死にもの狂いのカゲロウを見ていた

流れる水をすべって
夕暮れの冷たい風を切り
ほおずりの思い出が行く
うしろから遅れて僕が行く

輪廻の途中で少しより道しちゃった
小さな声で大きな嘘ついた

殺されないでね ちゃんと隠れてよ
両手合わせたら涙が落ちた
ひとりじゃ生きてけない

ピカピカ光る愉快な
顔の模様が浮かんだボールが
ポタポタ生まれ落ちては
心の窓ガラスたたいてる

歩道橋の上からカンシャク玉をバラまいたら
空の星も跳ねた

死にもの狂いのカゲロウを見ていた
時間のリボンにハサミを入れた
ひとりじゃ生きてけない
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