった頃 体はいつもふかふかで ぬれたきみを包むのにちょうどよかったよね 今となってはぼくの方がぬれていて しぼられることにももう慣れたよ きみのまわりをぴかぴかにする それがぼくの楽しみになったんだ どうかぼくが真っ黒になるまで使ってくれないか それが一番嬉しい いつかお別れがやってくるその日まで 教室の隅っこでいつも見守っているよ 教室の隅っこでずっと見守っているよ |
感謝の根半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | 五十嵐宏治 | 言葉になる前に溢れ出したから ただ泣くことしかできなかった こんな時こそ ちゃんと胸を張って 届けたい想いがここにある ありがとう そっと見守ってくれて ありがとう ずっと支えてくれて ありがとう やっと見つけてくれて ありがとう 今日もそばにいてくれて いつかの種は静かに息づいて 雨も風も全部受け入れた どんな時でも しっかり根を張って 伝えたい想いが歌になる ありがとう 無理に笑ってくれて ありがとう 一緒に泣いてくれて ありがとう ちゃんとわかっているよ ありがとう やっと出会ってくれて 何もかもなくしてしまったような 気持ちになった時こそ 少しずつ そう少しずつ 感謝の根が深くなる ありがとう そっと見守ってくれて ありがとう ずっと支えてくれて ありがとう やっと見つけてくれて ありがとう いつもそばにいてくれて 花は枯れ落ち土に還るように いずれ同じ場所に戻る 最後に残った感謝だけがそっと 根を張り続けて生きていく |
お弁当ばこのうた~あなたへのお手紙~半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | 五十嵐宏治 | おかえり 今日もからっぽのお弁当ばこをありがとう 毎日残さずきれいだね お弁当ばこのうた あなたの好きなものばかり 入れられないのよ 許してね 体のことも考えて作っているのよ 赤・緑(あお)・黄色の彩りと 栄養たっぷりのバランスと にんじん・ピーマン・セロリ あの手この手で入れてます 毎朝渡すお弁当は あなたへのお手紙 おかえり 今日はどうしたの? 残しているのねお弁当 心や体が弱いとき シグナルはお弁当 冷蔵庫が寂しいときは たまにシンプルになるけれど 愛情にしっかりフタをして もれないように包みました 毎朝渡すお弁当は 私からのお手紙 いつかあなたが大人になって 恋をしてダイエットなんて言うまでは 何があっても届けます あなたへのお便り 食べているところは 一度も見られないけれど 想像しながら作っています 卒業したら少し寂しくなるけど たまにはこうしてお便りします いよいよ今日が最後の日 からっぽのお弁当ばこの中から 「毎日どうもありがとう」 あなたからの手紙 |
稲穂半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | 五十嵐宏治 | 黄金色に輝く 稲穂のきらめきよ 巡る季節とともに歩むこの道よ 茜色に暮れ泥む 夕陽の瞬きよ まだ誰も知らない朝を渡るだろう 彼方に手を伸ばすように 高く高く舞い上がれ かざした心の行方は ずっと見守っている 東雲色に染まりゆく 大地のささやきよ 鳴り止まぬ鼓動が今日を連れてくる 明日に背を伸ばすように 絶えず絶えず立ち上がれ 離したこの手はいつまでも そっと祈っている Amazing grace how sweet the sound That saved a wretch like me. I once was lost but now I am found, was blind but now I see. |
天国3丁目半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | 五十嵐宏治 | あの角を曲がったら もうお別れなんて 風も雲も星達も教えてくれなかった 眩いほどの思い出と しっかり手を繁いだら ライラック通りを抜けて 最後の橋を渡ろう 雲の星座を頼りに あなたを見つけるから大丈夫 コバルトのさざ波を揺らし 光を送るからね あの丘をのぼったら海鳴りの音がする 次の時代も必ず出会おう この場所で 拭いきれない涙と しっかりサヨナラしたら ポプラ並木を見下ろして 最初の虹を渡ろう 時の方舟に乗って 移り気な蝶達と踊ろう 雪虫のリズムに合わせて 同じ夢を見よう 拭いきれない涙と しっかりサヨナラしたら ポプラ並木を見下ろして 最初の虹を渡ろう 月の旋律を泳いで あなたに会いに行くその日まで 一面に咲く百日草 歌に乗せて送るからね 歌に乗せて送るからね |
深層半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | 五十嵐宏治 | あなたをなくした悲しみと あなたと出会えた喜びの 二つを海に沈めたら同じ速さで落ちました あなたが残した思い出と あなたと交わした約束の 二つを空に放したら両手に残ったままでした 振り向けば光るあなたの欠片を 時としてつたう涙に代えて 気がつけば浮かぶあなたの言葉を 繰り返しつなぐ届かぬ日々に あなたをなくした悲しみと あなたと出会えた喜びの 二つと共に生きていく あなたと共に生きていく |
夏花火半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | 五十嵐宏治 | 寄せては返す波間に もう二度と出会えない あなたを重ねて揺られていた 思い出ばかり増やして 退屈を分け合った 何もない それがよけいに二人をそっと近づけていた 漂う間だけ壊れずにいた 泡のような日々だったけど 水面のようにきらきら輝いていた もう帰らない あなたがいた夏の日 焦げ付く太陽の余熱を夜風に沈めた 今も離れないのは あの日みた夏花火 ゆっくり落ちる光のつぶ 音もなく消えていった 砂に足をとられ動けなかった このまま季節だけがあなたをさらって 終わったはずの花火を水に入れたら なぜだろう 小さな音がして また胸が軋んだ 忘れたはずだった あなたとの夏の日の 最後に消えた光のつぶ 今もまだ残っている 今もただ残っている |
鮮やかな前途半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | 五十嵐宏治 | どこへ行こうとも変わりはしないさ 時代はいつも後追いなのさ 先回りして待っていてね 必ず辿り着くから 忍ばせていた声を高らかにあげよう 私は歩き出そう 名残のない道を 新しい足跡をつけて その先で会おう 責任はいつも隣り合わせで 答えはいつも後付けなのさ キレイな幕開けは似合わないから 分かち合えない孤独を朗らかに歌おう 私は歩き出そう しるべのない未知を 宛のない道草をして その先で会おう 私はどこまで行こう 名残のない道を 果てのない足跡をつけて その先で会おう その旅で会おう その度出会おう あの場所はいつか この場所になる 明日はいつも待ちわびている |
ふたりの砂時計半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | 五十嵐宏治 | 並んだ心が離れた日もあったけれど 紡いだ思い出が何度も手を貸してくれた 運命と呼べる出会いだったと 気づくのが少しだけ遅くなったけど 良いときも悪いときも 変わらずそばにいてくれたね どんな日もあなたがいたから どこまでも強くなれた そっと拾った言葉を今抱きしめている きっとあなたは覚えていないでしょう こぼれ落ちていく日々の底に 重なり合っていく ふたりの足跡 辛いとき苦しいとき 必ずそばにいてくれたね 何より揺るぎない想い 今日だけ伝えさせて 前より優しいその背中 頼りない笑顔も 愛しさに変わる時の流れに こうして寄り添っていたい そしていつか 最後の一粒が落ちる その瞬間がやってくるその日まで さらさらと音も立てず 降り積もるような刻を ささやかでいいあなたと この先も生きていきたい |
サクラ~卒業できなかった君へ~半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | 亀田誠治 | 同じカバンに詰め込んだ日々と 並べた机に刻んだ日々と 枝先に膨らんだ うららかな春 本当はあなたもここにいるはずだった くだらないこと言い合って 肝心なことは言えないまま 止まった季節を追い越して 残った光を探していた 桜 花びらが舞う 一緒に見ていた夢を ふわり空にのぼった あなたに送りたい 最後に見たあなたは いつも通りの笑顔だった 行く宛てのない気持ちだけ 進んだ時間を巻き戻す 桜 花びらが散る あの日この場所で ひらり風に吹かれて 何を思っていたんだろう 桜 花びらになり いつか会いに行く 桜 花びらが舞う 一緒に見ていた夢を ふわり空にのぼった あなたに送りたい あなたに送りたい |
明日へ向かう人半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | | 悔し涙を流した時 心の奥が熱くなった 嬉し涙を流した時 胸の奥が熱くなった 季節はずれの桜のように冬に負けない人になって 苦しい時こそ根を張って 春を待たずに咲き誇ろう 遠い空に光る星 先を急ぐあなたを照らせ 立ち向かうその背中を 優しく讃えるように 前を向くそれだけでも辛いことが時にはある それでも進むことをあきらめないで 時にしだれる柳のように風に負けない人になって 悲しい時こそ手を取って 何も言わずに揺れていよう 西の空に沈む陽よ 明日へ向かうあなたを照らせ 傷ついたその背中を 優しく支えるように 声を枯らして泣いても辿り着けない場所がある それでも生きることを 信じることをあきらめないで 前を向くそれだけでも辛いことが時にはある それでもあなたは進むことをあきらめないで 悔し涙を流した時 心の奥が熱くなった 嬉し涙を流した時 胸の奥が熱くなった |
赤色のヒーロー半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | | 生まれながらにして無敵のヒーロー 黙って泣いていたって世界は笑う 皺一つない まっさらな脳に どんな出会いを刻んでいく もうわかっている 生きとし生けるもの 遅かれ早かれ消えるってこと この世からあの世までの道のりを 笑いながら進むんだ どこまでも限りある未来なら 残された今日を共に笑おう 生まれてこのかた年中無休で 黙って立っていたって世界は回る 皺一つない まっさらな顔が しわくちゃになるその日まで ねぇ知ってる? 二足歩行じゃあの先までしか 行けないって ゆりかごから墓場までの道のりは 手を取り合って進もうか いつまでも続くような空まで つながれた今日を共に歌おう この世からあの世まで道のりを 笑いながら進むんだ どこまでも限りある未来なら 残された今日を共に笑おう 最初で最後の今日を歌おう |
夏の夢半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | | あぜ道を遠くうつす陽炎が揺れている 沈黙を破るように夏草が踊る 思い出せば出すほどに胸の奥を焦がすよ 湿った風に連れられてあなたの夢を見た 笹舟に乗せた明日を幼さが揺らしていた 泡沫の季節に咲くあなたの面影 思い出せば出すほどに胸の奥を照らすよ 帰らぬ日は陽射しに溶けて夏の空を彷徨う 思い出せば出すほどに胸の奥を染めるよ 帰らぬ日はよせては返し波のように漂う 帰らぬ日は煌めくように夏の夜を彩る |
36度5分半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | | 今を生きるという言葉に隠れ ただこの瞬間を浪費している 痛いとこをつく言葉に埋もれ 躍起になってただ否定している ぬるま湯に浸かりながらも流されてしまうなんて いつからそんな大人になったんだろう こうして今を失くして行く 36.5度の熱を絶やさずに私は今日も生かされている 365日休まず脈打つ体のほうがよっぽど 私より生きている 溺れるはずのないこんな浅瀬で 未だ手足をバタつかせている 二の足を踏んでいても何も始まらないのに 水を差すように頭が働いて ただいっさいは過ぎていく 36.5度の熱を絶やさずに私は今日も生かされている 365日休まず脈打つ体のほうがよっぽど 私より生きている いつからこんな大人になったんだろう こうして今を逃していく 36.5度の熱はいつまでも私の中でくすぶっている 365日休まず働く呼吸が止まるまでは 36.5度の熱に守られて私は今日も生きているから 365日燃やし続けたい体の奥でずっと 鳴り響く鼓動に心震わせながら |
悲しくもないのに半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | | 何事もなかったようにお互いに顔を合わせて なんでもない話をいつまでもしている 昨日見たニュースの車は 誰一人 口にしなかった あぁ 優しい顔をして あぁ 心の中では何を思っているの 僕に 悲しみが 僕に 時々悪さをする 出来損ないの笑顔を極端に振りまいて 案の定 僕はお調子者と呼ばれた 心ない言葉も笑って聞いている お人好しに成り下がったんだ あぁ 涼しい顔をして あぁ そんなに何を守っているの 僕は 悲しくも無ないのに なぜだか涙が出た |
春を呼ぶ花半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | | 同じように笑って 同じように泣いていたね 掛け合わせた2人の時間は 春の風がさらっていった 遠ざかる日々を背に 歩き出したのは 私でもあなたでもなく 季節だった 真っ白に咲く花のように散っていく冬の花びら 最後に手を振ったこの場所の景色を変えていく 言葉よりも呼吸で 答えよりも優しさで 巡り合った2人の心は春の陽だまりに溶けていった 焼き付いた面影をそっと包むような 降り注ぐ粉雪にまぶた閉じた 真っ白に咲く花のように散っていく冬の花びら 最初に手をつないだこの場所の景色の全てを包み込んで 真っ白い花びらが踊る 何もかもを隠してしまえ もう何度冬を越えたとしてもあの春はもう来ない 春を待つ雪景色 |
選手宣誓~神頼み2015半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | | 虫の知らせが親切に 教えてくれた冴えない未来 夕べのメールなしにして 始めませんか?出会う前から 果たして恋の行方は どこへ向かうのでしょう 短い花の一生を捧げたいの! それでは選手宣誓 我ら一同フェアに戦う事をここに誓います かけひきなんてしないで素直になったら 天は私に味方してくれますか? 噂通りの人でした 一筋縄ではいかないの 射程圏内あと少し 近づいたってまた遠ざかる ねぇ神様ここは一つ 花を持たせて下さい 咲いて散るのが運命なら 咲かせたいの! これからは正々堂々 偽りのない私である事をここに誓います 時々強がったり意地を張ったら どうぞ遠慮せずに叱って下さい 後厄は終わった さぁ今がその時 生涯最後の恋をする そんなお告げが聞こえる それでは選手宣誓 我ら一同フェアに戦う事をここに誓います かけひきなんてしないで素直になっても もし敗れたなら一緒に泣いてくれますか? |
種半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | | 心に咲いた花を摘み取ることはできない 誰の手にも染められない綺麗な色 時代は変わっていく 今もやがて古くなる 私もあなたもいつかは消えてしまう あぁ 私は今 ここに生きている 弛むことない時の中で あぁ あなたが今 ここで生きている 消えない足跡を 今日も残している 心に撒いた種に涙の水を落として 誰の目にもとまらぬように静かに咲く 時代がつないだ手を 決して離しはしないと どんな時も諦めずに結んできた あぁ 私は今 ここに生きている 絶えることない命の先を あぁ あなたと今 生きているのは 見えない命の跡 今日も歩いていく |
はんざき音頭半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | | 一つ 人よりたくましく 二つ 不思議な生き物で 三つ みんなの人気者 大きなお口がご愛敬 はんはんはんざき半分に さいてもなお生き続ける はんはんはんざき守ろうよ これぞ天然記念物! 四つ 夜から動き出す 五つ 生きている化石だよ 六つ 無口な人気者 つぶらな瞳がご愛敬 はんはんはんざき半分に さいてもなお生き続ける はんはんはんざき守ろうよ これぞ天然記念物! |
ただいまの約束半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | | あたたかくなったら海へ行かないか そんな約束があったね 雨が降ったならうちへ帰ろうか 自転車は置いて家まで歩こう どれほどの愛おしさが この胸に溢れただろう いつまでも続くと思っていた あなたの中 何を残せただろう あなたの心がいつか歳をとって 私のもとへとやってきたら 迷わずに言うよ おかえりなさいと 何もなかったようにまた始めよう 頼りない日々の中に 優しさが流れていた それさえも気づけないほどに あなたに包まれていた 約束が泣いていても 思い出が笑っていても 私の中に根を張っている あなたをただ思い続けるでしょう あなたの体が走れなくなったら その手をひくから駅まで歩こう |
あなたへの道半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | | 止まった時間を動かした あなたがゆっくり 弱った心に染み渡る 飾らないその笑顔で たった一つだけの 私の居場所を作ってくれた 初めからめぐりあうことが わかっていたように辿り着いた 今日までの日は全てあなたに つながっていたんだね 当たり前のようにあなたが 隣にいてくれるこの奇跡の 続きを見ていたいと心から願うよ 終わった時間を巻き戻して あなたを知る前に 起こった出来事一つ一つ 話してくれたよね 小さな喜びを拾って集めて 悲しみも越えよう 初めからここにいることが わかっていたように見つけてくれた 今日からはもう1人じゃない 歩む道は1つだけど ありふれていたような毎日が 輝きはじめたこの瞬間の 未来を見てみたいと心から思うよ 当たり前のようにあなたが 隣にいてくれるこの奇跡が 絶え間なく続くように いつまでも祈ってるよ |
私の中に半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | | いつも通りに笑えるまでは少しかかるよ 求めた分だけ悲しみは増えていく それを綺麗に洗い流すと何が残るの 見えなくなっていくよ いつか消えてしまうのに みんな消えてしまうのに 平気な顔をして生きている 今日も 二度と会えなくなっても 私はここにいるから いつでも会いに来てね 一つ残らず数えてみたら何が見えるの 失くした分だけ思い出は増えていく それを小さく折りたたんだらどこにしまうの 持つ手が震えてるよ いつか消えてしまったら みんな消えてしまったら あなたを思う人がいなくなるから 私はまだここにいる 二度と会えなくなっても それでも忘れないで |
piece of the love半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | | piece of the love 一人で生きていけないように なっているんだね 優しさだけは人一倍 いざという時役に立たない それがあなたの弱みだった それはあなたの強みだった 完璧な人はいない どこを探してもいない だからこそ惹かれ合うんだね その隙間を埋めよう piece of the love 欠けているもの補うために 出会っているんだね piece of the love 一人で生きていけないように なっているんだね 言う事だけは一人前 口を開けば大きい事ばかり だけど誰より不安だった 誰より大きな夢があった 完璧な人でいたい だけどまだまだなれない だからこそ求め合うんだね そのかけら見つけたよ peace is the love 欠けているもの補うために 出会っているんだよ peace is the love 一人で生きていけないように なっているんだよ 思いはいつも溢れてるのに いざという時声にならない だからあなたと出会ったんだよ その声を今歌にするよ piece of the love 欠けているから補い合って 丁度いいんだよ 人は皆 一人で生きていけないように なっているんだね piece of the love 欠けているから許し合えるよ 広い心で 人は皆 一人で生きていけないように なっているんだよ piece of the love 一人で生きていけないように なっているんだよ |
残響半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | 半崎美子 | | 白く吐いたため息と わずかな期待はすぐに 色のない風景に 静かに溶けてしまった そっとそっと壊さないように 繋いでいでた日々さえも 途切れてしまいそう 降り出した雪は なにもなかったように消えていくよ 吐き出した言葉さえも あなたの中残らないの? 何度も何度も胸の奥つぶやいた 黒いままのアスファルト 隙間を埋めるようにそっと 音もなく降り注ぎ にじんでは消えて行った ずっとずっと出会った頃のように 変わらない優しさが余計に苦しいよ 降り出した雪は なにもなかったように溶けていくよ 振り出しに戻るように 思い出さえ残らないの? 何度も何度も胸の奥つぶやいた 降り積もる雪のように その全てを包み込みたい 心に積もる思いは あなにはもう重すぎたかな 何度も何度も胸の奥つぶやいた |