草原をゆく男

真赤な夕陽が 燃えつきて
落ちてく遥かな 地平線
何時の日にはてるやら さすらいの旅
オーイゝ 泣かすな
草原をゆく風が
呼んでるゝ 遠い日の夢

夜霧が泌みこむ ジャンバーの
切ない重さを 知った肩
抱きしめるあてもない 愛(いと)しあの人
オーイゝ 泣かすな
むらさきの空の涯
揺れてるゝ 遠い星影

砂地を刻んで 行く馬の
ひづめの音だけ 続く夜
たどたどと口ずさむ 想い出の唄
オーイゝ 泣かすな
荒れ果てた胸底に
浮かべるゝ 遠いふるさと
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