旅酔い唄

春は来たけど 変りはしない
そろそろ出るか 旅仕度
ふらりふらふら 男が一人
北の果てまで 行ってやろう

惚れられ惚れて 一歳たって
気がつきゃ いつものくりかえし
あばよさらばよ 男が一人
おまえがきらいな わけじゃない

うれしいことなら さらさらに
悲しいことでも まんざらじゃない
思い出ひとつ ふえればいいさ
思い出ひとつ ふえればいいさ

祭りはまだだし あの娘もいない
待つものないから 旅仕度
とろりとろとろ 男がひとり
酔えるとこまで 酔ってやろう

仮の宿りに 恩人ふえた
暮らしにゃもどれぬ 風来坊
ひらりひらひら 男が一人
日暮れの町を 捨ててゆく

うれしいことなら さらさらに
悲しいことでも まんざらじゃない
思い出ひとつ ふえればいいさ
思い出ひとつ ふえればいいさ
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