みじかいお別れ

空はたそがれ 遠く人影、かれは誰?
風にちぎれて 小さくばらばらになる

僕の胸のやぶれた穴を
朝と夜とが来ては過ぎ去る
果てしなくて逃げ出してから
今日までずっとさまよってきた

夜が明けたら 帰ろ 帰ろう 朝日の中を
ながい夢から覚めたら おかえりと迎えて

窓に夕やみ すっかり歳をとった僕が
通りを眺めて 小さくまた口ずさむ

泥の中の細い光が
きっと今なら僕にも見える
たとえそれがばかげていても
生きてる限り何度もするよ

夜が明けたら 帰ろ 帰ろう 朝日の中を
ながい夢から覚めたら おかえりと迎えて

夜が明けたら 帰ろ 帰ろう 雨にぬれても
僕は歩きつづけよう その日が来るまでは
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