甘いアルコール

空になった右手のグラスに 甘いアルコールを注いでくれよ
いつ誰が見つけたかは分からない とてもとても眠たくなるやつさ
疲れ果てて俯いてる君も 甘いアルコールをひとつどうだい?
飲み干す程に疲れは消えて とてもとても気持ちが楽になる

むせ返る程煙たい現実も 迷う程広がる人の群れも
朝まで味わう間だけなら 全て忘れていられるはずだから

またいつもの暗がりの部屋で 甘いアルコールに酔い潰れてる
朝が来るまで飲み続けていても 二日酔いにはならない酒なのさ

消されてゆく思い出の場所も あの日なくした大切な物も
朝まで味わう間だけなら 全て見つける事さえ出来るのさ

気付けば朝焼けが綺麗で 右手のグラスもなくなっている
何もかもが意味なく流れる ラベルのない不思議な酒なのさ
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