紫陽花物語

雨に煙る空に 尋ねた初恋(おもい)は
今も胸の奥で 甘(あま)酸(ず)く揺れてる

傘の中で開花(うま)れた恋の
色彩(いろ)が今は変わっても

二人を包んだ雨よ そのまま止まないで
重なるふたつの影に あの日煌めいた
紫陽花が咲いた

人は人を愛し 愛され生きると
あの日雨の中で あなたが教えた

淡い夢から覚めた時代(とき)を
ひとり今は迷っても

涙を隠して雨よ このまま止まないで
愛することを恐れず 笑顔でいるから
紫陽花が揺れた

涙を隠して雨よ このまま止まないで
愛することを恐れず 今を生きるから
紫陽花が咲いた
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