ウミノ

うーんと考え込んで
もう どうにもならなくて
漫画をたくさん買ったり
麦酒を一本飲んだり

ぼくはきみのこと まだよく知らないから
夜がやってきたら電話かけてみようかな

東京を離れて
きみがいないところでたくさん笑った分だけ
きみを連れて行きたい場所がどんどん増えていく

海の街にあるウミノって喫茶店
もしも雨が降ったなら本当にぴったり

ずっと考えていた
誰かと過ごすってこと
朝 起こしてあげるね
夜は寝かしつけて

きみもぼくのこと まだなんにも知らないよね
東京に帰ったらすぐきみに会いに行く

この街を歩いてる
ぼくじゃない人が歩いてる
それだけでほっとするから
何年も前にできた店
ふたりがけの席にひとりで

たとえば 海の街にあるウミノって喫茶店
もしもきみと一緒なら本当にぴったり

海の街にあるウミノって喫茶店
今日みたいに雨が降ったならぼくたちにぴったり

もしも雨が降ったなら本当にぴったりだね

「あはは。」って笑って
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