冬知らず

愛し過ぎれば 別れが来ると
それがお前の くちぐせだった
長い冬にも 笑顔で咲いた
冬知らず 冬知らず
お前が好きな 花だった

遠く汽笛の 聞こえる宿で
声を殺して 背中が泣いた
水もやれずに それでも咲いた
冬知らず 冬知らず
さびしい旅の 花だった

風が鳴るたび お前が俺を
呼んだ気がする こころが切れる
俺の若さを 許して咲いた
冬知らず 冬知らず
春さえやれぬ 花だった
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