一筆まいらせ候

逢いたくて死にそうよ 思いの丈を
一筆 あなたに まいらせ候
夜ながのこの秋が わたしを焦(じ)らします
もう これ以上 待てませぬ
どなたに移り気 されたのですか…

単衣(ひとえ)から袷(あわせ)へと 着がえた季節
帯ひも しめれば やつれて候
なみだと裏腹に ほむらがまた燃えて
こころが あつい 息を吐く
せつなさ恋しさ おわかりでしょう…

罪ぶかい浮世川 あなたと越える
溺れて この愛 悔(くい)なく候
さだめを背負ってる 男と女です
二人は それが 似合いです
わたしにください 明日(あした)の命…
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