男のエレジー

街の灯影に 背中を向けて
一人ふかした 煙草のにがさ
渡る世間を せばめてすねて
生きる男の 身のつらさ
こんなやくざに 誰がした

義理と人情の 渡世に生きて
酒と喧嘩に やつれた命
頬の傷跡 淋しく撫ぜて
月に語ろか 身の上を
こんなやくざに 誰がした

「夜空に輝く星か きれいだな
人間は自分で自分の運命が
解らねぇところがいいんだろう
あゝ故郷(くに)のおふくろに
逢いてえなあ」

泣ける思いも 笑って隠す
青いソフトの 横顔淋し
今の姿じゃ 帰れもすまい
恋し母住む 故郷へ
こんなやくざに 誰がした
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