浮雲ふたつ

意地で惚れぬく恋もありゃ
情け絡みで泣く恋もある
海のそばで暮らそうなんて
甘い言葉にのせられて
何度も追いかけて
時の流れが
縁の切れ目になっても
私にはあなた以外の男は
風のようなもの

だだをこねても 甘えても
子供扱い 又 しらんふり
ハトが豆をくらったように
驚ろかせたりしてみたい
あなたのそばにいりゃ
裸になれる
身も心まですべてが
私にはあなた以外の男は
風のようなもの

いくじなしでさ 気どり屋で
移り気ときちゃすくいがないね
別れ際に残す言葉が
女心を掴むのさ
見上げりゃ浮雲が
ふたつ並んで
まるで私とあなたよ
私にはあなた以外の男は
風のようなもの
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