硝子坂

「悲しいのでしょう」と夢の中
見知らぬ人の 問いかけに
声も出せずに うなずいて
それは貴方が やっぱり好きだから

意地悪な貴方は いつでも坂の上から
手招きだけをくり返す
私の前には硝子坂
キラキラ光る硝子坂

「行けるのでしょか」と夢の中
見知らぬ人に 尋ねては
涙こぼして 横向いて
それも貴方が やっぱり好きだから

意地悪な貴方は いつでも坂の上から
手招きだけをくり返す
私の前には硝子坂
キラキラ光る硝子坂

「とうとう来たね」と夢の中
うれしいはずの 問いかけに
何故かすなおに なれなくて
それを貴方の せいだと言えないわ

意地悪な貴方が 佇む坂に向って
サヨナラの手をふるつもり
キラキラ飛び散る硝子坂
キラキラ消えた硝子坂
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