かすみ草の詩

和服の似合う 女(ひと)でした
年の頃なら 四十ちょっと
トゲあるバラを やさしく包み
痛みをこらえる 女(ひと)でした
かすみ草 かすみ草
かすみ草は あの女(ひと)の花ことば

「私はいいの」が 口癖で
夫を立てます 師匠も立てて
歩くも座るも 色あでやかに
古風な女(おんな)を 演じます
かすみ草 かすみ草
かすみ草は あの女(ひと)の花ことば

遠くで見てる それだけで
なぜか安心 できるのでした
みんなを束ね 元気をつける
黄色い花も 紫も
かすみ草 かすみ草
かすみ草は あの女(ひと)の花ことば

かすみ草 かすみ草
かすみ草は あの女(ひと)の花ことば
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