天ノ華

泪(なみだ)よ ひとひら流れてゆけ
白き雪に変わりて
最果ての地の 貴方の許(もと)
想ひ届くやうに

独りで 見上げる夜空深く
三日月も身を細め凍える
あの空 貴方も見てるならば
伝えませう 待ってると 目を閉じて

千里を越へ 見へない糸手繰り寄せ
支へたい 守りたい この命懸けて

泪よ ひとひら流れてゆけ
遙か遠き大地へ
貴方の往く 闇の果てに
雪の明かり点けて

心よ ひとひら彼方へ飛べ
白き羽根を広げて
吹雪の中 向かう貴方
そっと包むために

言葉に 出せないままの誓ひ
いつの日かまた逢える其の日こそ

さう涅槃に 旅立つ刻(とき)が来るまで
此処に居る 傍に居る この心だけは

泪よ ひとひら流れてゆけ
天(そら)の華の如くに
雪解けの日 いつか迎へ
桜咲く時まで

心よ ひとひら彼方へ飛べ
白き羽根を広げて
傷ついてる 貴方の肩
そっと包むために

泪よ ひとひら流れてゆけ
白き雪に変わりて
最果ての地の 貴方の許
想ひ届くやうに

心よ ひとひら彼方へ飛べ
白き羽根を広げて
吹雪の中 向かう貴方
そっと包むために

想い届くやうに
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