それぞれの夏

小石を蹴とばしながら 一人の部屋へ帰る
真夏の都会はいつも 乾いてる 砂漠のようね

インクが滲んだエアメールが
届いてた あなたから 遠い夏の知らせね

きっと 今頃あなた はしゃいでるはずね
日焼けした顔が 目の前に 浮かぶよ

あなたがいないこの部屋 なんだか広く感じる
今年はそれぞれの夏 一人きり過ごす約束

窓から見下ろす都会の夜
不思議だね 少しずつ 胸の奥 熱くなる

遠く 離れてるのに 心は届きそう
感じる あなたの大切さ 今なら

夜風を誘い込んだら
潮騒が かすかに聞こえた
エアメール そっと取り出す
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