母紅梅の唄

夢をひとつに くれない染めて
香るこの花 いのちの小花
風よなぶるな 吐息にさえも
ゆれて哀しく 散るものを

銀の綱なら まゝにもなるに
なぜに切られぬ えにしの絆
胸にからめば 未練の波が
寄せて返して また寄せる

燃える火の酒 こう飲みほして
思い切ります 諦めましょう
いいえ独りで しのんで生きる
母はこの世の はぐれ鳥
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