下宿屋

窓に腰かけあの人は
暮れて行く空見つめつつ
白い横顔くもらせて
今日は別れに来たという
だらだら坂のてっぺんの
あの下宿屋のおもいでは
泣いて帰ったあのひとと
あとにのこった白い花 白い花

しけた煙草をまわしのみ
かけた茶碗で酒をのみ
金もないのに楽しくて
いつも誰かに惚れていた
だらだら坂のてっぺんの
あの下宿屋のおもいでは
行方知れない友だちと
やつがのこした置き手紙 置き手紙

行方知れない友だちと
やつがのこした置き手紙 置き手紙
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