メリーゴーランド

生まれなきゃ よかった
胸の中 なにかが壊れてしまった
真黒い パソコンの
その画面にうつる僕の抜け殻

冷たい風に 都会の冬の匂いがした
肩に舞い降りてきた 初雪

オンボロのメリーゴーランド
誰も乗せずに まわり始める
人知れず 輝いてる
風に吹かれて 雨にさらされても
何故かしら涙が 溢れてきた

生まれなきゃ よかった
もしかしてキミもそんなこと想うの?
無言のまま木馬は
僕を乗せ今日も動き始める

冷たい 背中
書かれた消えかけの落書き
「いつの日か またいっしょに来ようね」

目に見えない キミの涙
音もなく消え 誰も気付けない
オンボロのメリーゴーランド
小さな祈りを乗せ走り続ける
いつの日か祈りは希望に変わる

哀しみの風に吹かれ
不安と孤独の 雨に打たれても
止まらないでメリーゴーランド
信じ続けた その先にあるモノ
きっといつの日にか
見つけられる
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