Wings

蒼ざめた空を駆け抜ける西風が
新しい旅立ちの時を告げている
ちぎれた翼でつないだ未来へ
もう一度羽根広げ 飛び出して往こう
時の彼方から
震える手のひらいつも 握り返してくれる
遠ざかる影がくれた強さで 明日の在り処探そう

夢がすれ違う止まない嵐に
ひとつだけ ひとつだけ見えた真実を
選びとることで すべて失くしても
つらぬける想いだけ 銃身にあずけて

二度と戻れない時代と知らずに
暖かいあの胸に抱かれていたころ
幼い力で初めて翔んだ日
風切り羽弾かせた 渡り鳥のうた
「どんなにないても じぶんだけにしか
こえられないこともあるね?
ふりむいてごらん、そんなときこそ
ひとりきりじゃないから」

嘲笑うような向かい風が今
蒼ざめたこの空に吹き荒れ始めた
わたしの翼を奪い落としても
抱きしめた想い出が希望を消さない
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