宇治川

君のしとやかイオンが飽和する湿った亀石の上のダンス
いろはもみじの輪郭線創る宇治川のちょうちんで照れるのです

いつでも君を想っています
打ち明けられない理由で僕は
悲しい詩を歌うんです

君の横顔をデコレーションする雨も届かない繁みの小道
低い空に落ちて黄昏れている心包まれて行儀がいいのです

いつでも君を想っています
打ち明けられない理由で僕は
悲しい詩を歌うんです

水の流れがまるで琴の音
はんなり小首を曲げて君の閉じる目の美学
そして仰ぐ君は空に何を思う

そのうち君は忘れてしまうから
悲しい詩を歌うんです

悲しい詩を
悲しい詩を
悲しい詩を歌うんです

響け
×