遠い海峡

鴎おまえは 誰かを探し
哭いて飛ぶのか 夕陽の海を
戻るあてさえ ない男なのに
心 心焦がして 入船待てば
北の 北の岬は 冬真近

風の音にも 振り向く夜は
肩の震えに 口唇かむの
無理な夢なら 醒まして欲しい
泣いた 泣いた分だけ 心も痩せて
海に 海に凍つく 冬みれん

遠い海峡 ゆく船よりも
帰り信じて 待つ身は辛い
いくら好きでも 離れていれば
駄目に 駄目になります 女の愛は
潮風も 潮風も涙の 冬港
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