泣き砂伝説

ひとりぽっちが 好きなのと
無理に笑って みたけれど
踏めばシクシク 泣く砂は
私の心の 音なのか
背のびしただけ つらくなる
赤い夕日の 琴ヶ浜

昔、平家(へいけ)の落人(おちうど)の
姫が爪(つま)びく 琴の音(ね)か
浜の泣き砂 手にとれば
小指にまつわる 砂粒が
古い指輪に みえてきて
とても切ない 琴ヶ浜

つよくなれよと 呼んでいる
波の瀬音よ ありがとう
ここで私が くじけたら
岬のかもめに 笑われる
愛を信じて 待つ夜は
砂が泣きます 琴ヶ浜
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