タイムカプセル

10年前の冬の終わりへ
悲しみで抉れた君はどんな事を願ったの

深い森に迷い込んだ 君のホログラムが言う
「移ろうたび何かを失くしてく命なら、いらない。」

時が僕らを心ごと大人にするなら
もう少しだけマボロシを見させて
弱虫になって 少し饒舌になった
僕の声 届かせてよ

今でも輝きをなくさないあの日々は
誰も土足で踏み込ませやしないから
思い出せなくなる前にね

白い箱にそれを詰めて秘密基地に置いてきたよ

時よ あなたに抗える術をください
もう少しだけまともでいさせて
心からもう 君を愛せないみたいだ
確かめたい 今すぐに

出し抜いて手に入れたもの
嘘で固められた偽物の唄
ありふれた言葉じゃもう笑えなくなった顔で
今日を生きてる

時を越えて白い箱を開けた瞬間
君の本当の願いごとを知った
なぜだろう 涙 光に満ち溢れた君がいた

時が僕らを心ごと大人にしたなら
もう一度だけマボロシを見させて
弱虫になって 少し饒舌になった
僕の声 届けるよ 届けるよ
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