Squall

夜明けの道に一人 吐く息はまだ白く
後ろを振り返らないように ペースを上げ走った
吹き抜ける風 ざわめく街路樹
見上げた空から雫

突然の雨に戸惑い涙
溢れる思い出が止まらない
悲しみを抱きしめた熱い体を
音のない雨がただ包むだけ

車の中で二人 流れる雨を見てた
静けさを埋めてくれるように 小さく響くRadio
人波の中 遠ざかる影
うつむき呟く「サヨナラ」

降りしきる雨にこぼれる涙
二人が思い出に消えてゆく
ありふれた一つの愛が世界の隅で
音のない雨にただ濡れるだけ

走らなくていいよ 立ち止まればいい
過ぎてゆく過去を そっと見送ればいい

穏やかな風 凛と咲いた花
雲の切れ間から光

晴れ渡る空に乾いた涙
優しい思い出に変わるまで
悲しみを抱きしめた熱い体を
やわらかい風がただ包むだけ
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