gross time ~街の灯~

埋まらないこの距離を連れ添りながら
羽の生えた足跡追いかけ走る人波を他所に

つまらない風景も一人も耐えた
雨ざらしの朝にも 追い風吹かぬ夢萎えた夜も

いつか交わした約束
止まりかけてく足音
動かないこの足と夕闇に
静かに灯った街の灯よ

座り込む道端に置き忘れてた
羽の生えるはずない背中を汲んだ
誰かの後押し

手が届きそうな場面も
そこまで来ては逃げて行く
引きずる一足と夕刻の
足元照らした街の灯よ

動かないこの足と夕闇に
静かに灯った街の灯よ
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