セピアの帰り道

静かな街並 夕風が舞い降りて
明かりが灯った窓辺をたたく
遠くで聞こえる はしゃいだ子供達の
無邪気な声が小さく消える

空と雲が流れる どこかで見た景色
幼いあの日の香りがする

全てをまかせて ただ笑っていた
何も恐れぬ あのセピアの日々
この道急げば まだ間に合うかな
あの手のぬくもり もう一度

~大切なものはなぜ 後で気付くの~

夜道が怖くて 走って帰った冬
あなたは黙って 私を抱いた

まっすぐ見たその目に 涙もいつかひいた
優しいにおいが 心を包む

“大人になったら自分で歩く”と
その腕飛び出し 生きてきたけれど
あなたが残した 大きな力が
いつでも私を 支えてる

~独りになったときに 何かが見える~

どこかで私を呼ぶ声がする
全てをまかせて ただ笑っていた
何も恐れぬ あのセピアの日々
この道急げば まだ間に合うかな
あの手のぬくもり もう一度

~大切なものはなぜ 後で気付くの~

何も知らずに “大人になった”と
こうして毎日 生きてきたけれど
何かを知ったよ あの帰り道が
いつでも私を 支えてる

~大切なものは今 私の中に~
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