歌謡浪曲 無法松の一生~度胸千両入り~
「小倉生まれは玄海の 荒波育ちで気が荒い
中でも富島松五郎は 男の中の男だと
人にも呼ばれ我もまた 暴れ車の名を背負い
男一代千両の 腕なら意地なら度胸なら
一度も負けた事のない 強情我慢の筋金を
解けてからんだ初恋の 花は実らぬ仇花と
知っていながら有明の 涙も未練の迷い鳥
風に追われて泣いて行く」
小倉生まれで 玄海育ち
口も荒いが 気も荒い
無法一代 涙を捨てて
度胸千両で 生きる身の
男一代 無法松
空にひびいた あの音は
たたく太鼓の 勇駒
山車(だし)の竹笹 堤灯は
赤い灯(あかし)に ゆれて行く
今日は祇園の 夏祭
揃いの浴衣の 若い衆は
綱を引出し 音頭とる
玄海灘の 風うけて
ばちがはげしく 右左
小倉名代(なだい)は 無法松
度胸千両の あばれうち
「山車(だし)の周りに吊り下げた 赤いほうずき堤灯の
ゆれる灯に片肌を 脱いでさらしたたくましい
肩に力がもり上りゃ 目にも止まらぬ枹さばき
余る音は急流の 早瀬を飛び散る波音か
低く打つのは魔の渕の 波間を飛び散る波しぶき
腰をひねれば沖天(ちゅうてん)に 枹と枹とをからませて
ドンと打ち込む勇み駒 駒が勇めば血が躍る
躍る右手が火を切れば 左は岩を打ち砕く
無法一代松五郎 総身の力を振り絞る 祇園太鼓の暴れ打ち」
泣くな嘆くな 男じゃないか
どうせ実らぬ 恋じゃもの
愚痴や未練は 玄海灘に
捨てて太鼓の 乱れ打ち
夢も通えよ 女男波(みょうとなみ)
中でも富島松五郎は 男の中の男だと
人にも呼ばれ我もまた 暴れ車の名を背負い
男一代千両の 腕なら意地なら度胸なら
一度も負けた事のない 強情我慢の筋金を
解けてからんだ初恋の 花は実らぬ仇花と
知っていながら有明の 涙も未練の迷い鳥
風に追われて泣いて行く」
小倉生まれで 玄海育ち
口も荒いが 気も荒い
無法一代 涙を捨てて
度胸千両で 生きる身の
男一代 無法松
空にひびいた あの音は
たたく太鼓の 勇駒
山車(だし)の竹笹 堤灯は
赤い灯(あかし)に ゆれて行く
今日は祇園の 夏祭
揃いの浴衣の 若い衆は
綱を引出し 音頭とる
玄海灘の 風うけて
ばちがはげしく 右左
小倉名代(なだい)は 無法松
度胸千両の あばれうち
「山車(だし)の周りに吊り下げた 赤いほうずき堤灯の
ゆれる灯に片肌を 脱いでさらしたたくましい
肩に力がもり上りゃ 目にも止まらぬ枹さばき
余る音は急流の 早瀬を飛び散る波音か
低く打つのは魔の渕の 波間を飛び散る波しぶき
腰をひねれば沖天(ちゅうてん)に 枹と枹とをからませて
ドンと打ち込む勇み駒 駒が勇めば血が躍る
躍る右手が火を切れば 左は岩を打ち砕く
無法一代松五郎 総身の力を振り絞る 祇園太鼓の暴れ打ち」
泣くな嘆くな 男じゃないか
どうせ実らぬ 恋じゃもの
愚痴や未練は 玄海灘に
捨てて太鼓の 乱れ打ち
夢も通えよ 女男波(みょうとなみ)
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