裸の日々

飛び出したミサイルが彼方を狙い
逃げ惑う人々の群れが視える
それを嘲笑うかの様に崩れ
次々と道を塞ぐビルの残骸が

矢継早に唸る轟音に怯え
俺達は後戻りできぬ事を知る
僅かに射す陽の光だけを頼りに
虫の様に手足を縮めたまま生きた

夢にすら見ない安息は
火の粉と共に瞬く間に消え去ったまま

何年続くかと思われた時間
まやかしの静寂が俺達を包む
恐る恐る首を出し見たものは
何一つ残らぬ無限の原野ばかり

自ら科した鎖さえ
解き放てずにいた群れは
今滅びゆく

残された裸の日々は
見違える程に軽く飛び跳ねている
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